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自分作品語りに価値がある理由

自分の作品について語るのって、気持ちよくないですか。

ここにはこういう意図があって、ここはこう悩んだ末にこうしたんだよ、ほらここ良い表現じゃない?

でも、これって、自画自賛というか、ひとりよがりっていうか、かっこ悪いですよね。あと、あとがきで長々と語っちゃたりとか。

でも、語りたくなりませんか?

僕はめっちゃ語りたいっす。

でもガマンしてきました。かっこ悪いから。


僕は、つくり手をターゲットに、つくり手にとって有益な情報を発信しようとnote始めました。

今日も、発信できる有益な情報ってなんだろうと考えていました。

そのとき思ったのです。

自分作品語りって価値あるな、と。

なぜか。

第一に、自分がキモチいいから。

少なくとも僕はキモチいい。ヒーローインタビュー気分です。

「ここ、最初はこうしようとおもったんですけど、違う感じになっちゃって。でも、案外良い展開になって…うんぬん」

そして、第二に、実は他人にとっても価値がある、から。

作品語りっていうのは、つまり、つくる過程の解説になるわけです。

ここに力を入れた。このセリフが好き。このキャラが好き。

つくり手の脳内をのぞき見ることができる。これが価値です。

なぜ、価値があるのか。

この記事【ミクロに執筆法を公開 ~小説家志望がお金を稼ぐ方法~】でも、ふれていますが、限界的勉強という学習方法があって、これって、芸術のような正解のない分野でも効果的な手法なんです。

理想は、プロの小説家の作品語りをきいて、限界的勉強をするのがベストですが、それはあまりに機会がない。

自分より小説をかくのがうまいアマチュアであれば、ネット上にたくさんいます。

すでに、小説をかいているあなたの自分語りは、これから小説をかこうとする初心者にとって、限界的勉強になるのです。

そして、あなたも、ゆくゆくは小説で成果を出すときがくるでしょう。

デビューであったり、ネット上で人気作家になったり。

そのとき、自分作品語りの価値はどうなるでしょう。


「あの先生が自分の作品を解説しているぞ!」


気持ちよく自分の作品について語っただけなのに、それが商品になるかもしれません。

成果を出すまえから、noteにコツコツ自分作品語り記事を書きためて、成果を出したあかつきには有料化。

なかなかローリスクハイリターンだビジネスモデルだと思いませんか。


では早速、やってみますね。

2年前に書いた140字小説です。

あとーすさんが主催した140字小説大賞に応募した作品で、その後140字小説botに登録されたんですが、僕の知らないところで、そこそこRTといいねをもらってました。

僕も気にいっている作品です。


桜のどこが好き?「花びらが好き。舞い落ちるのが好き」 雪は好き? 「花びらは命の欠片。雪は無機質」 うん、そうだね。 「花びらは枝から。雪は空から。枝には手が届く。空には届かない。だから、桜が好き」 そうか。 僕の手を握る君と、目が合う。 「だから、好き」

※本当は、都度、改行が入ります。


つくっているときに、1番考えたのが、よみ手が「ああ、そういうことか」と一拍遅れて脳内で理解するように、ということと、好きと言ったのが桜に対してなのか、僕に対してなのか明確でないけどあきらかに、僕のことを好きと好きじゃん、って思わせる書き方を意識しました。


まず一拍遅れて、というのは、”笑い”について、考察しているときにたどり着いたことです。

「ああ、そういうことか」って頭の中で想像して結論にたどり着いたことって、より面白いんです。

画像で一言ボケるのが面白い構造もまさにこれです。

画像を先に見て、一言を見る。(順番が逆でも一緒)

一瞬、画像と一言の関連性が理解しにくいけど、「なるほど、そういうことか」と笑う。

先に見た画像(もしくは一言)で、「どんな一言(画像)がくるんだろう」と、想像してもらい、自覚がないレベルに一瞬だけ理解しにくいから、より面白いのです。

一瞬でも考えさせてコミットさせると、それに対するリアクションが大きくなるんです。

ちょっとでも能動的に何かをすると、それに関心があると人は思ってしまう。

関心がある、ということは、興味がある興味がある、ということは、評価している、ということです。

これは心理学的に根拠のあることです。

メンタリストのDaiGoさんがオススメしていた【影響力の武器】にかいてありました。

これを表現において応用しました。

もう一つの、明確にしない、というのは表現の常套手段ですよね。

よみ手の理解にまかせる。

これも、コミットさせるということになりますね。


こんな感じです。

今回は140字小説でやってみましたが、普通の小説でやることに本来の価値があると思います。

おためし、ということで短い140字小説でやってみました。

皆さんも実践してみてくださいね。

【追記】

この記事を書いていて、当初、想定していなかったメリットを発見しました。

一拍おくれて理解させると、なんか良いというのは、自力でたどり着いたことでしたが、そのあと読んだ【影響力の武器】で、その心理学的な根拠を知りました。

でも、今までの経験則によってたどりついたことと、本で読んだ知識が頭の中でつながってなかったんです。

今回、自分作品語りをして、テクニックについて再考したことで、この2つの知識がつながりました。

経験則も、ちゃんと根拠を自覚したほうがテクニックとして強度が高まりますからね。

おもわぬ収穫でした。

記事を書いた甲斐があった!


あと、はじめて投げ銭システムをやってみます。

この先にはこの記事に関する無益な裏話が書いてあります。

ご奉仕いただけるとうれしいです。


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