春はどこから来るのか?

51歳の中年男子です。元保育士で、今は訳あって求職活動中。うつ病にかかって今年で11年…

春はどこから来るのか?

51歳の中年男子です。元保育士で、今は訳あって求職活動中。うつ病にかかって今年で11年。症状を変え、幾度も襲って来る病魔と闘った日の出来事を、つらつらと綴って行きます。

最近の記事

マイホームとの別れ

-大好きだった「夢のマイホーム」 保育士の給料は世間一般の水準に比べて高くはありません。しかも、私も妻も公務員保育士ではなかったので、昇給もある年齢行ったら頭打ちでした。その後は都政が補助金を打ち切った影響で、唯一良かった賞与も2ヶ月近く減給。13年間汗水たらして働いて、手取りが19万の世界線て何?と福祉労働者の安月給を嘆いても仕方ありません。 それでも幸せなことに、30年ローンで夢のマイホーム…と言ってもマンションですが、自分たちの家を手に入れる事が出来ました。それまで

    • あの夏の日

      -同僚からの何気ないひとこと 時はいちばん最初の記事に戻ります。私は保育園のシフトを作成する係だったため、職員間の夏休みを調整をしたり、プールに入る優先順位を決めたり…ようやく夏期の勤務表を仕上げて、事務所にコピーに行きました。すると1人の若い保育士が私に向かってこう言いました。 「(事故で失った)信頼を取り戻したかったら、きちんと仕事をしてください」 その保育士にとってはきっと、私の何かの行いがその言葉を言わせる程に心の中でモヤモヤしてしまったのでしょう。 そしてそ

      • 保護者に寄り添う

        -保護者が園に抱いた「不信感」 前のふたつの記事で触れた転倒事故から数日。事故後の処理に関わらせて貰えなかった私が、ようやく保護者にお会いして直接お詫び出来る機会に恵まれました。 保護者側からは「事故を目撃した先生と直接お話がしたい」と申し出があったにも関わらず、実現したのは1週間以上経ってから。 それが元で、完全に保護者の信頼をなくしていた私たちが、今更何を言おうとも「何か隠しているんじゃないか」と、誠心誠意のお詫びの言葉も保護者の耳には届きませんでした。 「私たちは

        • 必然的なもの

          -何度も書き直した「事故報告書」 前の記事で触れた痛ましい事故。園に帰った私は当然目撃者として、また応急処置に駆け付けた者として「事故報告書」の記載をしました。 私としては、包み隠さずに事故の本質に触れた方が良いと思い、保育士の連携不足がいちばんの理由として挙げたものの、担任が10を数え出したのを見て焦った子どもの姿(実際見ていたそのまま)についても、ありのままに書いたつもりです。 しかし当時の園長たちは納得がいかないようで、私の後方確認が至らなかった点を強調し、その子

          悲しい事故

          -ひと月前に起きた「悲しい事故」 私はうつ病に倒れるひと月前、人生でいちばん悲しい事故を目撃しました。「目撃」というと他人事の様に聞こえてしまうのですが、そう表現するに相応しい、大変痛ましい数十秒でした。 それは散歩先から保育園に帰ろうと支度をする最中に起こりました。散歩の主目的は公園の池にいるオタマジャクシを観察する事。1人ひとつずつ紙コップを配り、池からそっとすくって観察したら最後は池に戻す約束でした。 飼う分は既に先日の散歩でクラスに保管してあるため、この日はほと

          私、うつ病なの?

          -まずは私を知ってください 私は新潟県の六日町産まれ、東京育ちの51歳男性です。既に半世紀を生きましたが、未だに自分の着地点を見出せないでいる不惑のいい大人です。 職業は、保育士。とはいえ今はもう保育の職にはついていませんから、ただの求職活動中のおやじということになります。 私には同じく保育士をしている妻がおり、間に3人の子どもたちがいます。周囲からすれば我が家は「幸せな家庭」に見えたかもしれません。 いちばん下の子が0歳児で保育園に入りたて、さあ子育てもこれからとい