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ゆとりをもたらし、食卓が広く使える秘密は“高さ”のあるうつわでした。

vol.05 |「koudai」シリーズ誕生秘話
おうち時間が増え、日々の暮らしの在り方を見直す機会が増えた昨今。食事をする、仕事をする、人が集う…テーブルの役割も人それぞれ、住まいごとに異なるのではないでしょうか。1つのテーブルがデスクと食卓の2役をこなしたり、在宅時間が増えて家族で食卓を囲むことが多くなったり。その分、テーブルが大きくなればスペースにゆとりが持てますが、なかなかそうはいかないのが現実。空間の使い方に着目し、テーブルを横ではなく“縦”に広げるというアイデアを起点に誕生したのが「koudai」シリーズです。

空間を縦に広げて使う、日本人の知恵

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ー 小さな御膳の上にゆとりをもたらす高台
明治時代まで日本の食卓シーンといえば、一汁三菜、ひとりひとりの食事が御膳に盛られていました。(今では旅館や宿坊での食事シーンを想像する方も多いかもしれません。)決して広くない御膳の上で活躍していたのが高台のうつわでした。「koudai」の由来は、その名の通り“高台”にありますが、一般的には焼き物の底に付けられている、凸状のものや凹状の形状の部分を指します。食に多く見られるくびれた高台は、持ちやすさや持ち運びのことを考え、行き着いた形状だと言われています。その形状はとても理にかなっていて、手に馴染む使いやすさはもちろんのこと、テーブルを平面でなく、レイヤーの重なりとして考えることに連想されると気がつきました。これがコンパクトな日本の食卓を広く使うためのアイデアだったのです。

こだわり抜いた直線的な脚

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ー 真っ直ぐにするために乗り越えたこと
そのアイデアを具現化するための方法が、高台(=うつわの脚)の直線的な形状でした。脚を真っ直ぐにすることで、プレートが傘のようになり、下に空間が生まれ、平皿や高台より高さの低いうつわを入り込ませることができるのです。プレートS、ボウル、プレートLの順に3種類の高さがあるkoudaiシリーズ同士も、きれいに重なるように設計されています。テーブルの上で脚を軸にして少しずつ面を重ねていくと、まるで蓮の葉が広がっていくように空間にゆとりが生まれ、コンパクトな食卓にも色とりどりの料理を並べることができます。

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空間を縦に使うために考え出された、すとんと垂直に伸びる脚。同じ脚が種類の違うプレートに付いているように見えるkoudaiシリーズですが、高さと大きさの異なるプレート・ボウルを支える脚を真っ直ぐ同じ形状にするために、実は3種類それぞれの違う方法を用いています。

プレートはなるべく下の空間をつくるため、高台を真っ直ぐに、かつ直径を小さく設計しているので、焼き上げる際にプレートの重みで脚に歪みが出てしまったり、プレートの平らな面が垂れ下がってしまう課題がありました。そのため、金型の段階から、垂れることを計算して、円錐のような形状にすることで、焼き上がりが平らになるように工夫をしました。

機能を邪魔しない伝統的なデザイン

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ー 和洋折衷、日常に映える鎬の紋
プレートS・Lに関しては重くならないように、またもったりとした印象にならないよう、なるべく平に見せることを目的に、全体の厚みの調整にもこだわっています。さらにkoudaiを象徴的に彩っているのがレリーフのデザイン。日本の伝統的な装飾技法である鎬(しのぎ)の紋を、プレートの縁とボウルの脚に施しています。

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ここで苦労したのがボウルのレリーフ。ボウル部分と脚を一体成型でつくっていますが、脚にレリーフの凹凸があり、その部分が型から抜けにくいので、削ぎの部分をなるべく浅くなだらかにするなど、細かな調整を要しました。
伝統的な技法をモダンなデザインに落とし込んだkoudaiは、現代の暮らしにフィットするミニマムな雰囲気と、和食器とも洋食器ともとれる万能さを兼ね備えているのです。

まとう質感と色彩のバランス

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ー 美濃焼と合わさることで生まれるモダンな高台
立体的に削り出された鎬の紋に、趣をもたらしているのが釉薬の表情。鎬の陰影を最大限活かしたいと考えたため、釉薬の色の再現率を目指し、常に酸素(空気)と触れた状態で焼き終わる“酸化焼成”という方法を用いてうつわを焼き上げることにしました。炉内の炎と酸素のバランスが良く、酸素と金属成分が結びつきやすい酸化焼成は、焼き上がりの色振れもしずらいという特徴があります。その結果、シックにまとまるホワイト・ライトグレー・ブラックの3色と、食器としてはめずらしい鮮やかさをまとったグリーン・イエロー・ベージュの計6種の釉薬の色彩は、美濃焼の温もりとも相まってkoudaiのアイコニックな佇まいを引き立てています。

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ー 万能に活躍する食卓のアイコン
古き良き食卓の考え方や伝統の技法と、美濃焼がまとう温かみ、そして現代のミニマムなライフスタイルに効き目をもたらすデザインが融合した「kouadi」シリーズ。アイコンのような佇まいは、1つでも、2つを重ねて置いても、はたまた幾つかを並べて置いても、空間にほんの少しの心地良い存在感を放ちます。
和洋折衷、料理もスイーツも、食器として活躍するのはもちろん、アクセサリーや小物をのせたり、愛猫の食事の時間だったり…思い思いのカタチで愉しんでもらいたいシリーズです。

古き良きと現代が融合した、新しいうつわ。食卓の空間に広がるゆとりとリズムを愉しんで。

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