足立公彦_Welle_world politics and energy

Welle編集長。 欧州・北米、ラテンアメリカ、アジアのエネルギー分野の事業開発に従事…

足立公彦_Welle_world politics and energy

Welle編集長。 欧州・北米、ラテンアメリカ、アジアのエネルギー分野の事業開発に従事、イングフェルド(ドイツ)代表、エネルギー専門家、50ヶ国・地域での活動をもとにエネルギー事業戦略、マーケット分析を手がけています。language: 日.英.独.西,仏

最近の記事

フランス国民議会の電撃解散について

6月9日夜に開票された欧州議会選挙結果をうけて、特にフランスにおいては政治的に戦後最大ともいえる歴史的な試練が訪れたといっても過言ではない情勢となった。 フランスの開票結果(EU公式発表)をみると、ルペン氏のポピュリスト政党Rassemblement National(RN)が31.37%、マクロン氏の与党Renaissance連合が14.6%、社会党連合が13.83%、メランション氏のLa France Insoumiseが9.89%、共和党が7.25%、Les Vert

    • メモ帳、Neue Zürcher Zeitung Samstag, 1. Juni 2024

      出典: NEUE ZÜRCHER ZEITUNG SAMSTAG, 01.JUNI 2024 先週のNeue Zürcher Zeitung紙 (NZZ)週末版の第1面、欧州議会選挙の1週間前のタイミングでの著名ジャーナリストEric Gujerによる論説記事をのせた。今回の欧州議会選挙ではポピュリスト政党が躍進する見込みであり、その背景について、EU主導で行われている温暖化対策施策(特に農業分野のトラクター等の機械用ディーゼル油への補助金撤廃等)および移民政策が民主主義的

      • メモ帳、欧州議会選挙、制度変更点について

        欧州議会選挙、ドイツ各政党、CDU、SPD、Grüne、FDP、Linke、AfDでベルリンから比例名簿上位に載った候補による討論会(5月27日、於ベルリン商工会議所)。ドイツでの投開票日は6月9日だが、実際の選挙はEU加盟国間で人口比により割り当てられた議席数を各国内でその国の政党間で比例代表式で争う形で行われる。得票率による足切り、比例代表名簿を全国区に限定するか地方区も認めるか等の詳細は各国で独自に設定することができる。ドイツに関しては、議席数割り当ては前回選挙と同じ9

        • メキシコ大統領選挙、上下両院及び州知事選挙の結果について

          さる6月2日に行われたメキシコ大統領選挙では、現職Obrador大統領の革新系与党Morena(Movimiento de Regeneración Nacional、国民再生運動)からClaudia Sheinbaum氏が後継者として出馬し圧倒的勝利を飾った。Morenaに他の革新系2党を加えた与党連立Sigamos Haciendo Historiaとしての総得票率はINE(Instituto Nacional Electoral)の公式発表で59.35%、なお前回201

        フランス国民議会の電撃解散について

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        • メモ帳
          6本

        記事

          メモ帳、Neue Zürcher Zeitung Samstag, 30. März 2024

          出典: NEUE ZÜRCHER ZEITUNG SAMSTAG, 30.MÄRZ 2024 Neue Zürcher Zeitung紙 (NZZ)、スイス国内で輸送用燃料への炭素税導入の検討を呼びかける社説。スイス議会では、内燃機関の炭素燃料使用への脱炭素施策は法案の段階で否決か実質的に骨抜きとなってきた。隣接するドイツ南部の完成車メーカーを客先とする裾野の広い自動車関連産業が国内にあるのがその背景。なかでも議会最大会派Schwarzeriche Volkspartei

          メモ帳、Neue Zürcher Zeitung Samstag, 30. März 2024

          メモ帳、FT (EUROPE) MONDAY 8 APRIL 2024

          出典: FINANCIAL TIMES (EUROPE) MONDAY 8 APRIL 2024

          メモ帳、FT (EUROPE) MONDAY 8 APRIL 2024

          メモ帳、FT (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024 (3)

          出典: FINANCIAL TIMES (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024

          メモ帳、FT (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024 (3)

          メモ帳、FT (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024 (2)

          出典: FINANCIAL TIMES (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024

          メモ帳、FT (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024 (2)

          メモ帳、FT (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024

          出典: FINANCIAL TIMES (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024

          メモ帳、FT (EUROPE) MONDAY 25 MARCH 2024

          米連邦最高裁によるRoe v. Wade判例を覆す決定について。

           米連邦最高裁は24日、ミシシッピ州が2018年に制定した妊娠15週以降の人工妊娠中絶を禁じる州法を違憲だとしていた訴え(Dobbs v. Jackson Women's Health Organization)に対し、最高裁自らによる1973年のRoe v. Wade判例を覆し、合衆国憲法は人工妊娠中絶を権利として保障していないとの判断を下した。(米国において人工妊娠中絶は、1973年の連邦最高裁判例Roe v. Wade及び1992年の連邦最高裁判例Planned Par

          米連邦最高裁によるRoe v. Wade判例を覆す決定について。

          フランス議会下院選挙(Élections législatives françaises ): マクロン氏与党連合が大敗、メランション氏左派・環境連合およびル・ペン氏極右政党が躍進へ。

           フランス議会下院の選挙(小選挙区かつ2回投票制、全577議席)は、19日に最終議席を決定する第2回投票が行われ(投票終了時間は午後6時、都市部は午後8時)、日付が変わった午前零時時点の調査会社IPSOSによる速報では、大統領のマクロン氏が率いる政党Renaissanceを母体とする連合ENSEMBLE!の獲得見込み議席が245議席と、単独で政権運営が可能となる絶対過半数(289議席以上)のラインを大幅に下回り、大敗といってよい結果となった。これに対して、急進左派ジャン=リュ

          フランス議会下院選挙(Élections législatives françaises ): マクロン氏与党連合が大敗、メランション氏左派・環境連合およびル・ペン氏極右政党が躍進へ。

          フランス議会下院選挙(Élections législatives françaises )について。

           5年毎に全577議席を改選するフランス議会下院の選挙(小選挙区かつ2回投票制)は、12日に行われた第1回投票の時点で立候補者が絶対過半数を得票し法の定めにより当選が確定した5か所の選挙区を除く572の選挙区(11の在外居住者選挙区を含む)で19日に第2回投票が行われ最終議席が確定する(投票時間は午前8時~午後6時、ただし都市部は午後8時まで)。  第1回投票では、急進左派ジャン=リュック・メランション氏が率いる政党La France Insoumise(LFI)を母体とし

          フランス議会下院選挙(Élections législatives françaises )について。

          フランス議会下院選挙(Élections législatives françaises )、第1回投票結果について。

           5年毎に全577議席を改選するフランス議会下院の第1回投票が6月12日に行われ、日付が変わった午前2時時点の開票速報では、急進左派ジャン=リュック・メランション氏が率いる政党La France Insoumise(LFI)を母体として、環境政党ヨーロッパ・エコロジー(Europe Écologie-Les Verts、EELV)、社会党、共産党およびその他左派グループから結成された連合Nouvelle Union populaire écologique et social

          フランス議会下院選挙(Élections législatives françaises )、第1回投票結果について。

          ウクライナ当局、IAEA事務局長のザポリージャ原発に関する発言を非難。

           ウクライナ原子力規制当局(SNRIU)は27日、国際原子力機関(IAEA、本部ウイーン)のグロッシ事務局長がダボス会議のパネル・ディスカッションでロシア軍の占拠下にあるウクライナ・ザポリージャ原発に関して行った発言で、「ザポリージャ原発には、核兵器を製造するのに十分な量の3万キロのプルトニウムと4万キロの濃縮ウランがあり、IAEA査察部隊が原発に入り状況を確認したいが、できない状況がつづいている、査察に入ったらすでにその一部が消えているのではないか頭をよぎる」、と発言したこ

          ウクライナ当局、IAEA事務局長のザポリージャ原発に関する発言を非難。

          ブルガリアとギリシャのガス供給網を相互接続するパイプラインが7月に運転開始へ。

           ブルガリアとギリシャが主スポンサーとなり、共同で相互のガス供給網を接続するプロジェクト会社ICGB(本社、ブルガリア・ソフィア)は26日、ブルガリアとギリシャの両当局から、ICGBが相互接続パイプラインのオペレーターとして操業を行う仮許認可がおりたことを明らかにした。まだ、最後のEUからの許認可待ちではあるが、実質的に、相互接続パイプラインは7月からの操業開始の目処がつき、最大で3Billion M3/年(bcma)の天然ガスをギリシャ供給網経由でブルガリアへ供給することが

          ブルガリアとギリシャのガス供給網を相互接続するパイプラインが7月に運転開始へ。

          ドイツ・シュレースヴィヒ-ホルシュタイン州議会: CDUと緑の党が連立協議入りへ。

           5月8日に州議会選挙が行われたドイツ最北部、デンマークと国境を接するシュレースヴィヒ-ホルシュタイン州では、第1党の座を維持したキリスト教民主同盟(CDU)が主軸となり、今回第2党に躍進した緑の党を巻き込み選挙直後から連立協議が行われてきた。今回の選挙でCDUは大勝し過半数に1議席足りないだけの34議席を獲得したため、連立協議は理論的には1議席を補足すればよく、強気に出られるはずであった。  しかし、蓋を開けてみると、強気に出たのは第2党の緑の党の方であった。最初に連立協

          ドイツ・シュレースヴィヒ-ホルシュタイン州議会: CDUと緑の党が連立協議入りへ。