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想い唄

誰かの 心の中に
私の居場所はあるんだろうか

誰かの 胸の中に
私の言葉は生きているんだろうか

この世界に 私は
何かを残せているだろうか

フィルムに映らない 私の想いは
誰かの記憶の断片でしかない

花束のように束ねないで
そんな綺麗じゃない

見えない空気みたいな
想いが 風船のように 飛んでいく

アスファルトに流した涙が
花を潤して 次の春が訪れるなら
それでいいよ

大切な人に言えない 愛の言葉も
ずっと心に溜めていては
いつしか 重みが減っていく

想いが 原型を成し、
目に見えたら きっと人間は 争いなんてしてない

いつか 薄れるこの愛の言葉

いつか 忘れられる運命にある 優しい言葉

誰かの消えそうな記憶の断片に

愛する人の想いが 生きていて欲しい

愛とはそういうことだと思うのだ。

綺麗に見えて 繊細で 儚いものが

人を救う、人を生かす。

黄昏に 孤独を抱きながら 誰かを想った
憂いが 青春を 飾る 装飾品となる

憂いが人を 成長させたりもする。

誰かの心に 私の居場所がなかったとしても
人を想い続ける。

たとえ忘れられても

人を想えることほど
幸せなことはないと思うのだ。

今宵も 月光が 届かぬ想いに
同情しているようだ。

愛する人達が 心から 幸せだったら
私の想いは これからも生き続けるんだと思う。



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