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窺い

夕刻。風が群青を引き連れてくる。
私はそこを水に濡れた指で擦る。
橙と群青の境を幾度も幾度も均していく。
群青の範囲を広げていく。
その奥から此方を窺っているものがいる。
潜む者の息遣いが聞こえるだろう。
私は扉を作っているのだ。
風が止んだ。
夜が降る。

僕の言葉が君の人生に入り込んだなら評価してくれ