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皆さんはどんな年末年始をお過ごしでしたか

 2022年の初記事で、これが101本目になります。新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 日本もお正月気分が抜けて、通常運転が始まった頃ですね。こちらは大晦日のカウントダウンを祝った後、静かな元日を迎え、その後は通常通りです。(一応夏のバケーション期間ではありますが。)今年はたまたま元日が土曜日だったため、翌日曜日までのんびり出来た方が多かったと思います。

 学校は11月末に学年末を迎え夏休みに突入。1月いっぱいお休みのところが多いです。今朝のニュースでは、コロナ禍でもすぐにオンライン授業切り替えが出来なかった公立の学校は、このお休み中に補習授業があるとのことでした。働きながら公立の高校に通う生徒は、職場に休暇申請をしないといけないので、なかなか大変そうでした。

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 我が家の年末年始は、クリスマス同様誰とも会う予定はありませんでした。11月に怪我が元で手術、2週間に渡り入院した義母は自宅にてリハビリ中。義弟はコロナ直前にカナダに移住した家族を訪ねてあちらに。今年は勤めているドイツ系の銀行がブラジルから撤退することになっているので、本格的に移住する年となるのでしょう。

 離れ離れになっていた間、家族は2度ほど里帰りを果たしましたが、義弟があちらを訪ねるのは今回が初めて。着いてすぐに家族との写真が送られて来ました。笑顔がいっぱいで、見せてもらったこちらも幸せな気持ちになりました。お正月が明けてすぐに、あちらの雪景色の動画が送られて来ました。モントリオール近郊で眺める雪景色は、義弟の目にはどのように映ったのでしょうか。雪が全く降らないサンパウロ育ちの義弟にとって非日常な景色だったことは間違いありません。(この後関東地方でも大雪が降ったようですね。近年では稀なことでびっくりしました。)

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 クリスマスイブ直前に、いつも贈り物のやりとりをする階下の友人家族を娘が訪ねました。贈り物の定番であるパネトーネを持って。扉を開けて顔を出したのは、3人きょうだいの真ん中の青年だったそう。(歳の頃は27くらいかな。)お母さんと私は、新築だったこのアパートに越して来た頃からのママ友。彼女は日系3世の方。ご主人様は台湾系ながら日本在住のご経験があり、日本語を流暢に話されます。末の男の子がうちの娘より一つ年上で、幼い頃はよく一緒に遊ばせていました。このお兄ちゃんは少し年上ですが、ボーイスカウトをされていたこともあり小さい子たちの面倒見がよく、色々な遊びを知っていて、いつも彼らのヒーローでした。

 彼は高校卒業後に専門学校で調理を学び、飲食業界に就職した時期もありましたが、その後方向転換。お医者様であるお父さんや伯父さんの影響で医学の道を志すこととなり、娘が予備校生時代には同じ学校に通っていました。

 彼はなかなか優秀で、医学部のコースでは常にトップのAクラスに在籍していたそうです。それでも公立の医大への道はなかなか厳しくて、今は公立大の薬学部の学生さんとして勉学に励みながら、半日は病院でインターンの仕事をしています。ブラジルの大学ではインターンの仕事が単位の一部となるため、卒業のためには必須科目のようなものなのです。

 その仕事が年末いっぱいまであるため、彼は家族と一緒に田舎に帰省することが出来ず、一人寂しく留守番をしているとのことでした。それで、その彼を元日のお客様として我が家に招待することになったのでした。他に親戚が来るわけではないし、彼はうちの子供たちと一緒に大きくなった、いわば幼馴染。お互いに気を遣う必要もありません。当日はありがたいことに何品かお得意料理を持参してくれるとのことでした。

 このご時世、彼や彼のお父様のようにエッセンシャルワーカーとしてお仕事をされている方々はまさに命懸けで頑張っておられます。実際、彼のお父様を含め3人のご家族が、パンデミックになって割と間もない時期にコロナに感染されていました。夏場のこちらは暫く感染状況が落ち着いていたものの、ここ数日でオミクロン株の猛威がニュースで報道されるようにもなって来ました。その上、季節外れのインフルの流行も相まって、病院はパンク状態のようで予断を許さない状況には変わりありません。

 元日の食事会のためには、特別な食材を買い求めることはせずに、冷凍庫で眠っているマグロをお刺身にし、豚のスペアリブを焼き(オット担当)、ポテトサラダ、餡子やパンケーキを手作りしてどら焼きに(娘担当)、お雑煮、普段のお惣菜であるトルティージャ(私担当)でおもてなしすることに決めました。クッキング男子(階下の彼)は焼きそばと、何かスイーツを持参してくれると言うことでした。

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 元日のランチの用意は当日の朝にするとして、大晦日の朝はまずはいつもの朝市で野菜など生鮮品を買い、その後は日本のリアルタイムで紅白歌合戦を視聴しました。そのためにいつもより早くに家を出たのですが、馴染みの玉ねぎ屋のおじさんに「今日は早いね〜。」とすかさず言われてしまいました。

 家に帰って紅白視聴。普段より念入りに掃除などして夕飯に年越し蕎麦をいただきました。その後は日本の家族(弟夫婦と弟のマンションに泊まりに来ていた母)とzoomで繋がりました。話しているうちに、施設で暮らしになって一年ほど経った父が、昨秋に誤嚥性肺炎を起こし1ヶ月入院していたと聞きショックを受けました。弟とは定期的に連絡を取っていたのに、父のことは一切知らされていなかったのです。それは何かあってもすぐには帰れない私を心配させまいとの、家族の私への気遣いと知りました。

 施設に入所する時に「健康に気をつけて、出来るだけ長生きをしたい」と父は言っていたそうです。驚異的な父の生命力に驚きながらも、父はいつの日か私たちが帰国するまで待っていていてくれるのでは、とさえ思えてきました。

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 家族とのzoom後、紅白の再放送も終わる頃(こちら時間の夜中の11時半過ぎ)からボチボチカウントダウンの花火の音が聞こえ始めました。0時になると同時に激しく上がる花火。サンパウロよりさらに華やかなリオデジャネイロの年明けの様子をチラチラとTVでチェックしつつ、ベランダから花火が上がる様子を、子供たちと眺めていました。(オットは爆睡。)

 例年ならこれでシャワーを浴びて眠りにつくだけなのですが、家族の中で唯一私だけにもう一つお楽しみがありました!NY在住のジャズピアニスト、大江千里さんのカウントダウンライブをストリーミングで視聴すること。現地時間の11時半からのストリーミングなので、こちら時間は夜中の1時半からの1時間。なんとしてでも起きて待っていないといけません。

 NYにあるジャズクラブ「富ジャズ」は、2018年の帰国の際に経由地であったNYで降り、ライブに参加したことがあり、大変思い入れのある場所です。小さなジャズクラブならではの、お客様との一体感。しかも一年に一度のカウントダウンです!この機会を逃す手はありません。

 ライブが始まるともう無我夢中。富ジャズならではのお客様のざわざわも、食器がかちゃかちゃと立てる音も、素敵な効果音に思えてきます。

Are you ready ? Are you there?  We’re almost there !  10.9.8….3.2.1 !!  Happy New Year !!

 WiFiの環境から寝室での参加でオットがそばで寝ているにもかかわらず、ついつい盛り上がりコールアンドレスポンスに応じてしまいました!

 セットリストはいつもの定番の曲、ニューアルバムからの曲の他、千里さんのNY愛♡溢れる選曲にジーンと来ました。特にNew York,New Yorkは私には思い入れのある曲。今から27年と7ヶ月前にこちらに渡ったばかりだった私。結婚式を挙げた後のパーティーで、この曲を聴きながら、ドレスの裾を踏み踏み、オットとなったひととぎこちなくダンスをしたのでした。

 以下はカウントダウンライブのセットリストです。参加できなかった千ともさんのご参考になれば嬉しいです。

(ジェシオ‘s BAR アーカイブにはありませんでしたが、ポップス時代のこの曲はがジャズにアレンジされて一曲目?として演奏されていました。)

1.  Bikini
2.  Boys mature slow
3.  Letter to N.Y.
4.  Togetherness
5.  Staying at Ed’s place
6.  Tommy who knew too much 
7.  Wallabee  shoes (ワラビーぬぎすてて)
8.  蛍の光 (スコットランド民謡 Auld lang syne)
9.  New York,  New York 
10. Orange Desert 
11. Adventure of Uncle Senri 
12. YOU
13. 10 People, 10 Colors (十人十色)
14. P.N.D.
15. Lexington Avenue 3 am (encore)

 権利の問題に抵触するかな。一枚だけお写真を。年が明けた瞬間です!とびっきりの笑顔で!

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 元旦当日、眠りについたのは実に午前3時。朝7時頃には起床しましたが、お祝い膳の準備要員としてはあまり役に立ちませんでした。オットと娘が順番にキッチンに立ってくれました。息子は鳥が汚したベランダの掃除を担ってくれました。私担当のお雑煮とトルティージャの準備はお昼近くになってやっと。

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 こちらからはあまり大したおもてなしはできませんでしたが、クッキング男子はお野菜たっぷりの焼きそばと、抹茶ブラウニーを作って持参してくれました。皆気心知れた仲なので、会食中は始終和やかでした。普段は仏頂面が多い18歳の息子も楽しそうでした。

 料理では意外にもトルティージャが好評で、「味付けは何ですか?オリエンタルな味がするけど、ほんだしか何かが入っていますか?ベーコンを使っているのですね。」などと言ってもらえて嬉しかったです。

 遅い昼食が済んだ後はデザートタイム。クッキング男子の抹茶ブラウニーとアイス、娘のどら焼き、近所のベーカリーのチョコレートケーキとコーヒーに舌鼓を打ちました。お片付けは若い二人にお任せして楽ちん。後は若者3人は、夜の9時過ぎまでボードゲームを楽しんでいました。クッキング男子が寂しくお正月を過ごすことなく、うちの子供達も久々の来客に大興奮。親戚と集うこともなく、豪華な旅行をしたわけでもないのですが、今年の年末年始は何か特別なような気がしました。

 新年早々、長くなりました。皆さんにとっても、2022年が健康で安全で、希望に光り輝く、幸せな年になりますように⭐︎⭐︎⭐︎


 

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