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きな粉道12粒目

浅煎りでも深煎りでもなく

弱中煎りと強中煎りに


冷えていると皮は色付きにくく、中からじんわりと熱が通るのかを検証するため、再び冷蔵庫で冷えた大豆で浅煎りを目指す。最低ラインの第1クラックと香ばしい匂いは守り、12分くらいで大豆の甘さを引き出せるような火加減を心がける。フライパンでの2度煎りも、香ばしさを引き出せるように試していく。


材料&道具

・乾燥大豆(50g)
・フライパン
・木ベラ
・器
・ブレンダー
・キッチンの電気
・冷蔵庫

材料&道具

冷凍庫で冷やすのはやめて、冷蔵庫保管で再開チャレンジ。

煎る前の大豆

濡らした布やキッチンペーパーなどで、大豆の表面についた汚れを拭く。

フライパンへ投入

フライパンに油をひかず、大豆を弱火で乾煎りしていく。木べらでひたすらに大豆を動かし、焦げないように気を付ける。強気の弱火で煎っていく。

3分経過

いくつかひび割れてきた。皮に色もほんのりつきはじめた。

5分経過

4分過ぎたあたりから第1クラックがはじまり、香ばしい匂いもする。5分経つと表面に焦げが見えはじめた。弱火が強すぎたみたいなので、少し調整して弱くする。

8分経過

大豆の中の色が濃くなってきて、香ばしい匂いも強くなってきた。10分も経ってないから迷ったけど、このままいくと焦げそうだから火からあげてしまう。

煎り終わり直後の大豆
煎り終わった大豆

触ってみると熱い。香りは煎り大豆らしい匂いがする。火からおろして少しすると、余熱で第2クラックがはじまった。今までに比べて強火すぎたらしい。粘らずに8分でおろしてよかったかも。

左 元の大豆 右 煎った大豆

グニャッと感はなし。だけど固すぎることもなく、ほどよく水分が残っている。おやつに食べるにはちょうど良い。甘さはないけど、煎り大豆としては悪くないかも。

12回目 左 元の大豆 右 煎って剥いた大豆
11回目 左 元の大豆 右 煎って剥いた大豆

第2クラックも起こったし、見た目にもしっかりと煎られているのが分かる。そのため皮も剥きやすかった。煎り方は良かったかもしれないが、浅煎りを目指していたことを考えると火加減が強すぎて失敗した。

フライパンに投入

8分煎った大豆の半分をフライパンに投入。すでに第2クラックが起こりしっかり煎れていそうだが、これまでこの状態の大豆を煎ったことはない。なので実験的に2度煎りしてみる。香ばしくなるか、大豆の風味が飛んでいくだけか、どう出るかは未知数である。火を止めるタイミングは、匂いと見た目で判断する。

3分経過

見た目は変わらないが、再び良い匂いがしてきた。

5分経過

香ばしい匂いが少しずつ変化し、怪しい匂いになってきたので、早すぎる気もするけど直感を信じて火を止める。第3クラックがあるかは知らないが、音がすることはなかった。

煎り終わり直後の大豆
煎り終わった大豆

ところどころ焦げてはいるが、匂いとしてはギリギリセーフなはず。合計煎り時間は13分。

左 元の大豆 右 煎った大豆

ボリボリした食感と音が心地よい。大豆の味がしっかりとしていて、1度煎りの時よりおいしくなった。焦げた味はせず、ほどよく煎れたようだ。

12回目 左 元の大豆 右 煎って剥いた大豆(2度煎り)
12回目 左 元の大豆 右 煎って剥いた大豆(1度煎り)

皮がするっと剥けたと同時に、ほとんど力を入れていないのに大豆が2つに割れた。ほんのり残っていた水分が全て飛んだのだろう。今までになかったことなのでビックリした。


まずは1度入りの大豆から削る。

削る前(上から)
削る前(横から)

煎り大豆の粗熱をとってからブレンダーに入れる。

荒削り(上から)
荒削り(横から)

やや水分が含まれているからか、気を抜かなければ飛び散らない。

荒削2(上から)
荒削2(横から)

量が少ないから刃は当たりにくいが、そこまで削りにくくはないかも。

削り終わり(上から)
削り終わり(横から)

粉にはしきれなかったけど、これ以上は削れないと判断してやめる。

12回目のきな粉(1度煎り)
11回目のきな粉(1度煎り)

11回目は白にピンクがかっているような色だったが、比べてみると見た目はきな粉っぽい。けれど、食べなくても浅煎りではなさそうなのが分かる。煎っていた時間は前回の方が長いから、火加減によるんだろう。

煎りきれたからか、浅煎りを目指した時に残りがちな生っぽさはない。奥の方に大豆の甘さと香ばしさをかすかに感じる。中煎りにちょっと届かないくらいの煎り具合か。きな粉の味としては、思ったよりいいかも。

きなこ帖で香ばしさの星をつけるなら★★☆☆☆
甘さと香ばしさを遠くに感じられるから、甘味が強いものなどではなく、味が濃いおかず系に合わせやすい味になった。


次は、2度煎りした大豆を削っていく。

削る前(上から)
削る前(横から)

2度煎りし大豆も冷ましてからブレンダーに入れる。

荒削り(上から)
荒削り(横から)

削るといい香りが漂ってくる。

荒削り2(上から)
荒削り2(横から)

いつもよりガリガリと削られる音が大きい気がする。

削り終わり(上から)
削り終わり(横から)

1度煎りに合わせて荒目のまま削り終わり。

12回目のきな粉(2度煎り)
11回目のきな粉(2度煎り)

深煎りっぽい、茶色が強めな良い色になった。

香ばしさが出ているし、大豆の味も残っている。見た目には焦げた部分もあったけど、焦げや苦味は一切ない。やや深煎りよりの中煎りきな粉っぽい。第2クラックが終わってさらに煎ったから、水分がいい感じに抜けて香ばしさがついてくれたのかもしれない。

きなこ帖で香ばしさの星をつけるなら★★★☆☆
大豆の味と香ばしさがちゃんとする。牛乳やヨーグルトに合わせたい味になった。

左 12回目のきな粉(1度煎り) 右 12回目のきな粉(2度煎り)

反省点
・強気すぎる弱火は浅煎りではダメ
・やっぱり大豆の冷やし具合よりも火加減が全て
・とはいえ、冷凍庫で冷やしてたら結果は変わっていたのかも
・10分と言う目安より匂いと見た目の濃さ判断
・匂いが変わったら直感を信じた方がいい
・第2クラックを越えると浅煎りにはならない
・第2クラックを越えると生っぽさは消える
・火加減がうまくいかず、冷やすとじっくりと中から火が通るかは検証できず
・第2クラックを越えてから2度煎りすると、大豆が2つに割れるかも
・第2クラックを越えてから2度煎りをうまくすれば、香ばしさを出せそう
・浅煎りでも深煎りでもなく、今までになかった中煎りという煎り具合
・前回より3週間空いてしまったため、火加減の感覚が鈍っていた
・1度煎りも2度煎りも美味しくはあるが、きな粉としてバシッと決まる味ではない


予定があったり体調や鼻のコンディションが悪く、前回やった時より3週間空いてしまった。そのため、強めの弱火の感覚を忘れてしまい火加減に失敗した。ただ、その中でも匂いと見た目から感じ取り、火からおろすタイミングは直感的に判断できるようになってきたと思う。中途半端な味になっているからまだまだではあるが、今までの11回の経験は無駄ではなかったはず。目指していた浅煎りには失敗したし、火加減のコントロールは全く掴めていないが。

今までになかった、弱中煎りと強中煎りができたのは良かった。第2クラックを越えると、煎り時間が短くても生っぽさが消えることも分かったし。そのまま2度煎りしても、うまくすれば香ばしさが出せそうだということも分かった。本来の目的はことごとく失敗したが、別の発見があったからよしとしよう。

1度煎りも2度煎りもそれなりに美味しくはあるが、中煎りきな粉としてグッとくる味にはならなかった。この2種類を足して2で割ったくらいの味が生み出せていたら、きな粉らしいバシッと決まった味になっていたかもしれない。もはや3度煎り、4度煎りをして深煎りを目指した方がうまくいったのかしら。

検証したかったことが全く出来なかったため、次回も冷蔵庫で冷えた大豆で浅煎りを目指す。火加減に気をつける。第1クラックで止める。12分という時間ではなく直感で判断する。もしまた浅煎りに失敗したら、甘さと香ばしさのバランスがよい中くらいの中煎りを生み出せるように試行錯誤する。2度煎りはフライパンでやり、香ばしさの加え方を研究する。

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