木川剛志

和歌山大学観光学部教授。日本国際観光映像祭総合ディレクター。福井駅前短編映画祭代表。専…

木川剛志

和歌山大学観光学部教授。日本国際観光映像祭総合ディレクター。福井駅前短編映画祭代表。専門は観光映像と建築・都市形態学。落語と映画が大好きです。京都市上京区上七軒界隈生まれの滋賀県大津市育ち、和歌山市在住。朝日新聞和歌山版「ウラマチぶらり」連載中。

最近の記事

奇跡体験!アンビリバボー2022年5月26日

どれぐらいの方が見てくださったのでしょうか。 驚くべきことに、奇跡体験!アンビリバボーで私の活動を紹介していただきました。 というか、めっちゃ尺を使っていただいた感じで、びっくりです。。。そして、放送終了後から、多くの方からメッセージ、twitterもいっぱい通知が来ています。うれしいです。 私は和歌山の地で、大学教員をしている、木川剛志です。「木川」という名字は私の親戚の中でもすでに少数派で、京都、名古屋にいる木川だけが親戚です。そして自分の親戚以外にはこの名字の方に出

    • Sing J Royの旅

      その訃報を知ったのは、与論島で何気なくFacebookを見ていた時だった。そのFacebookには名前は出てこなかった。ただ、福井のミュージシャンが亡くなった、そのことだけを伝える内容だった。2006年から2015年まで住んでいた福井。ミュージシャンとは誰だろう。その名前がわかるまでに時間はかからなかった。 Sing J Royさんが亡くなった。 あまりに信じられないので、他の人のFacebookを見た。そして、本人のFacebookにお兄さんからの投稿があって、そのニュ

      • 海外映画祭への応募方法

        再び、a-portさんのプラットフォームを活用して、クラウドファンディングを始めました。こちらでは昨年の洋子さんの旅を長編に仕上げて、日本で全国公開を目指すというものです。映画はこんな感じです。予告編。 全国公開のためには、まずは話題を作っていかないといけません。そのために、映画祭が活用されます。映画祭で受賞、それをニュースとして広げる。また、他の映画祭で受賞、その繰り返しです。Yokosuka1953の中編バージョンは次のような賞を取っています。 Reykjavik V

        • テレメンタリー「母をさがして ~養子縁組で渡米した洋子~」と、それからの物語。

          AbemaTVで、テレビ朝日系列で4月に放送された、テレメンタリー「母をさがして 〜養子縁組で渡米した洋子〜」が放送されます。 Abema TV 5月30日(土)17:30〜18:00 5月31日(日)10:30〜11:00 この物語は、私の元に届いた一通のフェイスブックメッセージから始まりました。 1947年の横須賀。戦後の混乱期に洋子は生まれ、貧しいながらも母の愛情に包まれて生活していました。ただ、洋子は父の顔を知りません。当時の言葉でいう混血児だった彼女は、貧困と

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          実践する大学の形 - ヒリア先生との思い出

          今回の新型コロナの問題が起こる前から、大学研究者のあり方を考えることが多くなっていました。それは多分に観光という実学の分野に来たからでしょう。観光は古くからの産業ですが、日本における学問分野としての歴史はそれほど長くありません。大学で教えること、研究すること、それがどのように社会と結びつくのか。それとも大学の研究と観光の業界は全く別の世界なのか、別の世界であるべきなのか。それを考えていました。 例えば実務家教員の存在。社会で実務経験を5年以上重ねた人を実務家と呼び、大学には

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          木川的遠隔授業の準備

          全国どの大学教員も、今はてんやわんやなことだと思います。遠隔授業、オンライン授業。今までとは違う授業の形式のために、新しくいっぱい映像を作ったり、音声入りのパワーポイントをつくったりと大変なことと思います。お疲れ様です。Facebookにも今回の遠隔授業、オンライン授業をどうやって乗り越えるのか、そのために知恵を出し合うグループが立ち上がり、二万人近い登録者数がいたりします。技術情報の提供だけではなく、みなさんが励まし合っているそのいう状況です。 和歌山大学もかなり早い目か

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          「贖罪」 吉田喜重著 を読む

          先月末、吉田喜重監督から長編小説「贖罪 ―ナチス副総統ルドルフ・ヘスの戦争」を頂きました。ブックカバーチャレンジ2日目として、facebookでブックカバーを紹介しました。それについて語ってみようと思います。 「贖罪 ―ナチス副総統ルドルフ・ヘスの戦争」 吉田喜重 著 文藝春秋 2020年4月15日発行 吉田喜重監督と初めて会ったのは、おそらく2011年、十年近く前のことでした。当時私はそれまで2年間行ってきた「福井街頭映像会」を踏まえて、福井市の助成金で中心市街地活

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          ブックカバーチャレンジ1日目 「浮浪児1945ー 戦争が生んだ子供たち」

          ブックカバーチャレンジ1日目 浮浪児1945ー 戦争が生んだ子供たち 石井光太著 新潮社発行 平成29年8月1日発行 昔から歴史は好きでしたが、スペース・シンタックスという都市解析系を学んでいた私にとって歴史研究は縁遠く、敷居の高い世界でした。博士後期課程に進学し、直接の指導教官ではなかったのですが、偶然、石田潤一郎先生のソウルの近代都市史研究のお手伝いをすることになり、近代都市史の発見の面白さ、物語が体験とともに読み取れることにすっかりはまりました。それをきっかけに、都市

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          中年の友情と恋、替わり目

          2015年4月、9年間住んでいた福井県福井市から和歌山県和歌山市に大学の異動と共に移住しました。 それまで福井で何をしてたのだろうか。今思えば2011年からのフクイ夢アートの企画委員としての活動が最も大きかった。多くの福井の人たちと出会ったのはこのイベントを通じてでした。福井市出身の俳優、津田寛治さんに監督を依頼し福井市民と一緒に製作制作した「カタラズのまちで」。これも企画委員として企画立案し、プロデューサーをつとめたものです。その津田さんとの映画製作がきっかけで、その後福

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          コロナ自粛下の観光プロモーション

           日本中、世界中が新型肺炎による自粛、ロックダウンでえげつないことになっています。特に観光業、飲食業は明日をも知れぬ状況です。これが1ヶ月だけ、2ヶ月だけと限定された期間ならまだしも、今の自粛には期間の定めは見えず、苦しい日々が続いています。観光学部の教員としても卒業生が観光業界に多く居ますので、彼ら彼女らが心配です。生き残ってください。命あればこそ、です。  ゴールデンウィークに向けて、沖縄へ六万人の航空券予約が入っていることが話題となり、沖縄県知事も渡航延期のお願いをし

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          テレメンタリー「母をさがして~養子縁組で渡米した洋子~」を見て

          4月26日、一昨年から関わってきたプロジェクトがテレビ朝日系列の番組「テレメンタリー」で全国放送されました。こういう世界の数字には疎いのですが、計算上百万人近くの人が見たことになるそうです。びっくりの数字ですが、なかなかに実感できません。というのも、ツイッターでエゴサしても「見た」と言う人がほとんどいないからです。早朝の社会派の番組ですからツイッターを使いこなす年齢層とは違う年齢層の人たちが見てくださっているのでしょうか。見られた方はどんな感想を持たれているのでしょうか。気に

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          ポストコロナの観光業

          大学教員の仕事の一つに取材を受けるというのがあります。専門家ということで、メディアの方々から彼らが書いた記事の裏どりのためにコメントが必要となるのですが、木川はこれまでこういう取材は受けることがあんまりありません。その大きな理由は木川のフィールドが映画とかまちづくりとかなので、その分野では多くの専門家がいるので大学教員じゃなくてもコメントもらえることが多いからではないかと(えー木川が人気がないからだ、という声はここでは受け付けません)。 さてと、そんな私にもとうとう取材依頼

          ポストコロナの観光業