「動物病院四方山話」27(頑張れコサギさん! 『番外編』)
私の名前は「みぃ」
動物病院で暮らしている猫
私が経験した動物病院での四方山話を紹介しています
前回の動物病院四方山話はこちら
無事、動物園で保護していただく事ができたコサギちゃん。
一平ちゃんにはひとつ気になっていることがあるみたい。
コサギちゃんをあずかってもらった時、園長先生に
「せっかく来てくれたんだから、動物園の中を見ていくといいよ。」
と言っていただいて、喜んで見学させていただいた一平ちゃん。
その時は、とても良い方達にコサギちゃんを託すことができる安堵感と、人の優しさに感動したこともあって、ホイホイと喜んで見学させていただいたのだったが・・・
ほとんどの動物園は、
経営が楽では無いはず。
それなのに、なぜ入場料をしっかり払って動物園に入園しなかったのか!
・・・そんなことをウジウジ考えてしまう、根暗な一面を持ち合わせる一平ちゃん。
こうなったら、
コサギちゃんの事も気になるから、動物園へ行ってみよう!
前回、動物園の端っこに、中に鳥はいるんだけどネームプレートがかかっていない小屋があったんだって。
一平ちゃんはその小屋が保護した鳥の為のものだと目星をつけていたの。
コサギちゃんがその小屋にいたらまだリハビリ中って事ね。
自然界には戻れないけど動物園で生活できるようになっているかもしれない。
その場合は、動物園の中にコサギちゃんのスペースが出来てたりして。
そうしたらみんなの人気者よ、きっと。
動物園の中に姿が無かったら、自然に帰っていったに違いない。
体はすっかり元気になっていたから。
いざ、動物園へ出発!
入場料:大人 220円(税込)。
動物のおやつ一袋 :50円(税込み)。
とても良心的。
ただし、
『レッサーパンダとペンギンにはエサをあげないで下さい。』
だそうです。
いざ、園内へ!!
スタッフの皆さんは忙しそう。
やはり、声はかけずに見せていただきましょう。
園内は足早に回ると15分位でまわれる規模なんだけど、
それぞれの動物を眺めながらゆっくり回ると1時間くらいはすぐにたってしまうわね。
園内には人口の池もあります。
まず、保護鳥の小屋
(一平ちゃんが勝手に思っているだけかもしれません)
ぐるっと動物園を回ってみたけれど、コサギちゃんの姿はなかった。
きっと自然に帰ったんだわ。
動物園の隣には綺麗な池もあるし、周囲には田んぼも多いから環境としてはとてもいい場所。
遊歩道はこんな感じ
ところで、
前回名前を思い出せずに
『何とかコンドル』
って書いてしまったコンドルちゃん。
ちょっと失礼よね。
その子の名前を確かめることにしましょう!
いました!
ふっ、ふっ、ふ!!
ちゃんと名前を覚えたぜぃ!
これで今回の目的の一つもクリアー!
思い残すことも無く、意気揚々と園内を見て回る一平ちゃん。
動物達に話しかけまくってるわ。
挙動不審な変なオッサン!
と思われないように、一応周りに人がいない時に話しかけてましたよ。
こうして一通り園内を見て回った一平ちゃん。
目的も果たせたし、満足して帰路についたのでした。
・・・と・こ・ろ・が・・・
動物園から出て池の周りを散歩してから帰ろう!と、遊歩道を歩いていた時。
「あれっ?」
「あのコンドルの名前なんだったっけ?」
「地名が入った名前だったのは憶えているんだけど・・・」
えーっ、もう忘れちゃったの、一平ちゃん!
そう、動物園の中でいろんな子を見ている間にまた忘れてしまったみたい💦
ウソでしょー!!
脳の老化が着々と進んでいる一平ちゃん。
しかーし!
こういう時のために(?)、名前の書いてあるプレートも写真に撮ったはず。
急いで撮った写真を見返す一平ちゃん。
出てきた写真が、
違う!
この子は
『ツル』
えっ、撮り忘れた!?
焦りまくってさらに写真を探す一平ちゃん。
ありましたー!!
しっかり写真を撮っていました。
無事、コンドルちゃんの名前も判明!!
『アンデスコンドル』
もう忘れません!
『アンデスコンドル』
最後にもう一度!
『アンデスコンドル』
・・・こうして充実感に包まれながら(?)帰路につく一平ちゃんでした。
おわり
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