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35歳のNZ留学【ミュージカルふたつ・続】

前回シビックシアターでKinkyBootsを観てから2週間と経たないうちに、別の友達からまたミュージカルの誘いを受けた。これは…
ミュージカルの運気が上がっているのだろうか。
ここ数年の私は、ミュージカルや舞台というものに興味をもちながらも、日々の忙しさだとか何とかで結局まぁいいかとなっていて、そういったものに触れずにきた。つまり、日本でも同じような機会はあったのに二の足を踏んでいたのだ。それが今、他の国にいるというだけで私の行動力は上がっている。自分の気持ちにあれこれと理由をつけたりせず、もっと素直にシンプルになっている。
今回誘われたミュージカルもまた、行きたいから行く。観たいから行くことにした。
今回のミュージカルは『CATS』。チケットはやはりネットからの購入である。この度も友達がチケットを取ってくれ、私の手元にはあっという間にQRコードのチケットが届けられた。こんなにも簡単に自分のやりたかったことが叶ってしまう現実。

CATS。聞いたことはあるが話のあらすじをよく知らないので前回同様、予習しておこうと思う。

ーCATSー
満月が青白く輝く夜、街の片隅のゴミ捨て場。
たくさんのジェリクルキャッツが、年に一度開かれる"ジェリクル舞踏会"に参加するため集まってきます。
人間に飼い馴らされることを拒否して、逆境に負けずしたたかに生き抜き、自らの人生を謳歌する強い心と無限の個性、行動力を持つ猫、それがジェリクルキャッツ。そして今宵は、長老猫が最も純粋なジェリクルキャッツを選ぶ特別な舞踏会。
再生を許され、新しいジェリクルの命を得るのは誰か。
ー劇団四季公式ホームページよりー

ジェリクルの語源を調べると、原作者によって作られた言葉とあるが、「柔らかく小さなもの」とか、「ジュエルとミラクルの造語」とか諸々でてくる。
物語中の猫の種族、ジェリクルキャッツたちのイメージはなんとなくつかんだ。
登場人物ならぬ登場猫は20匹を超え、とてもじゃないが全部の名前は覚えられない。
そこはすっぱりと諦める。

当日。
早めに到着しシビックシアターの近くで待機していると友達から連絡が来た。
「今入り口に猫たちがいっぱいきてる!今なら一緒に写真撮れそう今どこ」
直ぐに劇場前に向かうも扉は閉まっている。
おかしい。そう思った直後、ゾッとする。

まさか…

急いで確認する。アオテアセンター…
やってしまった。
今回の会場はシビックではなかった。まさかのミステイク!ああ私ったら街なかにある劇場がシビックだけなんて思い込んでいた。しかし幸いなことにここからそう遠くない。500m。走れば上演までには十分間に合う。それでもジェリクルな猫たちにはきっと会えないだろう。
Googleマップを片手に急いで走る。向かい風の中、緩やかな傾斜が長く続く直線をひたすら走っていく。今日も風が強い。
ああ、猫と一緒に写真撮りたかったなあ。
息を切らしボサボサになった頭でアオテアセンターにたどり着く。あまりに大きくて入り口が見つけられない。とにかく建物に沿って足早に歩きその入り口を探す。と、大きな入り口が見えた。ここだ!
同時にカラフルな猫たち!
猫がいってしまう前に急いで友達に連絡しエントランスで合流する。ギリギリのところで猫たちとの写真が撮れ、ようやく実感が湧いてきた。会場に入ると、シンプルながら非常に多い客席。私たちは舞台の前、1列目、一番端の席に座った。

劇中の猫たちの個性と流れる音楽に心が躍り、時にグッときて、舞台が終わる頃にはすっかりCATSの虜になっていた。

アオテアセンター内の会場
Jellicle Songs、The Overture…これらを聞くとつい猫になってみたいと思ってしまう。♪Are you cock of the walk when you're walking alone?When you fall on your head, do you land on your feet?Because Jellicles can and Jellicles do -Jellicle Songs For Jellicle Cats より-

Memoryは名曲と呼ぶのに本当にふさわしい一曲。
https://open.spotify.com/track/44VoCOPuYs1zKklhslfazm?si=8ef6555752fa421a


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