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子供たちに楽しい算数ゲームを!②

今回は、前回紹介した、ブタックジャックを対戦しながら説明してみます。そして、同時にゲーム説明を通して、算数の学習で大切にしていることを子ども達に伝えていきます。
このゲームは新学期の授業開きにおススメの実践です。
そして、慣れたら隙間時間に簡単にもできます。

前回ブタックジャックという算数のカードゲームの紹介をしました。
詳しいルールについてはこちらから↓

それでは実際に子ども同士で対戦したらどうなるか紹介します。
ルール説明後の対戦なので、途中で問いかけながらすすめていきます。

代表の子を2人選びます。
ジャンケンで先攻後攻を選ばせます。

白カードがA、青カードがBとしてスタートします。先生はT。
Aが3、Bが2を引きました。
T「続ける?ストップっていったらもうこれ以上カードはひけないよ」
A「まだやるよ、だって3だもん」
B「ぼくもやる!まだ2だし」

2巡目
Aは3を、ひき、Bは2をひきました。
T「Aさんどうする?8だよ。ストップする?」
A「どうしようかな…」
T「どうしてまよってるの?」
A「だって残りは1か2か4でしょ?」
T「すごいね~残りの数に注目してるよAさん!」
とまだ空いてないカードに着目したことを価値付けていきます。
このゲームでは引いた数だけでなく、残りのまだ見えていないカードが勝敗に関わることを気づかさせていきます。
そうすることで、算数が苦手な子もゲームの着眼点を共有できるのです。
T「何がでたら負けるかわかる?」
みんな「4だよ~」
T「どうしてわかったの?」
みんな「たし算したらわかるでしょ。8に4足したら12だよ」
と対戦してる2人以外の残りの子ども達にの問いかけながら巻き込んでいきます。
T「じゃあ、Aさんストップする?」
A「いや、続ける」
T「さて、Aさんはストップしたら勝つ可能性もあるのに、どうして続けるのでしょう?」
C「まだ10じゃないから」
T「でも10超えちゃうかもしれないんだよ」
C「そっか…」
D「だって、まだ3枚残ってるよ」
残りの枚数に着目した子を取り上げます。
D「4か1か2でしょ。1か2だったら10こえないよ」
T「Aさん、今Dさんが言ったことと考えてることだいたい一緒?」
A「うん」
T「Dさん、すごいね、話し合ってもないのに、Aさんの考えを読み取れてるよ!」
と、友達の考えを引き出すように巻き込み、人の考えを読み取ることの大切さを価値付けていく。
そうすることで、算数は答えを出すだけではないことに気づかせていく。

T「Bさんはどうすると思う?みんなは」
E「多分続けると思う。」
T「どうしてそう思ったの?」
E「だって、さっきみたいに考えると、残りは3枚でしょ。まだ引いてない数は、1と3と5。5を引いたら11になって負けるけど、1と3なら大丈夫だから」
T「Bさん、Eさんの言ったように続ける?」
B「もちろん!」
T「Eさん、すごいね~、さっきDさんの読み取り方を真似して自分の考えに取り入れてたよ。いいと思ったことはどんどん真似していこうね」
と、友達の考えを活用して、自分の考えに取り入れることのできた子も価値付けしていく。
そうすると、友達の考えを傾聴する子が育っていきます。

3巡目
Aさんは1を引いて、合計が9、Bさんは1を引いて合計が7となりました。
T「Aさん、ストップする、続ける?」
A「もうやめる」
T「えっ?やめちゃうの?まだ10じゃないのに」
このように問うことで「だって」という言葉を引き出します。
A「だって、残りは2か4でしょ。どっち引いても10超えちゃうから」
T「なるほど、じゃあストップだね。Bさんはストップする?」
B「続けます。だってまだ負けてるし」

4巡目、
いよいよ、最後です。
盛り上がりが頂点に達します。
Bさんの残ったカードは2枚で、3か5。
3がでたら10になり逆転勝ち。5がでたらブタになり、負け。
みんな「3,3,3~~」
3を引いた瞬間!
「おおおおおおお~~~~」
Bさんの逆転勝ちでした。

みんなもやってみたい?
やりたい、やりたい!!

画用紙を事前に切っておいて、全員に配ります。
自分のオリジナルカードをつくって、友達と対戦して遊びます。
遊びを通して計算をし、考える力が身に付きます。


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