見出し画像

沖縄の水泳事情について

みなさん、泳げますか?
泳いでいますか?

沖縄県内において、この質問に対して歯切れよく答えられる人。
果たして県民の何パーセントでしょうか。。。
そのくらい水泳人口は多いようで少ないと思います。

今日の話は完全に私独自の観点から述べたものであって。
勘違いや間違っている部分もあるかもしれません。
でも、おおよそ的を射ていると思っています。
今回は競技的な背景から進めさせていただきます。

水泳後進県沖縄

近年の民間施設事情

沖縄県においてもスイミングスクール設立の波はあったようです。
現に私が沖縄に来た20年前は那覇市内に6施設あったように思います。
近隣の浦添市や豊見城市を加えると、競合は10近かったはずです。

それが、月日の流れとともに施設の閉鎖が相次ぎました。
施設の老朽化、後継者不足、経営難。
理由はさまざまでしょうが、とにかく減る一方です。
今、那覇市内の民間施設は3施設でしょうか。半分ですね。

那覇市近隣以外も例外ではありません。
もともとそんなに多くない民間施設を、閉める話は聞きますが…。
なかなか新規オープンの話は聞きません。
いや、聞かなくはないんです。ゼロではないのですが。
閉める側の数が圧倒しているということです。

当然、コロナ禍の影響もあるかもしれません。
でもそれ以前から20年、30年と運営していれば維持するだけでも大変。
よほど会社に体力があっても諦めて当然かもしれません。

近年の公共施設事情

閉鎖の相次ぐ民間施設に足並みを合わせるように公共施設も苦慮に立たされています。
海邦国体会場となった県のプールは特に心臓部の老朽化が進んでいます。
それを修繕する費用だけでも相当な負担のようでした。

美ら島総体会場となった県のプールはきれいに維持できています。
しかし、今どき屋根のないアウトドアプール。
沖縄の強烈な直射日光で眼へのダメージが心配な上に水温も爆上がりです。
風が吹けば水面には三角波が立ち、とても恵まれた環境とは言えません。
とはいえ、ここしかないので多くの事業がここを会場に開催されています。

それ以外にも各市町村が運営するプールが散見されます。
しかし、いわゆる「公認」プールではなく、あくまで遊泳プールです。
室内プールと屋外プールとでは圧倒的に屋外が多い状況ですね。

競技会事情

沖縄県内には競泳・水球・AS・オープンウォーター・飛び込みの順かな?
各種目とも競技に携わる選手がいます。
当然競泳の登録者数が圧倒的に多く、全体の8割から9割と言っても過言ではありません。
その次に水球、あとの3種目はどっこいどっこい。笑
いや、ASはチームで出る分、少しだけ多いかもしれません。

競技レベルは低いのかと思いきや意外に低くないんです。
競泳は昨年全中で表彰台に乗ってるし、県記録もどんどん更新しています。
それ以外の種目も全部九州大会を勝ち抜いて国体まで出場しています。
決して悲観的な結果ではなく素晴らしい結果を残しているんです。

環境がそこまでよくないのに。
ですよ。
ここが一番すごい。

通年練習できる長水路がない、足のつかない深いプールがない。
通年飛べる飛び込み台がない。
ないを言い出したらすべての種目が不満タラタラです。w
でも、しっかり結果が出せていますから。本当にすごいことです。
沖縄の人は泳げない、泳がない。
そんなことはないってことなんですよ。笑

沖縄県水泳界の見通し

新しい施設が待ち遠しい

やはり、国体なり総体なり大義名分が欲しいところです。
新しい施設の展開には莫大な費用が掛かります。
噂では海邦国体から一巡した最後に沖縄に国体が?とも聞きますが。
実は今もうすでに悲鳴を上げている状況なので。
そんなのを待っていたら沖縄の水泳界がどんどん廃れそうです。

民間施設も新規参入がほとんどない状況ですから厳しいです。
何が厳しいって、老朽化の進む施設が閉めることは容易に想定できます。
そうすると、ひとつ、またひとつと泳ぐ場所を失うわけです。
そういう悪循環が水泳界の後退に繋がるわけです。
家と、学校と、プールと。
これらが割と密接なエリアの中にいくつかあってその中で競い合う。
そういう環境が理想です。
みんながみんな同じプールじゃ刺激も少ないし競う楽しさが半減です。

指導者不足

やはり、施設が廃業するということはそこに働く人も職を失う訳で。
そういう中で引き抜いたりとかをしているかもしれません。
でも、基本的に慢性的な人財不足だとみています。

優秀な経験や知識を持った指導者は一定数いらっしゃると思います。
問題は今後を担う「なり手不足」
沖縄の数年後、近い将来には若いコーチがどれほどいるだろうか?
みんなおっちゃんやおばちゃん指導者だけになるのかなぁ。。。

「よーい!ハイッ!」て言いたいのに。
ハィ…くらいで入れ歯が飛んじゃったりしてね。w
気合は入ってるけどスタートもロクに出せない。

ストップウォッチを見ても老眼で読めなくて
「ロクだかハチだかわからないからそのくらい!」
とか、平気で言いそうですね。笑

閑話休題
要するに、そろそろまとめます。。。

さいごに

沖縄の水泳事情について、主に競技の観点から主観を書きました。
環境面からネガティブな話題が多くなりました。
しかし、水泳は環境に依存するスポーツなので重要な問題です。
決して目を逸らすことのできない問題だと考えています。

その一方で、明るい話題も多くあります。
今、結果を残している選手たちの次の世代、その次の世代までも。
ずっと変わらず水泳競技のレベルが向上すること。
そういう未来を願っています。

私は私を育ててくれた水泳に感謝し恩返しをするつもりです。
沖縄県に広く水泳を普及させ、水泳に親しむ人々を増やしていきたい。
そして、その中から選手として世界を目指す子供や。
自ずと指導者を志す子供が出てきてくれることを願っています。

最後までありがとうございました。
また連絡します。


スイミングスクールのない地域、水泳を教えられる先生のいない地域へ出向いて指導を提供し水泳を安全に楽しむ技術や水泳を通した健康づくりを普及させたいと考えています。ぜひ皆様のお力をお貸しください。