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自分にしかできないことの見つけ方

商品を使い続けてもらう方法として、まずは
「自分が作っているものを大好きになる」
と話してくれた人がいた。

自分が使いたいと思っていれば、使いたい人の気持ちがわかる。
だから、自分がファーストユーザーになれるものを作る。

この考え方、なんだかとてもいい。
シンプルだし、わくわくする。

さまざまな人の意見を取り入れていくうちに
コンセプトがブレブレになり
中途半端なものになっていた、みたいなことってある。

かといって、この人の意見は採用しよう、この人の意見は見送ろう
みたいな基準って、作り手に回った途端わからなくなるから不思議だ。
ユーザー視点だったら、あれこれ言えるのにね。

「自分がファンでいられるものを作る」
この基準を持っていれば、もう迷わない。

最終的な意見は、自分に聞けばいいのだから。
「その意見を採用した商品、本当に使いたい?」って。

***

話は少し変わって、私には大好きなオムライス屋さんがある。

当時、住んでいた場所から車で30分かかったけれど
「あのオムライスが食べたい」と一度思えば、迷わず食べに行った。

引っ越しをしてからというもの、疎遠になっていたのだけど、
久しぶりにあのオムライスが食べたい、と突然思い始めてしまった。
一度あのオムライスを思い浮かべると、腹に入れるまで満たされない。
車で2時間かかる距離を越えて食べに行った。やはり、最高においしい。

「ここよりおいしいオムライスにまだ出会ったことがないです」とマスターに伝えたら、
「自分が食べたいと思ったものを作っているだけなので、それを他の人にもおいしいと思ってもらえるのは嬉しいことですね」と話してくれた。

マスターは、会社員として10年働いたあと、お店を開くことにしたそうだ。他のお店で修行をしたこともないと聞いて驚いた。ひたすら自分が食べたいと思う味を追求しているらしい。

自分がほしいものを作り、共感してくれた人がファンになる。さらに、同じものを好きな人同士が集まる場もできあがる。
なんてステキなんだろう。

作ったものをいいねと言ってもらえることも嬉しいけれど、自分が好きなものを作ると、誰かと好きを共有できることも嬉しさに加わるのか。好きが同じ人に出会えるって、いいよね。

***

変化の多い社会に取り残されないため、自分が社会にできることってなんだろうと日々考えている。
「自分がほしいものを作る」というのは、自分にしかできないことでもある。

ただひたすらに、自分がほしいものを追求していくのも、いいのかもしれないな。

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