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AMとPMを分ける儀式。
平日の午前、なんやかんや仕事をして、どなたかに会い、なんらかの価値を提供し、事務作業でPCをパタパタ叩く。9時から開始した仕事は、いつのまにか12時を過ぎていて、あぁ、お昼かぁとなる。
私は、基本的に朝ご飯を食べない。お昼ご飯も食べない。とにかく空腹で過ごし、夜、家に帰って妻の作ってくれた夕飯をもちゃもちゃ食べる。決まってこう言う。
「あぁ、空腹は最高の調味料だなぁ」
お腹がペコペコのときに食べるものは、それがたとえカエルの丸焼きであったとしても美味しいに決まってる。
そんな生活をして、もう3年くらいになる。
もちろん、どうしようもなくお腹がすいている時は、私だってお昼ご飯を食べる時もある。お蕎麦とかを食べるのだ。ずるずるとね。
要は、お昼ご飯を食べたり食べなかったりする生活を送っている。食べないことの方が多いくらい。あまり健康にはよろしくない。
あるとき、ある方と一緒に地方企業をまわることがあった。お昼の時間を迎えて、聞かれる。
「お昼、なに食べたいですか?」
私は答える。
「ん~、特にいらないです」
と言うと、相手は驚いたようで、
「えっ! お昼ご飯食べないんですか? いつも?」
と聞かれるので「ほとんど食べないです」と答える。すると、
「え、それはなぜですか?」
なんて質問をされるもんで、私は思う。
なるほど、私にとってはお昼ご飯を食べない、というのは当たり前だけど、この方にとっては当たり前ではないんだな、そうか、そうだった
ということで、この方の提案に乗って、お昼ご飯を食べることにした。
食べながらお相手は教えてくれた。
「やっぱりお昼ご飯を食べると、よっしゃ、午後も頑張るか、という気持ちになるもんですよ。お昼ご飯は重要ですよイトーさん」
たしかに、そうかもなぁ、と思いながらモチモチとお昼ご飯を食べていたけど、こう思った。
そうか、このお昼ご飯を食べる、という行為そのものが、午前と午後を分ける儀式みたいな役回りになってるんだな、私はこれまでその明確な境界を持たないまま、もしかすると漫然とした一日を過ごしていた気がするなぁ、儀式は大事だねぇ。
……でもなぁ、空腹は最高の調味料だから、夜までに胃袋の中をカラッカラにしておきたいんだよなぁ、と思う自分もいて、食事ってなんだか難しいわ、と思うのであった。
ちなみに今日は地方に来ている。
お昼ご飯は食べてない。
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<あとがき>
お昼ご飯、食べたほうがいいですよね。多分、夜は少なめにして、朝とお昼にしっかりと栄養を補給する方が、人間の本来あるべき食事の姿だろうな、と思いながら、今夜も妻が作ってくれる夕ご飯をうまいうまいと言って食べるのであります。最後までありがとうございました。
◾️妻が作るビビンバは天皇陛下も召し上がる
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