AIが怖い話を書く。私は推敲する。
ChatGPTさんにお願いしてみた。
「50文字以内で怖い話を10個書いて!」
知ってるよ。ChatGPTは文字生成ツールじゃないってことは。
翻訳や要約が本業なんでしょ。知ってるよ。
でも出来るんだったらやってみたいじゃん。
だからやるんだよ。
数秒で出来るし。
ついでに推敲もしてあげるよ。お節介だよ。
以下、真面目にやります。
そりゃもうびっくりするくらい真面目に。
始めの一文はいいですね。枕元に立つ影。ホラーのお約束。
問題はその先。
クロークってホテルに荷物を預けたり、シューズクロークとかのあれですよね?
伝わりにくいんです、クローク。
ChatGPTが日本生まれじゃないことが響いています。
それじゃあクロークに代わるものは何がいいですかね……
ここはセンスと好みが出そうです。ちょっと考えておきます。
それから「もう遅かった」って展開は良いんですが、なにが起きたかわかりにくいんですね。
私個人の趣味にはなりますが、怖気の走るような気持ち悪い音が響くパターンはいかがでしょうか。
以上を踏まえて 枕元に立っている影は私の髪の毛をぶちゅるぶちゅると啜っている何かだった くらいが良い落としどころだと思います。
ストーリーが変わっちゃいましたね。
でもしょうがない。
クロークを活かす方法が思いつかなかったのですから。
良いですね。シンプルでわかりやすい。
難点はやはり日本語の細かい部分でしょうか。
「遠足で留守」というのは日本語としてはやや不自然ですね。「遠足に行っている」で十分伝わりそうです。
それから夜中まで外出する遠足はあんまりないかなあと。子どもですし。
お友達のお家にお泊りに行っているのでいない、とかにすれば違和感は少ないかと思います。
う、うーん……
これはどうしたものか。
言葉としては成立しているのですが、全体的な怖さが弱いかと。
窓から見る → 夢に出る の順番を入れ替えると可能性はありますかね。
夢で見た知らない人が窓の外からこっちを見ていたら……
これならいいですね……(うっとり)
それからあんまり気にしすぎてもしょうがない点ではあるんですが、後半で「そ」が多いのはちょっと気になる人もいるかもしれません。
「の」も多めですが頭の文字は目立ちますからね。
狙ってやっているのでなければ余計なノイズやストレスは極力なくす配慮をしたほうが良いです。
細かいヤツめ、と思うでしょうが見ている人は見ているものです。
これは題材がよくないかもしれません。
予言ものって文字数がかさむんですよね。
じわじわ怖くなっていくタイプのホラーですし、ドラマとか映画とかのほうが良いです。
映画化決定?
掌編と短編、長編ってそれぞれ全然やり方が違うんですよねえ。
テーマの選定から練り直した方がよさそうです。
みんなの好きなホラー映画でよくある展開ですね。
ホラーではお約束やベタは必須です。テストに出ますよ。
冒頭から処理していきましょうか。
フレーバーとして月みたいなエモ要素は入れたくなりますよね。わかります。
だけど短い作品ではいかに贅肉を削ぎ落とすかが大事なんです。
ノックスの十戒やヴァン・ダインの二十則に敬意を表して「月夜、」は落としましょう。
今回の本筋には関係なさそうです。
あとはそうですね、日本語の細かいところがやっぱり気になります。
「鏡で自分の後ろに立つ他の自分を見つけた」で2つ。
「鏡で~見つけた」は日本語として不自然なように思います。
鏡で~で始まると、見たに繋がるとわかりやすいですね。
もう一つは「他の自分」ですね。
「他の自分」はちょっとわかりにくいかもしれません。
表現方法はいろいろあるかと思いますが
「鏡を覗くと私の背後に私がいた。」
くらいだと元の意味を崩さずにコンパクトに収められそうです。
あとは細かいところですが、文字数が限られているので「しかし、」は無くてもいいかもしれません。
こういう細かいところで読み味が変わるので推敲は大事なんですね。
10個作ってもらったので全部やりたかったのですが、思ったより熱量が高くなってしまいました。
残りの5個はまた折を見て書きます。
お邪魔じゃなければフォローしてお待ちください。
また3n+1の日に。(そ)
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