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『愛と死・そして再生』~これは、「真実の物語」


こんにちは、ぱんだごろごろです。

今日、テーマにするのは、まつおさんがこの度出版されたkindle本、

『愛と死・そして「再生」 ~ 増補改訂版 最後の40日』

についてです。

まつお


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緑川凛さんの記事から、まつおさんが、凛さんからインタビューを受け、新しいkindle本を作製中だというのは、知っていました。

まつおさん
今一緒に対談集作っています
まつおさんの引き出しの多いこと・・・

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そして、ついに完成、発売の日。

なるべく静かな環境の中で読みたいと思い、

旅行に行く予定があったため、その旅行中に、

この本だけを読もうと決めて、出発しました。

二泊三日の旅行中、夫が富士山の写真を撮りに行ったり、大浴場に行ったりして、別行動になる時を見計らって、少しずつ読み続けました。


最終日に読了、

帰宅してすぐに、合間をみて、レビューを書きました。

読み終わったときの感動を、忘れないうちに言葉にしなければと、

台所の椅子に腰掛けたまま、一気に書き上げました。

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この本は、あるふたりの男女の、23年間にわたるラブ・ストーリーであり、

一人の女性の闘病の記録であり、

愛するひとを亡くした主人公が、どん底に落ちながらも、

一条の光を得て、

再生する姿を描いた物語だと思いました。

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読後、考え続けたこと


レビューを書き上げた後、その後のまつおさんの記事や、

kindle本出版に、主として携わった、みこちゃんさんの記事も読み、

メイキングの事情も知ることになりました。

そのうち、私の中で、ある変化が起こりました。

何かの拍子に、つい、まつおさんの本のことを考えてしまうのです。


最初、読後すぐの頃は、

どうしても、身近な、まつおさんの側に立ってしまい、

病人やその家族に振り回される作者を気の毒に思っていました。


ところが、まつおさんの、最後の文章、

「・今まつおさんと同じ境遇の方にアドバイスがあれば、どのようなことを伝えますか。」

という質問への、まつおさんの回答の、締めくくりの言葉、

そしてどんな無理難題であっても、可能な限りの望みに応えてあげてほしいと思います。

この一文を思い出す度に、

少しずつ、私の中で、変わっていくものがあったのです。


まつおさんはこれでよかったんだ。

そう、思えました。

りえさんとしぃたんの世話を一手に引き受け、

肉体的にも精神的にも、大変な日々を送っていたまつおさん。

それでも、自分が納得の上で、

そうするしかない、

いや、そうしたいと思って、

ぎりぎりの毎日を送っていたのでしょう。


そう思えてくると、今度は、

りえさんは、さぞ無念だったろう、

という考えが出てきました。

まつおさんを一人残して先に逝く、

まつおさんの今後を思って、

りえさんは、さぞ心配だったに違いない。


その時、私は初めて、りえさんの立場に立つことができたのです。

失声症の発症から、うつ状態になり、体重も激減し、

車椅子でしか動くことができなかったまつおさん。

りえさんはさぞ心配したに違いありません(その時には、もう亡くなっていたわけですが)

りえさんの、その無念と心配とが、まつおさんをゆめのさんとの出会いに導いたのかもしれない、

そう思えました。

23年も一緒に暮らしながら、とうとう結婚という形を取ることなく終わった二人。

そのせいで、りえさんの葬儀の時に、中途半端な立場におかれたまつおさん。

入院中に、婚姻届を出すことも考えた、というのなら、いっそそうすれば良かったのに、

と一度は思った私ですが、

これも考え続けるうちに、

入籍するのが良かったのかどうか、

わからなくなりました。

りえさんにも、まつおさんにも、

それぞれの家族との間に、

何らかの軋轢があったであろうことは、

この作品から、比較的容易に読み取れました。

だからこそ、二人は、

いつかは確執を乗り越えて、

両家の家族から祝福されて、

結婚できる日が来ることを信じていたのかもしれない。

明るい未来がそこにあることを夢見ていたのかもしれない。

そこまで考えが及んでくると、

りえさんのつらさと喜びとが、

どちらも胸に迫るように感じられて、

早過ぎる死を悼むことしかできないのでした。

ゆめのさん


ゆめのさんという、稀有な女性の存在が、

まつおさんの再生を促しました。

この若い女性の人柄と画力、

どちらが欠けていても、

まつおさんの、今のような復活はなかったでしょう。

今、人生のどん底にいる人が、

すべて、ゆめのさんのような存在に出会えるわけではないかもしれません。

けれど、まつおさんにとってのゆめのさんのような人は、

必ずどこかにいる、

だから、信じて、生き続けて欲しい、

そう願ってやみません。


ゆめのさんの画力は、

ご本人の年齢から考えても、

これからどんどん伸びていくはずです。

人生経験を積むことで、

より一層輝きを増していくに違いない。


まつおさんの再生という、

大事業を成し遂げたゆめのさんの絵、

計り知れない未知の力を秘めたゆめのさんの絵が、

まつおさんが望むように、

数多の傷ついた人々の心を癒しながら、

再生へと導いて行った時、

まつおさんの「人生のロスタイム」は、

「第二の人生」へと変貌を遂げるに違いない、

そう、拝察しながら、

ここで、筆を置くことにします。


ぱんだごろごろ

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最後まで読んで下さったあなた、どうもありがとうございました。


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