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聴く論文「南アのオミクロン株感染者約3万人の臨床経過 他」

TONOZUKAです。


南アのオミクロン株感染者約3万人の臨床経過 他

以下引用

2022年2月14日から2月18日に日経メディカルOnlineで紹介した5本の海外医学論文のエッセンスを日本語音声でお届けします。


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(1)Lancet誌から 南アのオミクロン株感染者約3万人の臨床経過
 南アフリカNational Institute for Communicable Diseasesの研究グループは、2021年に同国内で同定された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)オミクロン株感染者の臨床的な重症度を、同時期の他の変異株感染者や、過去のデルタ株感染患者のヒストリカルコホートと比較し、オミクロン株の方が入院リスクと重症化リスクが低かったと報告した。結果は2022年1月19日のLancet誌電子版に掲載された。

(2)NEJM誌から Ad26.COV2.Sのブースター接種にはmRNAワクチンが有望
 オランダErasmus University Rotterdamの研究グループは、Janssen社の単回接種用新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンを接種してから3カ月経過した医療従事者を対象に、同じワクチンを追加接種した場合と、Moderna社またはPfizer/BioNTech社のワクチンを追加接種した場合の有効性を検討するランダム化比較試験を行い、mRNAワクチンを追加接種に用いた方が、抗スパイク蛋白質IgG抗体価、中和抗体価、スパイク蛋白質特異的なT細胞応答が有意に高かったと報告した。結果は2022年1月19日のNEJM誌電子版に掲載された。

(3)NEJM誌から C. difficile感染症の再発予防に経口薬SER-109が有効
 米国Yale大学医学部の研究グループは、再発性のC. difficile感染症患者に対する標準的な抗菌薬治療の後に、マイクロバイオーム治療薬として開発中のSER-109を投与して再発予防効果を調べる臨床試験を行い、プラセボ群に比べ8週間以内の再発リスクが有意に減少していたと報告した。結果はNEJM誌2022年1月20日号に掲載された。

(4)JAMA Network Open誌から 動脈瘤性くも膜下出血の望ましい治療開始時間は?
 豪州Tasmania大学の研究グループは、動脈瘤性のくも膜下出血(SAH)を初めて起こして救急搬送され、血管内コイル塞栓術やクリッピング手術を受けた患者の医療記録をレトロスペクティブに調べ、良好なアウトカムを得るためには症状発症から12.5時間以内に治療を開始することが望ましいと報告した。結果は2022年1月21日のJAMA Network Open誌電子版に掲載された。

(5)Lancet誌から 食物アレルギーの経口免疫療法は早く始めた方が良い可能性
 米国Arkansas小児病院のStacie M Jones氏らは、ピーナツアレルギー患者に対する経口免疫療法は、免疫系が成熟する前のより早い時期に実施した方が有効性が高くなるという仮説を検証するため、従来の試験より年少の生後12~48カ月の患者に134週間の経口免疫療法を行うランダム化比較試験を実施して、経口免疫療法は4歳になる前に開始した方が脱感作と寛解を達成する割合が増えると報告した。結果はLancet誌2022年1月22日号に掲載された。





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