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セイジとゲンロン

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政治思想と言論。新しい地平線を求めて。 2020年は新書『付箋主義の哲学』からカットされた部分を掲載します。試合に出れなかった二軍の言葉に頑張ったね。と言ってやってください。
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2021年1月の記事一覧

#2 付箋主義の哲学

#2 付箋主義の哲学

・・”問題”は実在しない。問題が街を歩いていたり、タバコを吸っていたり、公園で昼寝をしている所を私たちは見たことがないだろう。

問題は人が観念の中で見ることである。・・このことは問題という概念がいかに相対的であるかということを表している。相対的であるということは問題は時代や文化、共同体によって変わる。

・・例えば、現代では社会問題になりかけている教育現場における体罰問題は昭和では当然の事と認識

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#1 付箋主義の哲学

#1 付箋主義の哲学

‥‥この人間中心主義の世界観の前提にはやはり神の存在がある‥‥この部分が我々日本人からすれば些か難解であろう。‥‥どれだけ人間中心の世界を描いたとしても神は個人の精神に根強く存在する。‥‥彼らの思考の前提には神の存在と神の存在をベースとして生まれた言葉を使って思考する以上、その認知基盤の中から神を完全に排除することはできない。‥‥全ての基盤となる”subjectum”としての世界を認識する主体的個

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