"世界名言大辞典"。ひらけば心に残る名人のことば。
年末の大掃除を少し早めに始めたお昼ごろ、読み終えた本をビニールひもで抑えながら1年を振り返る。「ふーっ」と一息つくも、果てしない片付け作業に、来年は電子書籍で読もうと意気込む。昨年と同じことを同じタイミングで言ってたのを思い出し、恥ずかしくなる。本を片付け、棚の空きスペースに背表紙の色が移り変わるのを感じながら1日を過ごす。あたりはすっかり夕暮れを迎えていた。ふと、自分の手に持っていた一冊の本に目が止まる。「世界名言大辞典」だ。
縦150mm、横220mm。奥行25mmの600ページに渡る新装版だが、何気なく読むと毎回新しい名言に、心がヒットする。単発だけど、日頃考えていたモヤッとしたこと、言語化できてなかったことを読むことですくい上げてくれる。祖先、数百年前に生きた著名人たちがシンプルな言葉でまとめられた一冊だ。
流し見した一冊からは、たくさんの名言が名を連ねる。好きな言葉も嫌いな言葉も混ぜ込まれた本から、今これが欲しかったと思う名言を見つけて嬉しくなる。気持ちが不安定なときはネガティブな表現の言葉を拾ってみずから納得する。「他の著名人も同じことを考えていたんだ。一人じゃないんだな」と理解して前向きにもなれる。まあ、都合良い情報を拾ってるだけかもしれない。良く言うバイアスなんたらだ。時として、心を落ち着かせるヒントにもなればそれも良しだ
まだ買って間もない辞典が思わぬところで役立つ点。一生モノとして、また何かを探したい、見つけたいと思う好奇心をくすぐる本となってくれた。最後に心にヒットした名言を3つ引用してこの場を締めようと思う。電子化の時代にそぐわないアナログな本でも、パラパラとめくった先に、「ヒント」や「発見」があることがわかった。発見から行動へと移すのを忘れないで胸に刻みたい。
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