プール←

 カルキ臭がツンとくる、ゴーグル越しの世界。
 口に水が入って嫌だ。
 あまりスムーズでないクロール。混乱する平泳ぎ。もはや曲芸の背泳ぎ。正気の沙汰でないバタフライ。
 そこまで楽しくもない、気の進まないプールの授業のあと、給食のソーメンと魔法瓶の麦茶。プール教室をすぐやめてしまったことを思い出し、やはり、水泳は不得意と再確認する。
 嫌なことはトコトン嫌で、気の進まないことはどこまでもルーズで、あの水色の世界は不穏さを楽しさで包んだようなものだ。
 楽しさのベールは、足先がギリギリつくぐらいの不安で剥がれていく。
 早く終わればいいのにと思いながら、水しぶきをあげている。
 カルキ臭がツンとくる、ゴーグル越しの世界。
 口に水が入って嫌だ。
 あまりスムーズでないクロール。混乱する平泳ぎ。もはや曲芸の背泳ぎ。
正気の沙汰でないバタフライ。
 そこまで楽しくもない、気の進まないプールの授業のあと、給食のソーメンと魔法瓶の麦茶。プール教室をすぐやめてしまったことを思い出し、やはり、水泳は不得意と再確認する。
 嫌なことはトコトン嫌で、気の進まないことはどこまでもルーズで、あの水色の世界は不穏さを楽しさで包んだようなものだ。
 楽しさのベールは、足先がギリギリつくぐらいの不安で剥がれていく。
 早く終わればいいのにと思いながら、水しぶきをあげている。
 カルキ臭がツンとくる、ゴーグル越しの世界。
 口に水が入って嫌だ。
 あまりスムーズでないクロール。混乱する平泳ぎ。もはや曲芸の背泳ぎ。正気の沙汰でないバタフライ。
 そこませ楽しくもない、気の進まないプールの授業のあと、給食のソーメンと魔法瓶の麦茶。プール教室をすぐやめてしまったことを思い出し、やはり、水泳は不得意と再確認する。
 嫌なことはトコトン嫌で、気の進まないことはどこまでもルーズで、あの水色の世界は不穏さを楽しさで包んだようなものだ。
 楽しさのベールは、足先がギリギリつくぐらいの不安で剥がれていく。
 早く終わればいいのにと思いながら、水しぶきをあげている。
「変わらないな」
 それは昼下がり。
 激しい日光が差して眩しく、蝉しぐれのやかましい、湿気を帯びた熱気が横溢する夏の終わり。
 あの頃の記憶が金網越しのプールで甦り、しばらくループして、雨が降ってきて、走って、不思議と爽やかな気分で帰途についた。
 

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