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【仕事・建築】死と隣り合わせの工事現場。2024年問題を考えよう。

今日も来てくれたんだね。ありがとう。

和歌山で桜が勘違いして咲いたらしい。
春もまだまだ先というのにね。咲かないようにするホルモンが暑さでとれたんだってさ。

でも桜だって、咲きたいときに咲くよね。


鉄骨落下事故


東京都八重洲の建設現場で起きた事故。
※現状操作中のため、事件ではなく事故として書く。

19日午前9時20分頃。
東京都中央八重洲1のビル建設工事現場の7階部分から、複数の鉄骨材が3階部分に落下。鉄骨の上には20-40代の男性作業員5人が乗っていた。

鉄骨の下敷きになった2名が死亡。
そのうちの1人は僕と同い年だったよ。

明日が普通に終わると思っていたのに、まさか死ぬなんて誰も想像できないよね。


また事故現場は東京駅からも近くその距離は200m。

現場は囲いがされてたとはいえ、鉄骨が路上に出ればさらに被害は拡大したに違いない。

今回の事故については、業務上過失致死傷容疑の面でも詳細に原因を調べると報道されており、元請けである大林組と大成建設に聞き取りが行われる模様。

建設現場は身近な存在ではあるけど、今回の事件でより建設現場の背景部分を知りたい人も増えたんじゃないかな。

ゼネコンの情報


憶測としての情報が多いが、現在わかっていることとしては命綱をつけた状態で作業していたということ。

4本の梁を設置し、5本目を別の鉄骨にボルトで固定する作業を終えたあとにワイヤを外したところ鉄骨が落ちた。

その鉄骨に命綱を取り付けていた模様。共倒れの状況だったようだ。


大林組は速報として自社ホームページにコメントを公開。

JVの大成建設側については、現状何もコメントを出していないことから、おそらく今回の部分については大林組が担当していたか、解体部分を大成・施工は大林と分けていたかもしれない。

今回亡くなったのは、大林組の下請け業者と考えられる。

元請けと下請け業者


仕事柄、様々な現場を回っている。

元請け業者と下請け施工業者の関係性は工期に大きな影響を与えるため、関係性構築はとても大切なこと。

それを現場に行くたびに犇々と感じているよ。


現場における安全性については、元請けの監督責任に委ねられる。

しかし書類上や表向きの管理ような現場も多く、結局大工さんに任せきりなところも多い。

「ケガしないように気を付けてくださいね」と言うしかない現場も多々見てきた。安全帯は必ずつけなさいと言っても、作業がしにくいということで外す人なんて当たり前。

そこに無理やり付けようとすれば大工が言うことを聞かなくなるなど、安全か人付き合いかに元請けが挟み撃ちになる状況がある。

元請けにとって一番ご法度な行為は”工事遅延”。それを防ぐための関係構築とは言え、今回の事故は改めて”安全第一”を最優先に掲げることの大切さを考えさせられるものとなっただろう。

人手不足・現場環境


2024年問題。

働き方改革が発足して5年の猶予の後、建設現場においては週休2日制導入など休みやすい環境になるが、工事遅延の可能性が一層考えられるようになってくる。

また、少子高齢化や跡継ぎ問題によっての人手不足、万博建設によって人が駆り出されるなどして、地方の建設現場に人がいない状況が予想される。


そうなったとき、今回のような事故が起こりうる可能性は高くなる。

今回の現場は都心だったことでより注目を集めたが、実際地方の建設現場では人が亡くなることは珍しくない。

僕も過去そのような現場に出くわしたことがある。

ただ、今後は人手がいないにも関わらず工事を行う時間が減るという最悪の環境が待っている。

そのときに安全性を現場が考慮しなければ、また同じような事故が起こる可能性があるだろう。

この問題は、現場に関わらない人も考えなければいけない。僕らが住んでだり過ごす場所は死と隣り合わせの場所で闘ってくれる人がいるからこそ存在するものなのだから。


今日も来てくれてありがとう。
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