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中南米バックパッカー🇲🇽メキシコシティ歩き。SIMカードと路上タコスと地下鉄の話。

 長い長いカナダからの道のりの末に辿り着いたメキシコシティ。
昨夜ぐっすり眠って疲れをとった私達は1日メキシコシティを探索することに。

メキシコシティでマストで行きたかったのは美味いタコス屋。それとメキシコ3大文明の一つでもあるテオティワカンのピラミッド。

まずは朝起きてSIMカードをゲットするついでにホステルの周りをぷらぷら歩いてみる。道中に見つけた可愛いアンティーク調のカフェでアメリカーノとデニッシュを買って、目の前にあった大きな植物園のような公園のベンチに座ってモーニングと一服タイム。

まだ眠たいながらにデニッシュを貪りながら公園の中を眺めてみる。
朝からランニングで汗をかくスタイリッシュそうなおじさま、
犬のお散歩をするちょっとお金持ちそうなお姉さん、
日課のように広場で集まってエアロビをするおばちゃん達、
タバコを探し求めるホームレスのおじさん、
鋪道沿いのカフェのテラス席でラテを片手に談笑するマダム達、
メキシコシティに住む人達の”日常”を観察する。

私は知らない街で人間観察するのがとっても好き。その土地にどんな人がどんな日常を過ごしているかを見ると、文化とか、経済とか、人種とか、その街らしさみたいなものが見えてくる気がする。

公園の中に溢れるように生えている大きな木や植物の中に上からカンカンの朝日が差し込んでとっても気持ちのいい朝。歓迎されているような気がした。ここだけを切り取ると、メキシコシティはとても治安の良いゆったりとしたチルい街に思える。きっとどんな街にもそんな一画はあるのだろうけど。

朝食を終えた私たちはSIMカードを買うために、とりあえずメキシコシティのサークルK(コンビニ)へ。このSIM探しの旅が地味に長かった。

レジに立っていたお姉ちゃんにSIMカードを買いたいんだけど、と聞いてみると、「ウチにはないよ、他に行って」と英語の話せないお姉ちゃんがわざわざ手書きの地図を書いてくれた(でもだいぶアバウトな矢印だけの図)。「わざわざどうもありがとう」とお礼を伝えてその場所に行ってみる。

1kmほど歩いて到着したのは別のコンビニだった。とりあえずそこのお姉ちゃんに同じように尋ねてみると、「新品のSIMは無くてチャージしか出来ないよ、また別のSIMのセットアップをしてくれるお店に行かなきゃ」とのこと。

中南米・南米では日本のようにドコモとかソフトバンクとかその通信会社のお店に行くのではなく、街にある携帯関連のものがたくさん揃えてある露店みたいな売店で買うスタイル。データが無くなった時はそこでチャージもできる。なかなか簡単にはいかないなと思いながらも、場所はわからないのでとりあえずぷらぷら歩いてみる。電波がないので、ワンチャン迷子になってしまう。

来た道を忘れないようにしながら暫くまた1kmほど街をぶらついていると、SIMを売ってそうな小売店をようやく発見した。ここから何日間メキシコに滞在するかは未定だったけど、とりあえず1週間分(7DIAS)をお願いした。優しいおじいちゃんが慣れた手つきでサクサクとセットアップをしてくれて遂に電波をゲット。小さな売店だったけど、説明も丁寧だったし、電波も問題なく使えた。

とりあえず7dias (7日分) 約450円でゲット。
Mexicoではメインの通信会社telcelの5G


電波をゲットしmapとUberが使えるようになったので、まずはテオティワカンのピラミッドに行くバスに乗るために、北バスターミナルへ向かう。北バスターミナルは街の中心より少し外れた場所。距離もあったので、mapで調べて最安値で行けそうだった地下鉄に挑戦してみることにした。

地下鉄の入り口を探してみるけど、日本のようにわかりやすく乗り場の案内表示は見当たらない。道中で人の群がる交差点に入った。どうやら大きな病院があるようで、病院に来た人達や、お昼休憩中の白衣姿のナースさん達がたくさんいた。歩道にはたくさんの露店のパラソルが並んでいる。カンカン太陽と青空の下で、フルーツジュース、スナック菓子、アイスクリームにそしてたくさんのタコス屋。

その内のひとつに大きなパラソルの下でおそらく夫婦であろう2人が営む大賑わいのタコス屋さんを見つけた。おばちゃんが生地をその場で捏ねて一つひとつを手で伸ばして成形し、おじちゃんが鉄板で具となるお肉を焼き、生地にお肉、チーズを入れて再度両面をカリッと焼き上げる。

素敵な香ばしい匂いにつられ、美味しそうだなあと調理風景を眺めていると、おじちゃんが食べてくか?と手招きしてくれた。ビニール椅子の席が一つも空いていなかったが、ちょうど終わりそうだったお客さんの1人が、ほらここに座りなさい、ソースはこれつけなさいよ!、と気を利かして席を立ち、その隣のお姉さんも席を詰めてくれて、私達のためにスペースを空けてくれた。この友達の家のお母ちゃんみたいな中米の人たちの暖かさが大好きだ。優しいラテンバイブスの中、地元の人達に混ぜてもらい、ここで腹ごしらえをすることにした。

タコスの生地の原料はメキシコで主食のひとつとされているトウモロコシでできている。みんなの想像する生地の色は白っぽい黄色っぽいあの色だけど、ここのタコスはなんと青黒かった。トウモロコシの品種は200以上あるとされていて、メキシコではそのうち60以上の品種が流通しているそう。メルカド(市場)でも、トウモロコシゾーンはとっても広く、白・黄色・黒・青・マーブルなどたくさんの種類が売られている。

色の違いによる味の違いはよくわからなかったけど、とにかく暑い天気の中、焼きたてで食べるタコスは美味かった。タコスの具材はCarnitasという煮込んだ豚肉を割いたもの。そしてトロトロのチーズ。おもちゃみたいなお皿で出てくるのもまた良い。値段はたしか100円以下だった。赤ちゃんスペイン語でとりあえず「muy rico muy rico!(めっちゃ美味しい)」と伝えるとおじちゃんが嬉しそうに笑ってくれた。

路上タコス


軽食を済ませた私達は病院の近くに地下鉄の入り口を見つけ、北を目指して地下鉄に乗り込んだ。地下鉄はどこまで行っても一律5ペソ(約45円)。システムは切符を買って改札を通り、列車に乗り込むだけのとてもシンプルなもの。だけど車内は全然シンプルじゃなかった。笑

反対側は既に満員

3駅ほど過ぎたくらいで人が増え始め、みるみるうちにJampack状態になった。見渡す限りに外国人は私と相方だけ。アジア人なんて初めて見たんじゃないかと思うくらいみんなジロジロ見てくる。トロントの地下鉄よりも頭のイかれた乗客はいなさそうだが、スリもあるみたいだし気をつけなきゃ。とちょっとナーバスになっていると、地元の大学生であろうバックパックを背負った青年が「hablas ingles?(英語話せる?)」といきなり話しかけてきた。「Si」と答えると、「どこからやってきたの?なんでここにいるの?そのTシャツどこで買ったの?かっこいいね」と言ってきた。「私は日本人で彼はスコットランド人、2人で今からメキシコから南米にかけてバックパッカー旅してるんだよ」と答えると、伝わったか伝わってないかよくわからなかったけど「クールだね」的な感じのことを言ってくれて何駅か後に降りて行った。彼のおかげで少し緊張が解けた気がした。ありがとう、青年。

そしてここから電車は全く動かなくなった。一駅ごとに15分ごと待たされ、車内は暑いし人、人、人。ふと目の合ったおじさんがeyes rollしてきたので、おそらく日常茶飯事なのだろう。今どの辺にいるのかもわかなかったけど、待つことに耐えきれなくなった私達は、このままでは地下鉄で1日終わってしまうと思い、次の駅で地下鉄を降りることにした。割高だったけど大人しくタクシーを拾い、バスターミナルに向かう。結局タイムロスだったけど、メキシコシティの地下鉄体験ができたのでヨシだ。

無事にバスターミナルに到着し、たくさん並ぶバス会社のカウンターの中からテオティワカン遺跡行きの直行バスを見つけ、チケットを購入した。往復で約900円程。観光客向けなので大型のちゃんとしたバスだった。スムーズにバスに乗車し、約1時間ほどバスに揺られて遺跡のある街に到着した。降り場はだいぶアバウトなのでバスに乗る時に「Piramide!」と伝えて、アピールしておいた方が吉。

ついに遺跡の入り口の真ん前に到着した私達。サボテンがちらほらと見える広い広い乾燥地帯を抜けた先にドカンといきなりピラミッドが現れる。ここにどんな歴史が詰まっているんだろう。少年心みたいなものが動かされ、ワクワクで2人で探検しに向かう。

太陽のピラミッド



次回、謎多きテオティワカン遺跡探索につづく〜


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