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本とわたし

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本についてのエッセイ、積読書の紹介。
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妹おすすめの本が面白くて

「この本、いいよ」と突然妹におすすめされた本は、レシピ本だった。 しかも、スイーツの。 お菓子は作らないし、あまり食べない。 「お菓子、あまり作らない?」とさみしそうな顔で言われたので、「せっかくだから作ってみようかな」とその場でポチる。 私は、妹に弱い。 その本が昨晩届き、さっそく読んでみた。なかなかに面白い。 面白いといっても、内容はレシピ本以上でも以下でもないことは誤解のないよう書いておこう。 まず材料がシンプル。ほぼ同じ材料でいろんなものが作れてしまう。そ

筋肉は裏切らない

「筋肉は裏切らない!」と叫びながら、昨日は筋トレをした。 * 2週間ほど前、「たくさん本を読むのが仕事」と書かれた求人を見つけた。読書欲が上がりに上がっていて、新書を読み漁るミーハー読書家になりたいと思っていた今の私にぴったりだ。運命を感じて受けてみたものの、採用はするっと見送られてしまった。 思いのほか、ショックが大きい。何かの間違いであってくれ。 面接が終わってすぐは、やりきった感が強くて、 不採用でも悔いはないと思っていた。 だけど、一日かけて御社で働く想像を膨

noteでやってみたいこと

ひそやかにnoteを通してできたらいいなと思っていることがある。 エッセイを書いている人たちを集めて、 同じテーマでそれぞれが日記やエッセイを書き、 短編集のような形で、小冊子にしてまとめたい。 テーマは何ジャンルか用意して、ジャンルごとに冊子をつくれたらいいな。 同じテーマでも、書く人によって切り口がガラッと変わるはず。 同じものを、さまざまな人の視点を通して見てみたい。 電車の移動時間や朝のコーヒータイム、雨の日に家でゆっくり過ごす時間。ふとしたときに手に取りやす

何も予定のない日をつくる

昨日は、昼から橋の下でお酒を飲むイベントに参加する予定だった。だけど、大雨警報が発動したため、急遽中止に。まる一日予定がなくなった。連絡がきたのは、家を出る直前だったから、その日一日やらないといけないことはすべて終わらせていた。 つまり、自由だ。いつもなら、カレンダーやマップを眺めながら何をしようかと考えるところだが、気の赴くまま一日を過ごすことにした。 まず向かったのは、ずっと行きたかったクレープ屋さん。生クリームたっぷりのチョコバナナクレープを注文した。クレープを折り

ミーハー読書家になりたい

話題の本を、旬なうちに読みたいと思うけれど、 積読書の多い私は、なかなか追いつけずにいる。 気になるなら、落ち着いたときに読めばいいのかもしれない。 それで満足することもある。 だけど、流行りの本は、そのときの社会問題が気持ちよく言葉に綴られていることがあって、旬なときに読むからこそ心に響く側面もあるのだ。 話題になっている時期ほど、さまざまな属性の人たちと感想を交わし合える。普段すれ違うはずのない人とSNSを通して交流できるのも、お祭りみたいで楽しい。 他のことに関

自己啓発書が好き

昔から、自己啓発書が好き。 ハマり始めたのは、高校生のとき。 こんなことに興味があるのか、 誰かの教えやノウハウで楽に解決しようとしている と思われるのが恥ずかしいと思っていた。 勉強している姿や何かに打ち込んでいる姿を人に見られたくなかったかったから、尚更だ。 だから、誰にも言わずに、誰にも見つからないように、こっそり読んでいた。 もちろん、購入すると家族に見つかってしまうので、本屋でこっそり立ち読み。毎週習い事の帰りに本屋に寄って、気になる箇所を少しずつ読み進めて

すべての学びはつながっている

「SaaSシステム」というマニアックな分野について、学んでいる。 SaaSシステムをマニアックとしていいのかはわからないけれど。無意識のうちに日常で使っている人が多いだろうし、開発者も世の中にたくさんいる。むしろ、一般教養の可能性すらある。 少なくとも、私の周りに「SaaSシステム」と聞いて、ピンとくる人はいない。だから、マニアックということにさせてもらう。 少しだけ、SaaSシステムが何なのか、書いておく。 SaaSシステムとは、クラウドサービスのこと、だと言えばシ

おいしいものと出会うには

おいしいものを口にするだけでは、自分にとってのおいしいものは見つけられないな、と最近思う。 〝 企画と調達の体験 〟こそが、自分の「おいしい」をつくるのに欠かせないと思っている。 料理であれば、献立を考え、食材を調達しに行く。現場で新鮮な食材を見つけて、献立を検討し直すこともあるだろう。その経験がなければ、おいしいものを口にしても、ただの消費になってしまう。 パンなんかも、そう。どこのお店に行くか考えて、足を運ぶ。たくさんあるパンの中から、迷いながら厳選する。パン屋さん

癒しがほしいときはマニアックな本を読む

今、マニアックな本を2冊読んでいる。 1冊は、『ALL for SaaS[SaaS立ち上げのすべて]』という本。 もう1冊は、『珈琲の建設』という本。 どちらの本も、専門的すぎて理解できないかもしれない、と思いながら購入した。結果、杞憂だった。買ってよかった。面白くて、もう夢中になって読んでいる。 ちゃんとまとまった時間を取って勉強してみたいと、以前から思っていたからだろう。 報酬や評価といった外からの刺激ではなくて、自分の内面から湧き上がる興味だったと、学びを通して

写経で好きな言葉を集める

文章を磨く方法として、「写経」を挙げる人は多い。 ずっとやってみたいな、と思いつつも、 どの本を書き写すか判断が難しくて、なかなか着手できずにいた。 だけどふと、これは写経なのではないだろうか、と思うことがあった。 * 本を読んでいて、線を引いたり、付箋を貼ったりすることはあるけれど、 それを見返すことってほとんどない。 見返すことがあったとしても、「あの本もう一度読みたいな」と忘れた頃に読み返す。そのころには、なぜそこに線を引いたのか、付箋を貼ったのか、わからなく

コーヒー抽出後の残りかすが万能すぎてビビった

フリマアプリで買った本の中にどうしても生活臭が気になるものがあって、 どうにかして臭いを消したいと思った。 風通しのいいところに何日か置いておけばマシになるかと思いきや、全然臭いは取れない。 本の内容はとてもよく、しばらく手元に置いておきたいと思った。だから、なおさら臭いが気になる。 フリマアプリで売り直して、新しいものを別途購入しようかとも思ったけど、時間もお金も余分にかかってしまう。あまりイケてる方法ではない。 手頃なもので臭いを消せるならば、それに越したことはな

お金を使って初めて見える景色がある

お金を払って手に入れるからこそ、初めて見えてくる景色があると思う。 * ずっと自分にお金を使うことが苦手だった。 「この商品、いいな」と思っても眺めて終わり。それで満足していた。 あまり幼少期に物を買ってもらえなかったのが原因だと思う。お金を払って欲しいものを手にすることは、自分とは無縁だと思っていた。 本を例に挙げるなら、唯一、本屋で参考書を買うのは許されていた。だから、参考書は大きな抵抗なく買える。だけど、小説や旅行本、テクニカル書、漫画は、我が家では禁じられてい

偶然の出会いはない

小説を読んでいて、 すべての出会いは偶然ではなく、 自分たちで選び抜いてきている という考えに触れた。 今まで私の中を通り過ぎなかったものの見方で、 言われてみれば たしかにそうかもな、と思う。 私たちは常に選択をしている。 この選択が、先の出会いにつながっている。 私たちは、出会いに行っているってことだ。 自分の価値に自信が持てないと 「私といるよりも、あの人といたほうが」 と思って身を引くことがあるかもしれない。 だけど、それは失礼なことだ。 私たちは、お互い

本には旬がある

本には旬がある。 同じ本でも、そのとき自分が置かれた状況で味わいは変わる。 「ふーん」で終わってしまうこともあるし、感動してずっと記憶に残ることもある。 本には鮮度もある。 話題になっているうちに読むほうが、本を取り巻くお祭りみたいなものに参加できる。鮮度を逃すと、気になっていても今さら感が出て読めずじまいなことも多い。おすすめされた本、もらった本もその場で読みだすくらいの勢いじゃないと、なかなか読まない。 だけど、あたためていた本は、ウイスキーのように寝かせるからこそ味