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良い教師って?

 中学二年生の頃、理科の授業中にハリー・ポッターを読んでいて怒られたことがあります。
 机の下に隠して読んでいるつもりでしたが、何しろデカい本なのですぐにばれました。
 中学二年生にたまに見られるささやかな反抗のエッセンスも少しありましたが、本を読んでいたのは授業がつまらないからではなく、内容をすでに理解していたからです。
 結局それ以降の時間は、知っている内容をぼーっと聞くだけの時間になりました。

 小学校から高校にかけて、教科書やノートに落書きをして怒られたことも何度もあります。
 教科書の内容を馬鹿にしてやろうという意図ではなく、小さいころから絵を描くのが好きで、得意でもあったからです。
 アーティストよろしく、こどもながらに自分を表現していたのだと思います。



私が教師なら…

 教壇についたことはありませんが、私が教師の立場なら、全く違う対応をしたでしょう。

 例えば授業中に生徒が教科書に落書きをしていた場合。
 目撃した時は「上手いね」とだけ伝えて、後々スケッチブックをプレゼントします。
 そして、「このスケッチブックに絵描いたら、よかったらまた見せてくれる?」と伝えます。
 その子が絵を描いてきたら、褒めるところは褒めて、アドバイスができるときはそれを伝えます。
 もちろん、その子が絵描きを楽しみ続けられるように注意しながら。

 生徒の興味や得意を積極的にサポートする姿勢を見せると、教師と生徒の間に信頼関係が生まれます。
 疑ってるなら試してみてください。



教師の仕事

 こういうことを全員にしてたら費用がかかりすぎると思うかもしれません。
 ですが大事なポイントは、何かを買ってあげることではなく、サポートする姿勢です。
 先ほどの例なら、スケッチブックをわざわざ買ってあげなくても、「美術の先生に見せてみて意見聞いてみてもいい?」でもいいです。
 絵画コンクールのチラシを渡してみるだけでもいいです。

 読書好きの生徒がいたら、本の感想を聞いてみたり、別の本をオススメするんです。
 歌うのが好きな生徒がいたら、聴かせてもらったり、コンクールを紹介してあげるんです。
 部活で疲れて授業中に寝てる生徒がいても、その子の試合を見に行って応援するんです。


 教師の仕事は、こども一人ひとりの能力を引き出すことです。
 しかもそれはこんなにも簡単なステップから始められるんです。


サポートしてくれたお金で、私は新しい知識を身につけ、この場で共有するつもりです。そしてそれは、世界をもっと良い場所にするサポートになります。