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2022年1月に読んだ本 トップ5 #きのぴー読書

私と読書について

(興味なければ、飛ばしてください)
もともと私は、現代文は得意だけど、読書は苦手なタイプだった。本を読もうとすると、10ページも進まずに集中が切れてしまうのだ。

にもかかわらず、2021年は100冊読むことができ、2022年は200冊を目標に掲げている。そしてこの1月は18冊を読み終え、順調なスタート。

【私の読書歴】(教科書など課せられた本を除く)
・小学校〜大学4年:
毎年3〜10冊ほど
・大学5年(2020):卒論と外出自粛により、約40冊に増加
・2021年:100冊を目標に掲げる。12月に38冊読み、なんとか達成
・2022年:200冊を目指す(うち100冊はアート関連)
(2023年:365冊を目指す予定)

この変化については、以下のnoteに書いたかもしれない。


1年前の想定では、1年で100冊読んだら、「もっと読書しなきゃ」みたいなプレッシャーが消えて、自然と読書を楽しむようになるはずだった。

しかし、むしろ目標達成の心に火がついてしまい、「やるぞー!」という気持ちで日々読書してしまっている。なんか違うけど、まあいいか。



さて、本題の「2022年1月に読んだ本 トップ5」を紹介する。

5. オードリー・ヘップバーンの言葉 - 山口路子

ヘップバーンのエピソードから、勇気をもらえる。外面が内面を表し、内面も外面を表すリーダーシップの人だと思うようになった。命を燃やし続けたからこその美しさなのかなあ。

【ヘップバーンの人生(断片的だが)】
・両親の不仲で父親と6歳で別れる
・思春期にナチスの殺人を目撃
・バレエの才がないと言われ女優に
・女優として頂点に立ったが「家庭に尽くす妻」という理想と葛藤
・2度の離婚
・58歳でUNICEFと出会う
・60代前半で末期ガン

こういった重大な出来事の多くが、本人の明確な意図から生じていないのが、「人生ってこういうものかぁ」と感じさせる。「流れのまま」「運命に身を任せ」みたいに振り切らなくていいけど、すべてをコントロールするのは違うよなぁ、と勝手に腑に落ちている。

また、デビュー前の貧しかったオードリーがスカート、ブラウス、靴は1つしか持たなかったけど、スカーフだけ14枚持っていたという話が好き。スカーフを首、ウエスト、手首、腰など、いろんな部位で着こなしていたらしく、制約の中でも自分を表現しきる精神がかっこいい。



4. センス・オブ・ワンダー - レイチェル・カーソン

『沈黙の春』のレイチェル・カーソンが最後に執筆した本書は、亡くなった母の代わりに育てた甥っ子に向けた1冊。完成前に亡くなったが、未完成とは思えないほど壮大かつ穏やか。必ずしも完成させるのが重要ではないと教えてくれる。

美しいと感じた言葉を紹介。

「もしこれが、いままでに一度も見たことがなかったものだとしたら?」
「もし、これを二度とふたたび見ることができないとしたら?」



3. こころ - 夏目漱石

高校の現代文で読んで以来、SKBこと「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」が心に残っている。現代文の内容は全体の3〜5割程度なので、いつか全編を読んでみたいと思っていた。

ぜひ読んでほしいので詳述は避けるが、2つのピースのうち、もう片方はこういうものだったのか・・・!という感じ。

こういう人間心理あるよなぁ…と、噛み締められずにはいられない一冊。

(青空文庫なら、リンクからすぐ読めます)



2. ホモ・デウス(下)テクノロジーとサピエンスの未来 - ユヴァル・ノア・ハラリ

※リンクは(上)

圧倒的におもしろかった。

人間は、誤謬を含むたくさんの(しかし全体の中ではほんの僅かな)記憶を結びつけ、一貫した物語を築き、それを自分のアイデンティティとする

超ハッピーな物語もあれば、苦難に満ちた物語もあり、宗教的な物語さえある。たとえば、WWIで4日後に戦死する兵士が、兄弟宛の手紙にこう綴っている。

「平時には、人はただ自分自身のちっぽけな生活を送る〜中略〜それに引き換え戦時には〜中略〜自分は祖国を助けるために命を捧げたのだと知って満足することができる〜中略〜戦争は、言ってみれば自分の殻を破る機会をみんなに与え...」

私のような戦争を忌避する世代は、赤紙をもらっても断固拒否すると思うが、このような物語の中に組み込まれるのなら、「平時の暮らし」を捨てて挑みたくなるの気持ちはわかる。自由意志をもっと勉強したいと思った。

【ハラリの仮想する未来】(確定ではないと考えている)
・サピエンスが神を殺したように、超人(ホモ・デウス)が人を殺す(?)
・自動車が登場した時、馬はアップグレードを求められずに引退させられた
・AI等のテクノロジーが進化していった先に、サピエンス(多くの労働者)も引退させられるかもしれない
・サピエンスからすれば、ニワトリとサピエンスの差異は大きいが、超人からすると、その差異は些細に見えるかもしれない。
・人間至上主義から、データ至上主義に移る可能性
・(AIがそういう原理で動くなら)人間至上主義で動いていたのが、データを増やしオープンにすることが優先される(SFっぽい話だ)



1. 情念論 - デカルト

今年読んだ中でダントツによかった。

一つ一つの感情や心身の構造について、ここまで根源的に考えられる本は初めて。 NLPやアンガーマネジメントなどのノウハウを紹介する日常お役立ち系の本も悪くないけど、根っこ(原理)を知り、定義する重要性を痛感。

「こういう捉え方があるのか!」と唸った部分を要約で紹介。

【感想メモ】
デカルトは感情を5つに分類する。あらゆる感情は、この5つの組み合わせから成るという。日本語では「喜怒哀楽」の4分類が用いられがちだが、いろんな捉え方がありうると思った。

①驚き:異例(これまでの例と異なる)で注目に値するものを刻印する。善悪の判断がない。新しさと全力が特徴。じわじわ強まることはなく最初から全開。
②愛:意志による結合
③憎しみ:意志による離反
④欲望:反対のものがない。未来への意志。不在の善の現前、今ある善の保持、現在・今後の悪の不在など。
⑤喜び:精神による善の享受 ⑥悲しみ:いやな無気力感


おわりに

月に十数冊読むと、月初になにを読んだかさえ忘れてしまう。こんな感じで振り返っていくと、いい感じに糧にしていける予感。

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