読書紹介⑰「Xの悲劇」
感想
本格推理と言うか、ちゃんと理にかなったトリック、解決編で読後になるほど!という「あは体験」がありました。
犯人にたどり着くヒントはたくさん書かれていました。
後から冷静に読み返すと目にしてはいたのに、なぜ、そこに気づかなかったのか!と悔しくなります。でも、それが楽しかったりします。
作者のミスリードに、まんまとはまりました。
読んでいる時には全く気がつかないのに、解決編を読んでいる時に「あれは重要な事だったんだ!」と気づく快感が何度もありました。さりげなく書かれた文章の随所に、重要な手掛かりがちりばめられていました。
読み終わった後に感じた推理のポイントは次の2つです。
➀最初の事件の凶器。
毒針が刺さったコルク球。通称「トゲトゲボール」。
この針の先についていたニコチンによって、被害者は死に至ったわけですが、では、犯人はどうやって、このトゲトゲボールを運んだのか、いや触れたのか。「さわれた」人を考えると、犯人を絞れます。
②「X」の意味。
第3の事件の被害者が、指で「X」の形を作って死んでいました。
いわゆる「ダイイングメッセージ」というものです。
ただ、この答えは、書かれた1932年にはありましたが、オートメーション化された現代にはありません。見たこともありません。
なぞ解きも楽しいのですが、魅力的な登場人物(探偵)が出てくると、それだけでワクワクしてしまうなと感じました。
日本三大探偵は「明智小五郎」「金田一耕助」「神津恭介」の3人だそうです。
世界に目を向けた時は、シャーロックホームズ、ポワロと並んで、今回のドルリー・レーンも三大探偵に入るかもしれません。
皆さんは誰だと思いますか?
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?