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「作りたい女と食べたい女」

こんにちは、ぱんだごろごろです。
今日は、最近気になって、何度も読み返している漫画のお話です。

その題名は、

「作りたい女と食べたい女」

(ゆざきさかおみ著・KADOKAWA)


左側が作りたい野本さん、右側が食べたい春日さん

例によって、電子書籍店のコミックシーモアで購入しました。
現在単行本(コミックス)が第4巻まで出ています。

内容は、自分は少食でも、料理を作るのが大好きで、大量に作りたいという願望を持っている野本さん(アパートで一人暮らしの契約社員)が、同じアパートに住む春日さん(同じく一人暮らし)と出会い、作りすぎてしまった大量の料理を、春日さんに快く食べてもらったところから、料理を通して、次第に二人の交流が深まっていく、というものです。

以降、ネタバレなしに書くのが難しいため、何の先入観も持たずにこの作品を読んでみたい方は、以下はご覧にならないで下さいね。


このマンガのジャンルは、料理マンガということになるのかな、と思います。
ただ、同じく料理マンガで、私が大好きな、よしながふみ作『 きのう何食べた? 』に比べると、料理の製作過程には、それほど重きが置かれていなくて、作中の料理にもこれと言って心引かれるものはありません。

『きのう何食べた?』に出て来る料理を、レシピ通りに、複数回作った経験のある私にとって、この点は大きな違いと言えます。

これはどういうことかと言うと、このマンガでは、料理そのものよりも、作った料理を食べることによって、作った人と食べた人との距離が縮まっていく様子を描くのが主眼になっている、ということです。

それ故、一見、料理マンガに見えますが、この『作りたい女と食べたい女』は、ヒューマンドラマに近いのではないかと思います。

同じ料理マンガで、ゲイの男性の二人暮らしを描いている『きのう何食べた?』と比較しても、この『作りたい女と食べたい女』は、女性同性愛者カップルの日常を描いてはいますが、むしろ各登場人物の、家族との軋轢や、世間の常識との距離、生き辛さの方に焦点が当てられています。

私が一番この作品に共感できたのは、主人公二人が、相手に対して抱く自分の感情を、決して世間一般から外れた異質なものとは認識していない点です。

つまり、野本さんも春日さんも、同性を好きになってしまった、と悩むことはないのです。

友達としてしか好かれていないかもしれない、と思うシーンはあっても、女性を好きになってしまった、どうしよう、と悩むシーンはないのです。

二人とも、相手を恋愛感情として好きだ、と自覚した時、そこにあるのは相手を思うときめきだけ。

同性愛に対するネガティブな描写がなく、相手が男だろうと女だろうと、好きという感情に何ら違いはないと、読む者に自然と納得させる作者の力量はすごいものだと思わされました。

これは、今までの同性愛者の恋愛を扱った物語群とは、大きく異なる点です。
今後、作者が、どのようにこの二人とその周辺の人々との物語を展開させていくのか、期待して、見守っていきたいと思います。


去年は、NHKでドラマ化されました。

野本さん(比嘉愛未)と春日さん(西野恵未)(NHKのサイトより)
https://www.nhk.jp/p/tsukutabe/ts/5NX1QRN3VM/

来年はじめには、続編の放送【NHK(総合)月~木 夜10:45~11:00 全20話】が決まっているそうです。
普段はTV番組を見ない私ですが、見てみようかな、と思っています。


今週のトロフィーとお祝いボード


今週は、トロフィーを一つとお祝いボードを二枚の、合計三個を頂きました。
以下はその画像と対象になった記事です。

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今日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。
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