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人を頼るということ

人を頼ることを覚えた。

頼らずに生きてきたなんてことは、もちろんない。いつもひとに頼り、助けてもらっていると…自分では思っていた。

最近、本当の意味で「人を頼ること」の意味を理解したという感じだ。
職場に後輩はいるけれど、肩書き上では部下も後輩もいない。
フリーランスのように、外部的にも内部的にも自分ひとりでいろいろ仕事を進める必要がある。
とは言っても、1人で仕事は進まないので(あたりまえですけど)周りに頼りながら、ゴリゴリと仕事をしてきた。

ここ数年、自分の役職が変わったり、さまざまな会社に出向に行かせてもらった。
働く環境が変わったことで関わる方が増えたり、職場が変わることで知り合いも増えたからか、自分の仕事を、知り合ってまだ短い期間の方から評価されたり、それを聞く機会が増えた。
そんな中で多く言われたのは、もっと頼ったり、甘えて仕事をしたほうがいい。ということだった。
「甘え」は負けだと思っていたし、1人で仕事が完結できないと思われたくない…と、根本的に任せること、や、頼ってばかりだと思われるような働き方は確かにしていなかった。
細かい、人に頼まなければ進まない仕事(自分のテリトリーではない仕事)は、もちろん丁寧に人を頼るのだけど、
自分で進めた方が早い仕事、自分で進めるべきだと思い込んでいる仕事は、相談はしても、根本的には自分で全てをおこなってきた…
睡眠を削ってでも、余裕がなくなって性格が悪くなったりしても、「自分の仕事」と、誇りを持ってやってきた。
結果、パフォーマンスが落ちるわけではないけれど、寝れてないし、性格悪くなったりしてる時点で人に迷惑をかけていたりもする…。
誰かに頼っていれば、自分に余裕も多少は生まれて、誰かの気持ちをシェアしたりすることもできたのに。
付随して、いまだに苦手だけれど、「人のせい」にするのも苦手だ。
「相手ができなかった」ことも、大抵、「できるように導けなかった自分を責める」方向にあるし、「私がもう少し上手くやれば…」と思ってしまうし伝えてしまう。
これがまた、可愛げがないと思われるところの一つだと自覚はしているのだけど、育ってきた環境がそうだったので、いまさら簡単にはやめられない。
そんな状況から、少し脱出した。
この「少し」は、私にとっては革命だった。

違う職場で見えた、自分の仕事範囲

去年、コロナ禍の色々もあって、運よく、いつもとは違う職場で、伸び伸びと仕事をする機会を得た。
会社が関わらない、本当にフリーランスの立場に近い形で仕事をする機会を初めて得た。
「会社」のこと、「会社上の立場」での仕事範囲、気にせねばいけないこと、気を配って目を光らせていおきたい部分。そんな物は全てお構いなし、自分の肩書き分の仕事をするだけ。

わかりやすく言えば、「野球部のマネージャー」という肩書きで活動しているけど、自分の直属の上司は、ある程度大きな立場=運動部代表(?)なので、その補佐を、自分の心意気としてはしたいので、運動部のことを見ておきたい。ただ、キャリアも長いので、生徒会の仕事も手伝っており、結果学校全体のことを把握しておかないといけない。そんな感じかしら?

いつもが、そんな感じだとすると、今回は、立場上リーダーはいても、いわゆる上司はいないし、個人プレー。勿論大きく全体を見て仕事をしないといけないけど、そこに対して、自分の範囲以外に責任を持つ必要はない。

その分、発言はセーブしなければならなかったし、気になっても首を突っ込まない、解決は自分の仕事範囲(責任)ではない分、その立場の人がいるのだから任せないといけない…
自分の中の線引きとして、目に余る・手助けを求められればするけど、率先して自分が中心にはならないと決めていた…
だからいつもとは違うストレスが大きく降り注いできたものだけど…

同業で言われてきた「私の仕事の範囲」の中で初めて仕事してみて、とにかく学びも多かった。自分を通り過ぎたところに目を向けることをしなくて良い分、少し自由だし、何より仕事量・気に止む物事が格段に減ったので心の余裕もできた。
結果として得られた結果は、大きな学びだ。

大きな転機は、実は仕事以外なのかもしれない

実は、一番の転機は、両親との同居なのかもしれない。
1人でも生きてこれたけど、親の優しさに寄りかかることの心地よさだったり、気軽さを、一番身近に感じられたからかもしれないと、ふと思った。
高校を卒業するより前に上京し、ここまで頑張って一人暮らしで生きてきた。
実家アレルギー(笑)で、実家にいるともやもやしてしまうわたしは、親にたくさん甘えてきたけど、それは、親が喜んでくれるだろう…という建前もあってだった。
一緒に暮らし始めて、やってくれることが「あたりまえ」に享受できるようになって、やってもらうことに抵抗がなくなって来て、
少し、いやだいぶ、性格が変わった部分がある。
余裕も少しできたしね。

変わらないといけない

まだまだ、変わらないといけない。
新しい世代と、新しい社会に、
少しは抵抗したいけど、迎合していかないといけないから。
そしてそれは、私が「大人になる」ということでもある気がしていて、人としてのランクアップをしていかねばいけないという焦りも少しある。
30代、焦りと不安の真っ只中にいる。
褒められることも起こられることも少なくなって、自分にスポットが来ない中でひたすら努力してないといけない辛さを感じている。
この辛さに気づいてから、
後輩には、褒めと、注意と、見てますよアピールと感謝を常に伝え、
先輩へは常に感謝と、たまにツッコミを口にするよう心がけてる。
ありがとうは魔法の言葉だ。言われて悪い気はしない(わざとらしい、馬鹿にした感じのは勘弁だけど。)


あの頃のわたし。本当によく頑張りました。
これからのわたし、どう変わるかは、変われるかは、今の私がどうがんばるか。
あがこうとおもう。

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