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レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで「英雄の旅」を紡ぎだす。

 「英雄の旅」(ヒーローズ・ジャーニー)は、ジョセフ・キャンベルが世界中の神話を研究していく中で見出してきた、共通するストーリーの構造である。

 神話は人々の動かし、多くの人がそれを受け入れる力があることから、そのストーリーのパターンを踏襲することによって、人々を惹きつける物語を創り出したり、ある商品の購買意欲を高めたりすることができるのではないかという意見がある。

 また、それまで日常生活に浸かっていた主人公が、冒険に旅立ち、人々の助けを借りながら成長して、大きな成果を得ることは、そのまま私たちの成功物語のひな型でもある。
 そのため、この型に合わせて、現在の自分や組織を重ね合わせることによって様々な情報を自身が「成長すること」に重ねることができるのではないだろうか。

 この「英雄の旅」は、実際に細かいステップに分かれているといわれるが、それをかなり大きく分けると3つのパートからなる。

1.旅立ち(日常から冒険へ)
2.試練と勝利(課題を乗り越える)
3.帰還(成果と成長をもって日常へ)

 この構造をそのままレゴ・シリアスプレイ・メソッドで体験するとしたら以下のようなプログラムになるだろう。

Ⅰ.レゴ・シリアスプレイ・メソッドの基礎練習(およそ1時間)

Ⅱ―ⅰ.「あなたはどのような人で、これまでどのような経験を積み重ね、知識やスキルを得てきたか」(製作とシェアで40分ほど)

Ⅲーⅰ「あなたのいる日常をぬるま湯だとして、そのぬるま湯から引っ張り出し、挑戦に駆り立てられることがあるとしたら、それはどのような機会や人物によるものか?」(製作とシェアで40分ほど)

Ⅲーⅱ.「あなたが冒険の先に達成もしくは克服したい人生の大きな目標や壁とは何か」(製作とシェアで40分ほど ※複数人で行う場合(ある同一組織のメンバーなど)には、共有モデルへの転換に追加で30分ほど)

Ⅲーⅲ.「人生の大きな達成や克服に向かうまでに立ちはだかる障害とは何か」(製作とシェアで40分ほど ※一人で行う場合には複数ラウンド行う その後、複数の障害の順番や関係性を大きなテーブルに表現するのに30分ほど)

Ⅲーⅳ.Ⅱ-ⅰのモデルを使って、Ⅲ-ⅲの障害を一つ一つどのように克服するかについて話し合う。Ⅱ-ⅰのモデルのみでは障害を克服できない場合には、どのようなサポートの仲間や成長のための別の試練があれば克服できるかについてモデルを作成する。また、障害を克服するたびに、(障害の数や質にもよるが、およそ1回20分を複数ラウンド行う)

Ⅳーⅰ.「一連の旅を振り返って、あなたが現実世界に持って帰ってきた教訓や知識とは」(製作とシェアで40分ほど。モデルを作らずに語ることも可)

このような流れになるだろうか。
このうち、Ⅲ−ⅳのプロセスは標準的なレゴ・シリアスプレイ・メソッドのワークでは行われないので、構想通りうまくいくかについては、プログラムの試行機会を作って取り組んで行きたい。

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