ひとり暮らしをスタートしたときにまず感じたこと。
ひとり暮らしを始めたときにまず思ったのは「え? 1日でこんなにお金がなくなるんですか?」であった。
ひとり暮らし前というのは基本的に実家暮らしなわけだから、衣食住は完備されていて、お金を使うのは自分のお洋服だったり、友だちとの食事代、コンビニで買うチョコレート、ブックオフで買う評判のいい本くらいのもん。
ひとり暮らしをスタートして、お腹がすいたら食材を買わなければならない。ニンジン、お米、お味噌にお肉。魚はちょっと面倒なので買わない。それくらいの食材を買うと、お財布の中から野口英世、樋口一葉、福沢諭吉が代わるがわる出ていくことになり、それで思ったのが「1日でこんなにお金がなくなるんですか?」だった。
食材だけじゃない。家賃に水道光熱費、携帯代。保険にはまだ入る必要はないかな、なんて思ってたから若い時分は入らなかったけど、とにかく毎月万単位のお金が出ていくことになる。
という心配は、月日と共に慣れが出てきて「そういうもんだ」と受け入れていくようになる。ひとり暮らしを始めて感じた第一のことは、とにかく毎日どこかへお金が出ていくということで、そう思って次、すぐに思い浮かぶのは「親への感謝」であった。
親心子知らずとはよく言うもので、全てが満ち足りた空間にいると、その場所が当たり前になって感謝の深みがない。いつも働いてくれてありがとう、と両親には思っていたような気がするが、それでも深みはない。
自分がその番になってはじめて、我が両親はなんという荒波の中を歩いてきたのだろう、という畏敬の念を抱く。そんな感謝を改めて伝えたこともないし、お手紙を書いたこともない。全ての親がそうだと確信しているが、子どもは宝であり、夫婦のカスガイ。「別に感謝されるようなことは何もしていないよ」と言ってきそうなものである。
が、感謝は伝えねばなるまい。
別に何があったというわけでもないが、この記事のタイトル「ひとり暮らしをスタートしたときにまず感じたこと」を思い浮かべて、書くことを進めていると、自然、親への感謝みたいなものが思い浮かんだ。
そんなことを考えていたなぁ、という思い出である。
すべての親御さんに万歳だ。
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