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いつもとは違うブラジルの父の日

 先週もなかなか目まぐるしい1週間でした。アルバイト的な仕事を始めて、4日間の試用期間を無事に終え、火曜日から本格的に仕事に就くことになりました。

まさかこちらで働くことになるとは
建築家の隈研吾氏による檜のファサード

 学生さんなど若者たちと一緒に日本の文化を紹介、主に日本から輸入されてきた商品を販売する仕事です。言語はポルトガル語ですが、日本語話者の店員も必要なのだとか。なかなか前途多難な滑り出しでした。この先はどうなるでしょうか。不安でなりませんがもうやるしかない、そんな感じです。

 仕事は基本的にいわゆる週末の休みはありません。でも今週は特別にお許しをいただきました。日曜日は夫の逝去以来初めて霊園に行くので。プレートの名入れに2ヶ月かかるとのことで、その確認に行く必要がありました。おりしもブラジルは父の日です。

 土曜日はまたお声かけをいただいて、石川県人会の絵手紙教室に行ってきました。これから先はお休みではありませんし、授業に参加する機会はもうないのでしょう。

 授業の後は(以前も伺った)、日本人女性が経営されているカフェに。コーヒーがとても美味しくて、オーナーさんも感じの良い方で会いに行ってきました。婦人科医と娘さん、私のトリオでの再訪でした。

 お店ではいつも心地の良いジャズが流れていたので、「ジャズがお好きですか?」と訊いてみました。「大好き!」とのお応え。そこから盛り上がって色々な話しをしました。意外な共通点(その一つが名前。きょうこさん。)も発見もあったりして、行ってよかったと心から思いました。

 これから先はジャズのライブに一緒に参加してくれる相棒も居ないのだと思っていました。彼女はきっとジャズにお詳しい方なのだと思いますが「ジャズは初心者も何も関係なく、好きな人を受け入れてくれる」というようなことを言ってくださり、塞ぎ込む心にパッと光が射したように感じました。

 そして今日の父の日。カナダから一時帰国中の義弟が車で迎えにきてくれて、3人の父たち(義祖父、義父、そして新人である夫)が眠る霊園に行って来ました。

義弟はお嫁さんの実家にお呼ばれされているので朝早くからのお参り
人影はまばら
近くまで行きませんでしたが、ブラジル国旗を纏っている木の右横がF1レーサーのアイルトン・セナのお墓です


2日続いた雨の後、晴れていましたが空気はキリッと冷えていました
気温は7℃
珍しく吐く息が白かったです


名前は刻まれていました
それでもやはり現実は受け入れ難く

 子供たちには父親がいない初めての父の日です。彼らの今までの人生にずっと寄り添ってくれた夫。私の伯国生活の30年の間、いつもここまで連れて来てくれたのは夫でした。義弟にとっては56年の間ずっとそばにいてくれた兄。それぞれの想いが交錯する厳粛で、静かな時間でした。


 ヘッダーの写真は絵手紙教室で描いたもの。(夫はとても几帳面でしたが、私のなんと大雑把なことよ。。)時節柄、お父さんへのメッセージとのことでしたが、私は夫に。私たちの愛があちらに届いて、彼が心穏やかに過ごしてくれていますようにとの願いを込めて♡

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