見出し画像

眠くなる場所

映画を見た。

ちょっと難しい話だったかなぁ。
ストーリーの半ばか、まだ始まっていくらかしかしていないのに「ズゴゴゴゴゴゴゴ…」といびきが聞こえてきた。

まじか。
もうちょっとコンディションをしっかりしてくるとかしたらいいのに。
せっかくお金出して見ているんだからさ。


そんで、見てるこっちも、人のいびきなんか聞きながら映画なんて見たかないわけよ。
本当、まじでやかましいわ。

映画が終わった。
僕がどうのこうの言えるようなくらいにストーリーを把握しているわけでもないし、そのせいでよくわからなかったってわけでもないから、何にも言えないのだけど。
なんだろな、そういう「真剣に見よう」という意欲の無さとか、つまらないならつまらないで、理解しよう理解したいという意気込みみたいなものを出せないのかね。

僕もそのうちそんなおじさんになるんだろうか思ったら、なんとも虚しい切ない気持ちに襲われてしまい、映画を見終わったら切ない気持ちになってしまっていた。
案の定エンドロール中もいびきをガーガーかいていて、映画が終わりましたというお知らせ的に、パァーっと会場が明るくなる。その時にパッと目を覚ましている。

昔は僕もコロンボを見た時にはそんな風になっていたっけ。
まだ映画もいいシーンが出てこないとか、始まってばかりだというのに眠たくなってしまい、そのままこたつの中で横たわって目を瞑っていた。気づくと11時とかになっていて、映画はすっかり終わっている。


それと同じ事を映画館でするんだもんなぁ。

しかしだ。
でも、オーケストラだって“心地よく寝るために聴く音楽”だと聞いた事がある。
それで言ったら、コロンボだって心地よく寝るための映画だって言われたら、「うん、確かに」と頷く人だっているはずなのである。


僕の場合、心地よく眠れる場所というのは車の中である。
ドライブ中に眠くなってドライブしながら、目的地まで眠ってしまったという事がよくある。運転手からするとおもしろくないやつ認定確定なわけなのだが、僕は車に乗ると眠くなってしまって仕方ない。
さすがに運転していない時は眠らないようにしているのだけど、それ以外の時は眠くて仕方がない。
今は自分の車を持っていないのでドライブに出かけることはそうそうない事なのだけど、たまにはドライブに行って車で寝たいなぁなんて思うのだ。

そう思ったら、映画館で寝ていた人は「眠りに来ていた」のかもしれないね。


人それぞれ眠くなる場所は違うんだな。

気軽に読んでいただきたいので、ひとつひとつの記事に値段は付ていません。靴磨きや仕事のお手伝いなどを投げ銭でやってみると、様々な方が僕の仕事にいろいろな価値をつけて下さってすごく助かります。僕の記事にもあなたの価値をつけていただけると嬉しいです。