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山形で24日間暮らしてみて

6月、山形見高畠町という場所で暮らしていました。

このnoteでは、まとめとして、印象に残ったことや学んだことを記します。


まずは、3分の動画です。たくさん撮影していたので、つくってみました。
(不慣れなもので、文字の説明が多くなっちゃいましたが。。。)

「こんな場所にいたんだな」と雰囲気を感じ取っていただければ幸いです。


また、「なぜ山形に来たのか?」「どんな場所なのか?」「何をしていたのか?」などは、こちらをご覧ください。

動機を一言で言うと、「大阪での自室に篭りっきりの生活に飽きたから、住んだことのない地方に行って、発想や行動を豊かにしたい!」です。



今回は、コト・ヒトという、非常にざっくりとした2点で振り返ります。

1. コト

山形で暮らしたからこそ生じた時間の使い方は、以下3つに分類されます。

①ぶどう農家さんのお手伝い
②散策・探検
③山形ならではの食文化


①ぶどう農家さんのお手伝い

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山形に着いた翌日から、だいたい週4でぶどう農家の齋藤さん(後述)のお手伝いをしました。まさか24歳でアルバイトをする時がくるとは。

最初、「今度ジベ処理すっから、テキボウは上の方1つだけ残すんだぁ」みたいに言われて、知らない用語の連打に「???」となりましたが、意外となんとかなりました。

実際にやってみて感じたのは、最近は農業 × テクノロジーの分野も活発化していますが、人間じゃないとできない作業がまだまだ多いということ。

「こんな狭いところでドローン動けないよなぁ」とか、「細かい作業かつ一時期しかやらないから、機械化のハードルが高そう」とか、やってみてわかることは多いです。

ほぼすべての作業に機械・テクノロジーが関わるなんてことは、少なくとも向こう20年はないだろうなぁと思いました。


齋藤さんや研修生の皆さんがとても親切で、「葉っぱって切っちゃダメなんですか?」みたいな初歩的な質問でも、丁寧に教えてくれました。

また、「熱中症には気をつけて」と飴をいただいたり、自由にシフトを決めさせていただいたり、農業未経験で別に仕事もある私にとっては、大変ありがたい農業デビューとなりました。


そして、農業に携わる中で知ったのは、農家も経営者だということ。

私が聞いただけでも、齋藤さんは10以上の品種を栽培しているようです。

というのも、以下の図のようにぶどうの需要(市場価格)は変動し続けており、扱う品種の少なさが経営リスクに直結するからです。

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農中総研 調査と情報2018年7月号より

ぶどうは、植えてから2,3年経たないと、実が成りません。

なので、いつ需要が高まっても対応できるよう、前もって仕込んでおき、市場動向に応じて拡大・縮小していきます。

このように1つ1つの品種は、企業における事業のように扱われています。


また、基本的に同じ品種なら同じ育て方をするので、その育て方がイマイチだった時にも、品種が複数あることでリスクが分散されるのはメリットだと思います。

もちろん品種を増やせば、その分必要な知識やリソースも増えるので、個人経営が主流な農家ができる範囲には限界はあると思いますが。。。



②散策・探検

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1ヶ月に満たないとは思えないほど、いろんな所を散策・探検しました。

写真は左上から、
・100年前から最近まで使われていた採石場
・徒歩圏内にある縄文時代の洞窟
・硫黄香る温泉(の前にある足湯)
・Google Mapにも載っていない神社に向かう途中の橋
です。最後の橋では猿が出没して、驚きでした。

地方といえば、畑や田んぼ、山というイメージはあったのですが、高畠には採石場や洞窟といった都市にいると想像もしないような場所がありました。

「山形 観光」と検索して、上位にヒットするような場所ではないので、実際に暮らして初めてアクセスできる情報は結構あるなぁと思いました。

そんな初めてだらけの場所に行き、歴史を肌で感じると、自分がこれまで見ていた世界は限定的だったと思い知らされます。



③山形ならではの食文化

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食文化に関しては、特に下調べせずに来たので、「そういうのもあるんだ!?」と驚くことが色々ありました。

写真は左上から、
・どんどん焼き
 →小麦粉の塊。具は紅生姜だけで、とてもシンプル。200円ほど
 →戦前は、東京でも食べられていたとのこと
・行列ができる龍上海のからみそラーメン
 →Beforeコロナのピーク時は、1時間半待ちだったらしい(下の画像)
・ワイン好きには有名な高畠ワイン
 →1990年に設立された高畠ワイナリーが有名です
・食べられる雑草ひょう(スベリヒユ)
 →人や地域によると思いますが、その辺に生えている葱や草を食べるそう

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2014年の行列。龍上海 赤湯本店 - [食べログ]より


もちろん、いろんな食を楽しんだのもありますが、「生えてるものって食べられるんだ」とか「地方でも行列ってできるんだ」みたいな偏見が修正されるのが面白かったです。




2. ヒト

出会った人という面での振り返りです。

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なんとなく、住んでいたギルドハウス高畠(シェアハウス)のオーナーさんを中心とした人間関係をマッピングしてみました。
(プライバシー保護のため、フルモザイクですが...)

すると、こんなに多様な人々が有機的につながっているんだなあ、と感じました。

高畠では、自分なりの世界観を持って、精力的に活動されている方々との出会いがありました。

その中で、ネットに情報を出している6人をご紹介します。


①ギルドハウスのオーナー ハトさん
地方や日本の未来について、どんな道があるか模索し、ギルドハウスや廃校再生プロジェクトの運営などで実践されている方。スマブラが超強い。

この人なしでは、ここでの暮らしはあり得なかったです。感謝。



②くまちゃん
同時期に住んでいた大学2年生。ずっとオンライン授業のため、アドレスホッピングをしながら、ライターをやっている。常にディズニーを聴いている。スマブラは弱いが、マリカでは一部のコースにおいて卓越した実力。

よく作った料理を分けてくれて、暮らしに彩りが出ました。



③ふみさん(佐藤史彬さん)
ギルドハウスのすぐ近くでシフォンケーキ屋さんを営む4つ上?のお兄さん。
フワッフワでおいしいし、スマブラも強い。

週に何度かギルドに遊びに来てくれてたけど、私が取り込み中のタイミングと被りがちで、若干の申し訳なさを覚えています。

シフォンケーキは、オンラインでも販売されています。気になる方はぜひ。



齋藤さん
ぶどう農家のバイトでお世話になった方。とても教え上手で、器の大きい人。農業以外の仕事をやっていても、大成したんだろうなあと勝手に思っている。スマブラの強さは未知数。

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⑤ケンヤさん&ザイダさん
春までギルドハウスに住んでいたカップル。それぞれ日本語とスペイン語の教師。いまは隣町で、他の仲間たちとシェアハウスの立ち上げ準備中。

シェアハウスに招待してくれたり、お互いの海外話に花を咲かせたり、カタンやブロックスなど色んなボードゲームで遊んでくれたりしました。

彼らは秋〜冬に住んでいたので、私の知らない雪の世界を体験したようです。雪景色は憧れるけど、やはり生活するには大変そうですね。。。



書いてみて気づいたのですが、みんな活動領域がバラバラなんですよね。それでも、それぞれが自分なりの形でGiveをしていたり、Giveしなくても「自由に、あるがままでいいんだよ」と感じさせるような在り方をしています。

ここで暮らしていると、自己紹介する時以外、あまり年齢や肩書きを意識することがありません。それらを良いとも悪いとも言われない(ジャッジされない)のは、心地よいです。

もちろん山形の人みんながという訳ではなく、ギルドに集う人々だからこそだと思います。私自身も、そういう場をつくっていきたいです。



3. おわりに

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山形を離れて2週間経った今、思うのは、「感覚として残る」です。

ぶどう畑で感じたビニールハウス特有の暑さ、玄米の歯応えある食感、BBQのあと服に残った炭の匂い、ハンモックで本を読んでいるときの首や背中に布があたる感じ。

いろんな感覚が身体に残っていて、それがこれからも自分の世界を広げ続けてくれる気がしています。


見て、聞いて、嗅いで、触って、食べて、全身で感じる。

これこそが、SNSや書籍だけでは味わえない、体験の価値なんでしょう。

無理に価値基準を立てて「良かった / 悪かった」とジャッジせず、今はこの感覚が残っていることに感謝していたいです。

ありがとう。






【スペシャルサンクス】

ギルドハウス高畠は、1ヶ月から始める田舎ホームステイサービス「Familyinn」にご紹介いただきました。

代表の杉本さんはじめ、丁寧にサポートいただきありがとうございました!

1ヶ月2.4万円からの地方暮らしにご興味ある方は、お気軽に私 or 公式LINEまでご連絡ください◎


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