なぜか生まれる「コミュニケーションの溝」と、それを埋める「コミュニケーションの円」
仕事をしていて「コミュニケーションの溝」は必ず生まれる。
・依頼したものと違うものがあがってくる。
・伝えたのに相手がちゃんと理解していない。
なんてことはよくある。
正確に自分の考えを相手に理解してもらうことはとても難しい。
やり手の営業マンは、その溝の隙間をうまく渡り歩いているが、全員がそんな話術やコミュニケーション力があるわけではない。
その「コミュニケーションの溝」を埋めるために、企画コンセプトや、経営理念のような大上段の方向性を決めてモノゴトを進めるが、それでもチーム運営をする上で上手くいかないことは多い。
伝え方は重要で、相手の気持ちになって伝えることは大事なことだけど、そもそも構造上問題を見つめ直した方がいいかも?
そんな構造を図解化した記事です。
接触している面積がお互い理解している場所
AさんとBさんがコミュニケーションをとる場合、お互いの接点が点では相手に物事が伝わらない。テレパシーや脳を共有できるなら別だがお互いが歩み寄って「点」を「面」にしないとコミュニケーションの溝が生まれてしまう。
お互いの円を重ね合う
自分の円と相手の円が重なり合っている部分がコミュニケーションできている部分。
重なりあうほどお互いの理解は深まることになる。
それでも抽象的にしか理解していない部分があって、それが上の図の薄い円の部分だと思う。
お互いの距離が近ければ近いほど、重なり合っている部分も多くなり、抽象的な薄い円の部分も多く重なるから、ふわっとした情報でもコミュニケーションの溝は生まれにくくなる。
いずれにしてもお互いが抽象的な部分を理解しあうことがコミュニケーションの本質なのではないだろうか。
3人以上で生まれる溝の埋め方
2人の場合はなんとかなったとしても、これが3人以上になってきた場合が難しい。
例えばAさんが中心となるプロジェクトの場合、窓口となっているBさんが正しく伝えていないと、どうしてもAさんとCさんの間に溝が生まれるので、本来の目的を共有することが難しくなる。
その場合の解決法として3つある。
・A、B、Cの誰かが能力を高めて他の人を包括する。
・BさんとCさんを横並びにする
・ABCを包括する枠組みを作る
という、いずれかの方法でコミュニケーション構造を変える必要がでてくる。
A、B、Cの誰かの能力を高める方法は、個人が成長する上で重要だが、その個人の成長に依存するので短期的な解決にはならない。組織として運営していくなら、「ABCを包括する枠組みを作る」が一番適切な解決策になる。
いずれにしても「伝わっていない」には何かしらの原因があるはずなので、ボトルネックを探って改善していきたいと思う。