「編集とは」。vol.9...編集長の書き置き。
親切な店員さんからの勧めで、早々に仕事用の新しいケータイ番号を開設しました。着々と。
編集とは。続きです。これまで同様に、月刊誌のさらに情報誌の編集ってことで、具体的な内容になります。
取材で話を聞く際のポイントについて、昨日は結局、前置きだけで終わってしまったので、改めて。
取材先の方から十分な時間を割いていただけることを前提に、初めての取材相手の場合です。
◆お店(飲食店)取材の場合...
以前も書いた通り、カメラマンが別にいる場合やいない場合で準備は異なりますが、先に撮影をすることの方が多いです。
撮影が終わったら場を片付けて、話を伺います。
取材を受ける側も、こちらが考える以上に緊張している場合もあります。緊張をほぐす意味でも、私は最初にデータ部分を聞くようにしています。営業時間や休みなどですね。
次にメインで撮影した料理の料理名と値段を確認します。次いで、特徴や使っている食材などを聞きます。
撮影が終わった時点で「食べてって」と言われることがあるので、その時に食べながら味や食材をメモ。話を聞く際に「香辛料の味がしたんですが何のスパイスですか?」「アジアンテイストですけど、なんとなく和風っぽい感じもしました」など、味わって得た情報の正確さを確認します。
味覚に自信がない場合もあるかと思いますが、甘い、しょっぱい、香ばしい、あっさりしている、酸っぱい、辛いなどに加えて、香りの種類についても敏感に感じたことを伝える必要があると思います。併せて、食感も大事ですし、コクがあるという表現もいいと思います。
「おいしい」では全く読者に伝わらないので、より具体的な表現をするのがいいですね。
隠し味に味噌や醤油を使っている場合など、場数を踏めば踏むほど、なんとなく分かるようになってきます。
「なんだろ、後から口の中に甘さが広がるんですけど何ですか?」や「この酸味は酢とは違う感じがしましたけど何ですか?」といった感じで、結局何か分からないとしても、自分が素人なりにどう感じたかを伝えることで、取材先の方も「そうそう!」とか「いやいや」とか、反応して教えてくれる流れに、導くことができます。
料理についてこんな感じで詳しく聞くことができたら、お店全体のことを聞いてみます。
どんな客層なのか、店名の由来やオープンに至るまでの思いや歴史、店主の方のキャリア、一番人気メニュー、一押しメニュー、酒類の提供があるかなど。
席数や店の作りなどからもファミリー向けか分かることもありますが、全て言葉にして取材先の方に確認します。
セットメニューが多くて大盛り無料だとか、野菜がたくさんのヘルシーメニューが充実しているとか、お店のコンセプトはそれぞれに違ってあるので、その辺りを話を聞きながら探ります。
今どきの若いオーナーさんだと、まずはコンセプトありきで経営している方もいますが、昔ながらのお店に「コンセプトは?」といきなり聞いても、なんだ?となることが多いかと思いますので、構えたりカッコつけたりしないで、肩の力を抜いて聞いてみましょう。
そういった意味でも、事前に味や店の雰囲気を確認するために足を運んだ方がいいでしょうね。
取材で来た人間にはいい顔をするけど、お客さんに横柄な店だとすると、掲載した後に雑誌の信頼度を下げることにもなりかねません。
まだ飲食店の場合だけなのに、またまた長くなってしまいました。
ということで、また明日。
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