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幸せが逃げるのは、ため息のせいじゃないのです
心療内科医の海原純子さんのエッセイに、こんな話ありました。
その理系の若きエリート男子は、日頃の食事を、栄養バランス、食物繊維、カロリーを基準に選んでいた。
「今日はこれが食べたいなと思うことはある?」という海原さんの質問に「全然ない」と答えた。
栄養学的に正しい食事をとることは結構なことだが、「自分が何を食べたいか」「自分の身体が何を必要とし、何を求めているか」という身体感覚がない、わからないというのはいかがなものか。
海原さんはこう続けます。
ことは、食事には限らない。
疲れたとか、眠いとか、体調の変化とか、そう言った「身体感覚」の感度が現代は総じて弱くなっている。
身体で感じることよりも、頭で考え、情報を拠りどころにしている、そんな現代的生活に一因があるようだ。
わたしたちの日々は、外からもたらされる情報に満ち満ちていますよね。
たとえば、スマホでSNSをチェックしながら食事をする人を見かけるのは日常の光景。
かくいうわたしだって、一人ゴハンだとついやってしまいますが……(-_-;)
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ではその時、その人の注意や関心は、どこに向かっているのでしょう?
当然ながら、食事をしている自分の身体の反応、つまり自分の内側ではなくて、情報のもたらされる外側に集中しています。
今日は胃もたれするな、とか、食欲もりもり元気だな、とか、そういう身体からの声にはまったく意識が向いていない。
ちっとも聞こえていない状態。
肉体は魂の器と言います。
でもこの器は、単なる機械でも自動操縦装置でもありません。
ですよね?
「血肉の通った」という言葉の通りに、生きている存在、息づいている存在です。
だからわたしには、器よりも「相棒」という言い方のほうがしっくりきます。
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身体と心は密接につながっています。
ストレスがかかれば胃が痛んだり、頭痛がしたりといった身体症状が起きます。
逆に身体に不調がある時、心はそれとは無関係に元気はつらつ!めちゃポジティブ!とはなりにくい。
なんとはなしに、ブルーな気分になる……。
キネシオロジー筋肉反射テストというものがあります。
それを体験するとわかることですが、筋肉の運動は、心(潜在意識)を素直に映し出します。
心と身体はつながっている、というよりも、文字通り一心同体なんですね。
だから、身体の声を聞く、とはすなわち、心の声を聞く、ということに通じるのです。
それを聞き分ける力が鈍く、弱くなっているとしたら、自分が本当に求めているものにも気づきにくくなっている、ということになります。
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ところで、人が「幸福感」を覚える状態って、どんな状態かご存知ですか?
それは一言で言うと、今ここに生きている自分を感じている状態、なんだそうです。
美味しいスイーツに顔をほころばせる瞬間。
ハードだった一日の終わりに、ザブ~ンと心地良いお湯につかった瞬間。
かわいいペットをモフっている瞬間。
大好きなバンドの音にドップリ浸っている瞬間。
五感が心地良く開いている時、わたしたちは「充ち足りた」感を覚えるのではないでしょうか。
そういう時って、単純に、し・あ・わ・せ💛ですよね。
それがつまり生きている実感!
実感をもたらしてくれるのは、身体と心です。
内なる声に耳を澄ませること、大切にしたいですね。
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日々を満たされて生きるために、いま「わたしから始める」ささやかな幸せ活動。
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