聞間 理(ききま おさむ)

九州産業大学商学部教授 ”個を活かす組織”をテーマとする中でレゴ®︎シリアスプレイ®︎(L…

聞間 理(ききま おさむ)

九州産業大学商学部教授 ”個を活かす組織”をテーマとする中でレゴ®︎シリアスプレイ®︎(LSP)メソッドに出会う。その後、LSPメソッドを、経営学を中心とする学術知識と結びつけながら深める日々を送る。企業課題解決や教育への応用の他、さまざまなシーンへの応用も探求している。

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【1分でわかる】レゴ®︎シリアスプレイ®︎って?

①会社や集団では、多かれ少なかれ、皆、役割をもって仕事をします。 ②日々、それぞれが経験からいろいろ学んでいるのに、お互いにそれを出すことは少ないです。会議でも。もったいないですよね。 ③レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドを使った場作りは、 ④皆の気持ちと集中力をぐっと引き寄せて、 ⑤ブロックを使った作品作りで、それぞれの思いや知識をたっぷりと引き出します! ⑥さらにお互いに作品の意味を共有し、プレイフルに組み合わせることで、 ⑦新たな集合知やビジョン、目標を創り

    • レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドに触れていると、考えを作ったモノに込めるという感覚を得る。これは過去を引き続ぎながら新たなものを作り出すクラフトマンシップと重なる。その精神は高度工業社会になり失われつつあると同時に仕事に創造性や人間性を取り戻すために欠かせないものである。

      • 3Dセルフインタビュー 3D-Self Interview with LSP. 15th April 2024

         レゴブロックを使って自分の状況を表現して内省する取り組みをしています。今回は2024年4月15日に作った自分の状況についての定点観測です。 I am working on using LEGO bricks to express and reflect on our own situation once a month. This time it is a fixed point observation about my situation that I made on

        • レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドのワークの効果を感じる最大のポイントは参加者の行動変化である。行動へ強い影響を与えるのは信頼する他者からの声であり、その場で信頼が生まれるためにはお互いに考えに共感しあうこととお互いの声を活かそうとする姿勢である。それを徐々に作る進行が求められる。

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        【1分でわかる】レゴ®︎シリアスプレイ®︎って?

        • レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドに触れていると、考えを作ったモノに込めるという感覚を得る。これは過去を引き続ぎながら新たなものを作り出すクラフトマンシップと重なる。その精神は高度工業社会になり失われつつあると同時に仕事に創造性や人間性を取り戻すために欠かせないものである。

        • 3Dセルフインタビュー 3D-Self Interview with LSP. 15th April 2024

        • レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドのワークの効果を感じる最大のポイントは参加者の行動変化である。行動へ強い影響を与えるのは信頼する他者からの声であり、その場で信頼が生まれるためにはお互いに考えに共感しあうこととお互いの声を活かそうとする姿勢である。それを徐々に作る進行が求められる。

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        • 3D セルフインタビュー(ブロックで自己定点観測)
          44本
        • レゴ®️シリアスプレイ®️を展開する
          105本
        • 考える宝箱
          23本
        • レゴ®︎シリアスプレイ®︎についてあれこれ
          67本
        • 新規事業開発とレゴ®︎シリアスプレイ®︎
          11本
        • AI活用のポイント
          2本

        記事

          自己認識は経験から作られる。若ければ経験量は少ないので自己認識も明確ではない。だから、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドを使っての自己認識も、最初はすごく単純でシンプルなことでも良しとしなければならない。そこを起点に行動し経験を重ね、一つでも自分らしさを語るワードが加われば良い。

          自己認識は経験から作られる。若ければ経験量は少ないので自己認識も明確ではない。だから、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドを使っての自己認識も、最初はすごく単純でシンプルなことでも良しとしなければならない。そこを起点に行動し経験を重ね、一つでも自分らしさを語るワードが加われば良い。

          レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドのワークを繰り返し行っていると、作ったモデルにはその人の考えや思いが入っていると感じるようになり、さらにその人自身だと感じるようになる。モデルに限らず、モノ、技術、仕組みや制度もそのように理解し扱うべきで、そこに責任もあるという視点が重要だと感じる。

          レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドのワークを繰り返し行っていると、作ったモデルにはその人の考えや思いが入っていると感じるようになり、さらにその人自身だと感じるようになる。モデルに限らず、モノ、技術、仕組みや制度もそのように理解し扱うべきで、そこに責任もあるという視点が重要だと感じる。

          成長を求めるリーダーをレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで支援する

           DIAMONDハーバード・ビジネス・レビューの日本版の2023年9月号の特集は「リーダーのための成長論」であった。  その中で紹介されている論文の一つが「自己成長を求めるリーダーは遥かなる旅路を歩み続ける」である。筆者はロンドン・ビジネススクール教授のハーミニア・イバーラ氏ほか2名である。  本論文は、リーダーが成長する旅路を「出発」ー「航海」ー「帰還」のメタファーで示している。これらの中心にあるのは対人スキルである。  「出発」では、そのきっかけとして望む状況と現状と

          成長を求めるリーダーをレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで支援する

          心から感謝することができることは、習慣から形成された人間性と捉えることもできるが、他者(時に環境も含む)から自己への良い評価とそれに伴う働きかけの結果を明確に把握することから作れるのでないだろうか。そしてレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドでそれを助けるワークができるかもしれない。

          心から感謝することができることは、習慣から形成された人間性と捉えることもできるが、他者(時に環境も含む)から自己への良い評価とそれに伴う働きかけの結果を明確に把握することから作れるのでないだろうか。そしてレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドでそれを助けるワークができるかもしれない。

          大学での担当科目とレゴシリアスプレイメソッドを使った支援の関係を整理してみた

           2024年度が始まった。  勤務先の大学ではいろいろな科目の担当をしている。以下、担当科目のすべてではないが、その中の特徴的な科目についてあげてみた。 これらの科目は2軸で分類できる。  主に個人で取り組むのか、チームを組んで取り組むのかという軸と、課題が先にあるのか、課題の発見から考え始めるのかという軸である。  この2軸で分類すると、担当している科目の内容が4つの象限のそれぞれカバーしているような形になる。  それぞれ簡単に科目を紹介しておく。 インターンシップ:

          大学での担当科目とレゴシリアスプレイメソッドを使った支援の関係を整理してみた

          越境経験の記録を見て考えさせられたこと。

           上記の本で越境学習のケースを見ていると越境経験の整理を「事前ー事後」ではなく「越境前ー越境中ー越境後」の3つに区分して行っている。  この3分法により、越境によって得た経験とそれがもたらすインパクトを上手く整理できている。これが二分法であったら、2つの間の差分から変化は分かるものの、特に重要な出来事として何があったか、何を得られたかの表現にフォーカスが当たりにくくなる。  私は定点観測を定期的に行って、自分の中で変化を捕えようとする試みをしていたが、「事前(1か月前)ー

          越境経験の記録を見て考えさせられたこと。

          越境学習をレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで促進させる

           様々な学習の在り方の中で、「越境学習」という領域がある。  様々な学問領域の中でも、多くの人の注目を集める比較的新しい領域である。  その理由の一つとしては、グローバル化の進展で、人々の移動が活発になり、それによって社会がより多様性を持ち始めていく中で、移動する側も迎え入れる側も、これまでとは異なるバックグラウンドを持った集団に入っていったり、異なる感覚の個人とやりとりする機会が増えてきていることがある。  異なるバックグラウンドの人々の言動を抑圧したり排除する対応もあ

          越境学習をレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで促進させる

          レゴ社の製品レパートリーにテーブルトーク・ロールプレイングもできるダンジョンズ&ドラゴンズのシリーズが加わった。対象の世界はファンタジーだが、様々な状況でプレイヤーが会話と決断を繰り返す部分はシリアスプレイと大いに重なる。レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドにも参考になるかもしれない。

          レゴ社の製品レパートリーにテーブルトーク・ロールプレイングもできるダンジョンズ&ドラゴンズのシリーズが加わった。対象の世界はファンタジーだが、様々な状況でプレイヤーが会話と決断を繰り返す部分はシリアスプレイと大いに重なる。レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドにも参考になるかもしれない。

          音声と文章とブロックのモデル(レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッド)による会話の特徴や差異について考える

           音声のみで行う会話と、文章のやり取りによる会話、そしてレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドによるブロックを通じた会話について少し考えてみたい。 音声による会話  音声による会話は複数の人々によって織りなされるものであるが、発言のタイミングをお互いに渡し合い(時には奪い合い)ながら進む。  音声の場合には、直前の相手の発言を受けて展開されることが多いが、意図的に会話の文脈から取り除いたり、無視することさえできる。詭弁を使う人は、巧妙にそれを行い、自分にとって都合の良い会話へと

          音声と文章とブロックのモデル(レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッド)による会話の特徴や差異について考える

          レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドにおけるモデルとキーワードについて

           レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドでは作ったモデルからふせんなどにキーワードを記録することがある。こうしたキーワードは、他の人にキーワードのみを伝えても、そのモデルが持っている内容は十分に伝わらない。したがって、キーワードではなく、残すのであればモデルを通じて語られるストーリー全体である。  ストーリーを残すと言っても注意する必要はある。モデル表現のうち、ストーリーで語られない部分があればそこは失われてしまうし、モデルで表現されているキーワードの複雑なつながりを完全に包括する

          レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドにおけるモデルとキーワードについて

          大学でのレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを活用したワークショップ(2024年4月初旬実施)の振り返り

           勤務先の大学で、新入生の学修サポート業務を担う上級生向けの研修を行った。レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを使って、新入生が直面しそうな悩みと、新入生にとってどのような上級生であることが彼らのためになるかを考えてもらうという内容でワークショップを行った。  本学は毎年、2000名を超える新入生を迎え入れるため、そのサポートを担う上級生の数も多い。全学で、おおよそ120名ぐらいの上級生を割り当てる。  3日程に分け、大体40~50名ぐらいずつ、ワークショップを受けてもらった。

          大学でのレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを活用したワークショップ(2024年4月初旬実施)の振り返り

          レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで自分の状況についてのモデルを作ることは、単に3Dであるということにとどまらない。認識の次元を一つ上げることである。その次元の軸は自らを見る視点を動かすということである。そこに「もし~だったら」という問いを展開することで次元を一つ増やすことができる。

          レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで自分の状況についてのモデルを作ることは、単に3Dであるということにとどまらない。認識の次元を一つ上げることである。その次元の軸は自らを見る視点を動かすということである。そこに「もし~だったら」という問いを展開することで次元を一つ増やすことができる。