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やっとおいしいと思えるマカロンに出会った

カラフルな見た目がまず楽しいマカロン。どんな味がするんだろう、とわくわくしながら口にする。「ん?ただの砂糖のかたまり?」と、派手な見た目のわりに味がしなくて、がっかり。ピンクのマカロンはベリー系の味がするんじゃないの?どれもただの砂糖なんだけど。もうそれは、世界三大がっかり名所に並ぶがっかり度合いだ。

だけど、可憐なマカロンがコロンと店頭に並んでいるのをみると買いたくなる。私だって、マカロンのある生活がしたい。見た目のかわいさのせいで、おいしいマカロンはこの世のどこかに存在すると希望を捨てられない。マカロンは大きさのわりに高額だ。気軽にお試しできないのも憎い。「今度は頼んだぞ」と思い切って身銭を切っても、やっぱり砂糖。これの繰り返し。

さすがに本場のフランスで食べても同じだったから、それからマカロンを見かけても「もう騙されないぞ」と買わなくなった。


この1週間で読んだ2冊の食のエッセイ本に、マカロンの話が出てくる。プロフェッショナルが話題にするんだから、やっぱりおいしいマカロンは存在するんじゃないのか。一度諦めたマカロンへの期待がふつふつと湧き立つ。マカロンは、アーモンドへのこだわりが大事なんだとか、ふむ。本で紹介されている2つの店舗のマカロン。図鑑くらいの値段がするけど、ちょっと買ってみようかな。

そう思っていると、私が信頼する『成城石井』さんで、訳ありマカロンが売られていた。安い。これなら試せる。パン屋よりおいしいパンが売られている成城石井。コーヒー屋よりおいしいドリップバッグが売られている成城石井。行ける、行ける気がするぞ。

期待と不安が入り混じりながら、バニラ味をひとかじり。「ん?おいしい」外側はパリッと甘く、アーモンドの豊かな香りがする。間にはさまったクリームも、ちゃんとバニラ味。レモン味とフランボワーズ味は間に酸味のあるジャムが、ピスタチオ味はピスタチオクリームがこってり入り、全部それぞれの風味がする。なんだ、やっぱりおいしいじゃん!

高級店のマカロンは、いったいどんな味がするんだろう、と私の好奇心がまた育ってきている(金欠)。


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