30 day book challenge 第3日
3冊目。今回は何かというと、「読み終えなかった本」
これはたくさんありますね。
でも1冊(ひとシリーズ)選ぶとしたらこれでしょう。
マルタン・デュ・ガールの「チボー家の人々」。読んだのは上にリンクを張ったものではなく、実家の本棚にあった古色蒼然としたシリーズで、寝ころんで読んでいると中から紙ダニが這い出てくるというなかなかチャレンジングな本でした。わたしが子どもの頃って昭和の中期ですから、DDTという今は禁止されている人体に危険な(!)白い粉末殺虫剤がふつうに使われていてですね、ダニが出るので本棚周辺に撒かれていたりしたんですよね。それを何も知らず吸い込んでいたわけ。よく健康を害さないで育ったものです。
「チボー家の人々」は第一次大戦前のフランスが舞台。それなりなブルジョワであるチボーさんちのアントワーヌとジャックという兄弟と、友人のダニエルが中心で、当時のフランスの社会や若者の青春が描かれていた・・・んじゃないかな? なにせ読み終えてないのでわかりません。記憶もホニャララ。
これを読もうとしたのは、高校1年の夏休みの読書感想文の本を物色していて、ああこれなんかいいんじゃないと思ったからです。中学とか高校の頃って何となく小難しい本や文学を読むのがステータスみたいなところがありませんでしたか? 長かったけれど読めると思ったんですね。本は好きだし。半分までは読んだかな? ところが全然ストーリーに入り込めず、後半読めないでダラダラしているうちに夏休みの終わりが!
わたしは小狡い少女でしたので(笑)、いかにも全部読んだような顔をして感想文をでっち上げ、そのまま出しました。まあバレてたと思います。だって死ぬ人が死んでないし!
この他、この頃に途中で止めちゃった大長編は多かったですねえ。ロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」もそうだったな。「カラマーゾフの兄弟」(ドストエフスキー)、「戦争と平和」(トルストイ)、「魔の山」(トーマス・マン)など、ほぼみんな岩波文庫。そうそう、今でも残っているのがこの辺り。(本棚は今はもう新しくなり清潔になっています。念のため)
まあ、こういった翻訳文学が実家にたくさんありました。自分の本じゃないですよ。親の本や親戚のお下がり。押し入れの段ボールの中とか、例のDDTの撒かれた本棚に二重になって。
みんな中途で飽きて読み終えませんでしたね。ダニも出たし。あ、ダニが出ても最後まで読み通したのはサドの「悪徳の栄え」でしたなあ(遠い目)。
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