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#宮野真生子
「恋」を正面切って哲学する。その匂い立つような言葉のほとばしり。学術書なのにとんでもなくスリリングでドキドキ。そのワケは。
『なぜ、私たちは恋をして生きるのか』宮野真生子(ナカニシヤ出版)
著者の切実な思いが現れた学術書
最初、なんともベタなタイトルの本だと思いました。これではちょっと部数が出ないんじゃないかと。でも、戦前からの著名本、九鬼周造の『いきの構造』を採り上げながら、とあるから読んでみたら、なぜ出版社がこのタイトルにしたのかがわかった気がしました。
副題に『「出会い」と「恋愛」の近代日本精神史』と