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茶摘

夏も近づく八十八夜、
野にも山にも若葉が茂る。

立春から数えて八十八日前後に茶摘みは始まり、以降一か月以上の間隔を空けながら続けられる。摘み始めから半月程度の間に摘んだ柔らかい茶葉が、最高級の一番茶となるそうだ。
最近知ったのだが、緑茶、紅茶、烏龍茶は、茶葉の発酵度合が異なるだけで、同じ茶葉から出来ているそうだ。こんなにも味や色が違うのにその実、正体は同じだったのだと驚いたのを覚えている。



どれが良い悪いではない。
丁寧に摘み取られた経験が、その熟成加減で日記にも、物語にも、アニメにもなるように。

茜色のタスキでつながった縁には、僕らの血液が通っているのかも知れない。

茶摘(ちゃつみ)

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冒頭の茶摘みの歌に出てくる茜たすきは実際にも使われていたそうで。素手の作業は怪我をしやすいけれど、染料の茜の成分を止血剤として活用していたらしいです。

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