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死なずに行こう

死なずに、とは、強い言葉かと思ったが、
魂の死、かも知れず、日記であるし、そんな言葉がぼんやりと浮かび、やがてくっきりとしたのでそのままにした。
それに値することだったと思う。

何を知ったか、感動も弱くなり、もはや、ドキドキもワクワクもしない、得体の知れない自分になりつつあるなあ、
まあ、それは私情にしても、
何をしてももう薄い感情しか抱かなくなったなあと感じている、

そんな塊だったから、
某バンドのファンクラブに入り、会員限定のライブに行って良かった、そんな気分になった。

もう特別にやることもないのだから、ちょうどよい、そんな気分でいたこともあった。何がちょうどよいのかも、もはやぼんやりだ。
それが、大人になって、終始「楽しい」が続く異常なライブとの遭遇になった。

そこでは多勢の前で歌っているように見えて、
あなたに向けて、歌い
あなたに向けて、ベースを弾き
あなたに向けて、ギターを弾き
あなたに向けて、ドラムを叩き
あなたに何かを届けようとしてくれているー?

かも知れない、そんな人たちに出会う。

そのときに気づく。

薄い色のこの命でも、少しでも、少しずつでも、運ぼうとするのをヤめるのをヤめよう、と思ってくる自分に。

優しさやゆるさを持ち合わせた何かが、力強く何かを届けようと生きているのに、胸が詰まる。

その詰まり、一体何だったのかと思い巡らせると、大事にされた感じがするのである。




大事にされているか?
いや、大事にしているか?



ぼんやりとそんなことを頭にかすめると、視界が大きくにじむ。


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