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「トイレの神様」にまつわるエトセトラ

 旅行作家であり、心理学博士、教育学博士、社会学博士でもあった小林正観さん。あちこちの講演会で、「嬉しい、楽しい、しあわせ」な話を披露しつつ、その講演会の中で聞いた面白い話を正観さん自身も実践したそうです。
 
 その中の有名な一つが「トイレ掃除」。

 トイレ掃除をすると「仕事やお金の困らなくなる」。
 トイレ掃除をすると「臨時収入がある」。

等の報告を次々と受け、ご自身も実践しました。
 長い掃除経験の中で、やり方や考え方も随分と変わったそうです。
 
 ある時、掃除をしていたら、便器の内側にスポット手が入りました。すると、その瞬間、さっと手を引っ込める自分がいたそうです。
 そこから「ああ、自分はとっくにケリがついていたと思っていた、メンツやプライド、見栄、トイレは汚いものと言う執着やこだわりを持つ自分」に気が付いたそうです。
 そして、さらにトイレ掃除で自分の執着をほどいていこうと、最終的には素手で、そして自分の爪で汚れを落とすまでになりました。すると正観さん自身にも、それまで出版していた本を英訳する話がアメリカからきたり、未払いだった印税がまとまったりで、臨時収入を得ました。
 また、臨時収入だけではなく、心がほっとする、落ち着くという一種の幸福感をトイレ掃除から得られることにも気づいたそうです。
 
 また、「トイレの神様」について、次のような話を聞いたと紹介しています。
 
 私たちの家には、7人の神様がいるそうです。家が新築されるとこの7人の神様は、さっそくその家に入って、自分が担当する部屋を決めます。
 一番目に到着した神様は家の中でも、一番お金がかかっていて見栄えがいい応接間を担当します。
 二番目の神様は、同じくお金もかかって見栄えのいい玄関の担当をします。
 三番目の神様は、同様な理由で居間を担当します。
 四番目の神様は、残っている見栄えのいい部屋えをさがすと寝室を選びます。
 さて、残りの5,6,7番目の神様は・・・
 あとは台所、洗面所と風呂、トイレしか残っていません。それで、到着順で、
 五番目の神様は台所を担当。
 六番目の神様は洗面所やお風呂を担当。
 最後に七番目の神様はトイレを担当します。

 
 では、どうして、こんなに到着順に差があるのでしょうか?
 それは、家に持ってくるものが違うからだそうです。
 一番目の神様は、何も持たずに手ぶらで、脱兎のごとく走っていきます。
 二番目の神様は、小さな紙袋くらいのお土産を持ってきます。
 三番目の神様は、セカンドバッグのようなものに、お土産を詰めてきます。
 四番目の神様は、小さなナップザックを背負って、走ってきます。
 五番目の神様は、ちょっとしたリュックサックを持ってきます。
 六番目の神様は、リュックサックに、大きなものすごい塊を入れてきます。
 七番目の神様は、山男が背負うような、後ろが全部見えなくなるほど大きなリュックサックを背負っています。
そう、走ろうとしても速く走れないので、7番目になってしまうというわけです。
 神様のそのリュックサックに何が入っているかと言うと、金銀財宝です。その家に行って、住む人みんなを幸せにしようとするわけです。
 七番目の神様は、とても心が優しく、温かい方なので、一番大きなリュックを背負っています。大汗をかきながら、走るどころか、ゆっくりと一歩ずつしか歩けないので、やっと着いた時にはトイレしか残っていません。
 
 こういうお話を聞くと、

台所の流しや風呂、洗面所、そしてトイレなどの水回りをきれいにすると「運が良くなる」というのにも頷けます。

 これら水回りをきれいにすると、大きったリュックを背負った3人の神様を大事にすることになります。だから、この水回り3か所をきれいにしておくとお金に困らなくなるということです。



 
 私自身は、「神様」を見たことはありませんが、このお話から考えるに、

トイレの神様はサービス精神が旺盛なようです。

 日頃、トイレというと「臭い、汚い、御不浄」等と言って敬遠しがちです。そして、何となく、一段低い存在とみなしがちです。

 しかし、被災地の様子からいっても、水や食料、毛布(寝るところ)と同じくらい、トイレは必要なものになります。
 思うように使えなないことで、別の病気や辛い思いを引きよせてしまいます。逆に言うと、それぐらい、トイレは大切な場所ともいえます。
 
 私自身も、最初の頃は「トイレ掃除をすると臨時収入がある」と聞いて、やってみました。実際に、「お金」が直接入ってくることは少なかったですが、お金を「豊かさ」と言い換えれば、いろいろと「いいこと」があったのは確かです。
 例えば、友達が増える、プレゼントを頂く、必要な情報が届く、普段はいけないような料亭で食事をおごってもらう・・・などなどが増えました。願った通りの内容ではなく、自分の内側の思い、気持ちに合うような現象がやってくるという感じでした。

 そのおかげで、

今は、トイレ掃除で「お金を得たい」というガツガツした気持ちはおさまりました。むしろ、「次は、どんな面白いことが起こるんだろう?」というワクワクした気持ちや、ひょっとしたら「トイレの神様」が微笑んでいるかもなどと想像をめぐらすことが楽しくなってきました。

 だから、トイレ掃除をすることが続いているんだとも思います。
 

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです。

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