「アルプス席の母」ネタバレなしのあらすじと感想
今年ももうすぐ夏の高校野球が始まりますね。高校球児たちのアツイ闘いに感動する毎日が今から楽しみです。
今回は早見 和真さんの「アルプス席の母」をご紹介。スポーツをやっている子供を持つ親なら共感するところがたくさん!
レギュラーになりたい、活躍したい、ほかのメンバーに負けたくない。子供のこうした想いに胸が熱くなる一方、周りの親との駆け引き、親本人の生活、そのスポーツ以外の子供の毎日など考えなくてはならない問題も山積しています。
「アルプス席の母」を読んでの一番の感想は、「子供の成長とともに、親もまた親として成長していく。」子供はずっと小さい時のままではないんですよね。
著者の早見和真さんは桐蔭学園高等学校の硬式野球部出身。高橋由伸さんの2年後輩だそう。野球部の中に身を置いていたからこそ書けるリアルな感情に心揺さぶられます。
「アルプス席の母」のあらすじ(ネタバレなし)
「アルプス席の母」のネタバレなしのあらすじをご紹介します。
シングルマザーの秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。
湘南のシニアリーグで活躍する航太郎にはさまざまな学校からスカウトが来ていたが、彼が選んだのは
もともと行きたいと望んでいた学校とは違う私立高校、希望学園。
寮生活を始めた息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移し、新しい生活を始めていく。不慣れな土地での暮らしや野球部父母会の厳しい掟にも翻弄される中、ふたりは甲子園出場に向けて、毎日を懸命に過ごしていく。
「アルプス席の母」の見どころポイント
◇航太郎の野球人生◇
もともと湘南のシニアリーグで活躍していた航太郎。順調に野球経験を積んでいくかと思われた矢先、思わぬアクシデントが…。
甲子園を目指す野球部ですから、もちろん、競争も熾烈。年功序列で試合に出れるわけではありません。一年からベンチに入れる子もいれば、三年になっても補欠にも入れないという子もいます。
それぞれに与えられた役割だとわかっていても、親としては辛いと思ってしまう場面も…。子供だけではなく、親にも乗り越えなければならない壁がたくさんあるものですね。
◇部活のお金の闇◇
学校の部活とひとことで言っても、部費0円!という気軽なものから、年間何十万円も必要な、本格的なものまでさまざまです。甲子園を目指すレベルの野球部ではやはりお金の問題もついて回ります。
甲子園で行われる試合、その日のために、小さなものから大きなものまで、どれほどのお金が動いているんだろうと思わずにはいられません。
◇野球部父母会◇
航太郎が入学した高校の野球部の父母会も闇が深いです。父母会のギスギスした人間関係も見もの!学年や、野球の技術、理不尽なルールなどさまざまなしがらみに、菜々子は驚きます。読んでいるこちらも驚きます。
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下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル
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まとめ|「アルプス席の母」ネタバレなしのあらすじと感想
高校野球が好きな人、スポーツをやっている人、そしてその保護者の方には特に読んでもらいたい1冊。今年の高校野球も楽しみです♪
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