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北海道に水風呂シーズン到来!

あなたは北海道の水風呂に入ったことがあるだろうか?
やっと「羽衣」ができる短い季節がやってきた!入るなら今だ。
そしてサウナと一緒に温泉や自然、グルメも楽しもう。

温泉パラダイス、北海道

私は北海道の南部に住んでいる。いたるところに温泉があり、住民は銭湯代わりにしている。
これは誇張ではない。環境庁の調査によると、北海道における「温泉利用の公衆浴場数」は539か所で全国1位だ。(参照:環境庁 令和4年度温泉利用状況
実際問題、田舎では温泉は銭湯と同意語だ。嗜好品ではない。最後の1軒まで銭湯が廃業した町では、市街地-温泉間の送迎バスを用意して町民のニーズに応えている。
こうした温泉の入浴料は大人が300円~500円程度、高齢者や子どもならもっと安い場合もある。回数券や年間パスポートを購入して通う人も少なくない。
温泉の中には、サウナや炭酸泉、ジェットバスの設備を持った、都心における健康センターのような施設もある。
私はこうした大きめの規模の温泉にひとりで行くのが好きだ。ただ、サウナには入らず、湯船を転々と回るスタイルだ。
20代の頃にサウナを試したことがあったが「息苦しい、暑い、痛い」と感じただけで、当時はなぜ入る必要があるのか理解できなかった。

サ活ブーム

40代に差しかかる頃、「サ活」ブームがやってきた。サ活をテーマにしたドラマや、サウナ通の芸能人、独自性を持ったサウナが登場。
自然と情報が入ってきた。中でも私は「整う」という現象に興味を持った。
そもそも私は、ヨガやマインドフルネスに興味があって実践することもあったので、それらに近い行為なのでは?と試したくなった。

心くじける、極寒の水風呂

それから、いつも通う温泉で、サウナを試すようになった。
初めは、3分×1回。次第に5分×1回、5分×2回・・・と時間や回数を変えていきながら、どうしたら整うか探っていった。
自分が集めた情報では、「整う」ためには、水風呂に入ることが必須のようだった。そして、水風呂に足を入れた瞬間こそ冷たいが、「羽衣」と呼ばれる膜につつまれているような感覚が生じて、あまり冷たさを感じなくなるという。
私は毎回、水風呂に挑戦した。
しかし、無理だった。

氷水と変わらない冷たさ

あまりにも冷たく、体に水をかけただけで刺すように痛い。どんなにがんばっても膝まで5秒が限界だ。辛過ぎる。これでは「熱湯コマーシャル」の逆バージョンではないか。
他の客を見ても、水風呂に浸かっている人はほとんどいない。常連客で、肩までつかる人が一人いたが、超人に見えた。
羽衣は特別な人にしか発生しないのか?
いや、きっと水が冷たすぎるのだ。本州は温かいから水風呂も入りやすいのだろう。

水風呂のなぞ

水風呂の温度について、帰宅してから検索した。
驚いたことに、水風呂には適温があり15度~20度くらいに保たれているという。なんと、温度が調整されているのか!
私が通うサウナの水風呂は15度もあるわけがなかった。水温計がないので実際のところはわからないが、見た感じは水道水をそのまま流しているようだった。冬の北海道は外気がマイナスだ。水道の水は凍る直前まで冷えている。
「整っている人たち」は、調整された水風呂に入っているに違いない。
しかし、私が住んでいる地域で、水風呂を調整できるようなお金のある施設はなさそうだ。私は残念な気持ちになった。

水風呂なしでも「整う」

私は、体を冷やす別の方法を考えた。それは、露天風呂のそばにある椅子で休憩することだ。外に出ただけで、水滴のついた体はどんどん冷却される。これで十分ではないのか?
星の出てない夜空を見上げていると、小雪がちらついてきた。私の肌に点々と落ちては消えていく。
2~3分、ぼーっとしていると、体に浮遊感が生じてきた。「もしや、これが整うでは?」
私は、帰宅後、夫に興奮気味に「初めて整ったかもしれない!」と伝えた。
その後、サウナと外気浴を繰り返して整うコツをつかんでいった。最後に露天風呂で温まるのが私流だ。しあわせ。

あれ?冷たくないかも?

週1ペースでサ活を楽しんでいた、ある初夏の夜。いつものようにサウナから出ると水風呂から手桶で水を汲み、肩からかけた。
「あれ?いつもみたいに冷たく感じないぞ?」
私は意外に思い、何度か水を浴びると、思い切って水風呂に入ってみた。まずは段差のところまで入る。ふくらはぎまでつかることになる。ジンジンとする痛みがない。むしろ、スッキリとした心地よさを感じる。
そこで、思い切って段差を降りて、腰まで浸かった。お腹のあたりはギュッと力が入ってしまったが、それでも5秒後には冷たいよりも心地よさが勝った。これはいける。

これが羽衣・・・!?

私はゆっくりと肩まで体を沈めた。動かずにじっとする。
すると、私の体と水の間に、空間のようなものがある気がした。水の冷たさが直接肌に伝わってこないように、守ってくれている何かが確かにある。ひょっとしてひょっとすると、これが羽衣ではないか?いや、羽衣以外、他にない。

天女もこんな心地がするのだろうか?

冷たくないし、寒くない!私は最強になった気がした。驚きつつ、3分ほども浸かっていた。まだまだ入っていられそうだったが、サウナで温まった分がゼロどころかマイナスになりそうだったので、上がった。
私は冷静を装い、サウナへ戻った。座りながら、羽衣をゲットした喜びに浸った。
その日の最高気温は23度だった。水風呂の水温が「羽衣の適温」まで上がっていたに違いない。

水風呂の旬はこれからだ

そう、北海道でサウナと水風呂を楽しむなら、これからが旬だ。
気温から推測するに、6月中旬から9月下旬あたりが羽衣チャンスだと思う。
実際、私は昨日サウナへ行き、今年の旬が到来したことを体で確認した。
札幌のような都会なら、水温が調整された水風呂が多いと思うが、田舎の施設ではそうはいかない。自然の移り変わりに素直に従うのみ。
ぜひ北海道へ観光に訪れ、サウナと旬の水風呂を楽しんでいただきたい。
夏場以外でサウナを楽しむとしたら、やはり露天風呂ゾーンでの外気浴をおすすめする。水風呂に浸からなくても十分体が冷えるからだ。

おまけ:北海道在住者のおすすめサウナ

本州の皆さんが訪れやすい観光地から1か所、おすすめのサウナを紹介したい。
◎谷地頭温泉(北海道函館市)
https://www.hakobura.jp/spots/433

「函館市公式観光サイトはこぶら」より

サウナ内にはテレビがないため、静かでリラックスできる。外気浴ができるし、洗い場が多くて安心。食堂は安くて旨い(温かい「かき揚げそば」がおススメ)。
「サウナイキタイ」というメディアで詳細を見つけた。「水道水かけ流し水温は冬5℃位~夏22℃位まで変動あり。」と記載がある。やはり!
ぜひこの夏は、谷地頭温泉で「ちょうどよい水風呂」を楽しんでいただきたい。
https://sauna-ikitai.com/saunas/326


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