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"人と動物の市民塾"は何を目指すのか

前回の記事「人と動物の市民塾を始める理由」の最後のほうでも、どんな未来を目指すのかについて触れましたが、この記事ではもう少し深堀してお伝えしたいと思います。

well-beingとは、直訳すると「幸福」ですが、良い状態、心地良いと感じる在り方などとも表現することができます。
市民塾では、参加していただく方="わたし"と、人と動物と地域のwell-beingが重なる状態、つまり、"わたし自身が幸福な状態"であることが、人や社会にとってもより良くなっていく状態を目指しています。
人によって幸せの基準は様々です。
贅沢な食事をして、豪華な家と車を持ってきらびやかな生活をすることが喜びの人もいますし、質素でも家族と関係性良く過ごせることが幸せと感じる方もいると思います。
ただ、この市民塾では、自分ひとりだけが幸せになっても何か足りない、辛そうにしている人や恵まれない状態にある動物たちに想いをよせ、彼らのために何かアクションをすることが自分自身の人生の充足へとつながるのではと思う方が対象になると思います。
でもそれは、決して一部の崇高な人だけの考えではないと思っています。

キドックスの動物介在活動にも通ずること

キドックスに参加する子どもの中には過去に虐待に遭った子もいます。
最初は自分のことで精一杯で、相手の幸せを想像する余裕もなく、好きな犬に癒されに来る子が大半です。そのため、比較的人が好きで扱いが難しくない犬との関わりからプログラムを始めていきます。
しかし、犬に癒され、少しずつメンタルが安定してくると、犬のために何かできないかという想像する余裕が湧き出てきます。そして犬を扱う技術も共に身につけていくと、徐々に関わりが難しい怯える犬や虐待に遭った犬などにも接することができ、自分が最初の頃に犬から受けた癒しを、犬に与える側になっていきます。そして関わりの中で犬が成長したり変化がみえると、さらに子ども本人の自信となり、自分を認めることができるようになっていきます。

人は満たされると幸せの作り手になる

マズローの5段階欲求にもあるように、人は自分の欲求が満たされていると次の段階にいくことができます。
幸せを感じている人が、より高度な幸せの階級に行くと、人は自分以外の誰かにその幸せを分かち合おうとするのです。そして分かち合うことで、他者から愛され認められ、さらに自分も幸せを実感していくことにつながります。
つまり、まず自分が満たされている人が世の中に増えると、他者へ幸せを作り出す人が増えて、幸せの伝播が行われていく。
市民塾では、"わたし"の幸せとは何か、自分が大切にしている価値観とは何かを振り返る機会を大切にし、そんな”わたし”と関わる家族や友人、職場の仲間、愛犬や愛猫、近所の人やさらには道で偶然出会った人、まだ出会う前の困っている人や動物、地球の環境やこれからの未来、それぞれにとっての幸せとは何かを想像し、その幸せを一緒に作っていける"わたし"になることを目指しています。
その答えは市民塾の中にはありません。答えはすでに"わたし"の中に眠っていて、それに気づく過程が市民塾の場だと考えています。
だからこそ、「探求」「対話」「気づき」を大切なテーマとしてあげています。
ご興味のある方はご応募お待ちしています!

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2022年9月16日23:00が第一期の締め切りです。



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