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野菜【ニンジン】の英単語・漢字・特徴の紹介

ニンジンの英単語については多くの方がご存知かもしれませんね。ニンジンの英単語には意外な意味があるんですよ。ニンジンの漢字の由来も、今よく売られているニンジンとは違うものから生まれてきたんですよ。

この記事では、ニンジンの英単語、漢字や特徴などを紹介していきます。

ニンジンに関する情報

ニンジンはセリ科ニンジン属となる二年草ですが、そのうちの根を食用、つまりニンジンとして食べています。

ニンジンの歴史

ニンジンはアフガニスタンから始まったとされています。このうち、カザフスタンより西側に伝わったニンジンを西洋ニンジン、東側に伝わったのが東洋ニンジンと呼ばれます。ニンジンが西洋に渡ったのは12世紀頃のことなのですが、当時のニンジンは紫色で色移りしてしまう問題などがあったことから、品質改良されてオレンジ色になった歴史があるんですね。

一方で東洋ニンジンは13世紀頃中国に伝わり、日本には江戸時代の初期に入ってきました。このときに日本では朝鮮ニンジンが「ニンジン」とされていました。朝鮮人参は1世紀頃(今から約2000年前)に中国で育てられていて、日本には739年に入ってきていたそうなので、東洋ニンジンよりも長い歴史があったニンジンになるんですよ。

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この朝鮮ニンジンと区別するために「芹(セリ)ニンジン」と名付けられることになりました。そしていつの間にか「芹」が付かないようになったのが「ニンジン」として扱われるようになったとされています。

ここで、江戸時代初期に東京都北区(昔の豊島郡)でうまれたニンジンは「滝野川ニンジン」と言われていました。

江戸時代の末期には西洋ニンジンが入ってくることになり、日本では西洋ニンジンが育てやすいこともあり、日本では短根種の五寸群と言われる品種が西洋ニンジンの主役になっています。

長根種にあたる東洋ニンジン「滝野川ニンジン」は昭和20年頃に絶滅しかけたのですが、滝野川ニンジンから選抜して育成された「万福寺鮮紅大長ニンジン」として引き継がれました。
現在でも栽培されていて、タネがオンラインショップでも購入できるくらい人気があるんですよ。

ニンジンの由来・漢字

ニンジンは、人のように根に手足が生えているような形から、漢字で「人参」と言われるようになりました。「参」には「仲間」や「照らし合わせる」って意味があるから、「人に似た仲間の野菜」ってことになるんです。
ここで、この「人参」の漢字は日本で元々育てていた朝鮮ニンジンのようすから付けられることになったんですよ。

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ここで、朝鮮人参はウコギ科の植物にあたるので、今の日本でよく食べられているセリ科のニンジン(芹ニンジン)とは異なる植物になるんですよ。

ニンジンの英単語

ニンジンは英語で carrot です。日本語ぽく読むと「キャロット」です。ニンジンの英語は聞いたことがあるかもしれませんね。

carrotの語源は印欧語根の”ker-"と"-ot"から生まれています。

①”ker-” は「角・頭・角のある動物もしくは突き出た形をしたもの」を表しています。そのようなことから「頭」という意味もあります。

この”ker-”はcheerなども同じ語源なんですよ。
英語の cheer には「乾杯」や「歓声をあげる」などの意味があります。
「食事会の頭の挨拶」や「大きな歓声を出そうとして他の人よりも頭が突き出る」ようなイメージで考えるとつながりやすいのではないでしょうか。

②”-ot”は名詞を表すための語尾を表すときに使われます。

そのようなことから、carrot は「角を持つ野菜」って意味合いになるんですよ。

ネットの英英辞典では、carrotは次のように表されています。この英英でも尖ってるって意味が含まれていますね。

a long pointed orange vegetable that grows under the ground
「土の中で育つ長く鋭いオレンジ色の野菜」
引用元:carrot(ロングマン英英辞典)

まとめ

ニンジンはカロチンなどがたっぷり多く含まれている緑黄色野菜になりますが、ニンジンの歴史や漢字の歴史のことを知るとニンジンへの見方が変わり、仲間意識が持てそうです。

次回も野菜の英単語をもとに深堀した記事をアップしたいと思います。


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