見出し画像

「アァ、悲しき宮古島ひとり旅・・・」のはずでした|他撮り風自撮りのはじめて

ひとり旅での他撮り風自撮りは悲しい宮古島旅行がきっかけでした・・・

2005年4月、
当時25歳のわたしは、ある恋を終わらせました。

うーん、なんとも言えず不完全燃焼な恋でした。
2人でデートをすることもあまりできなかったし、彼に片思いしている期間が長すぎて「付き合う」という関係になってからなんか好きっていうのがうまく表現できなかった。

メールしてもなかなか返事がなくて、またメールの上書きをしていく。いわゆる重い女になっていく自分も嫌だった。自然とお互い連絡することもなくなっていき、自然消滅状態。

「GW明けに旅行に行こう!」

なんだか気分転換に冒険をしたくなったわたしは、GWは仕事で忙しいのでそれを避けておやすみとることにしました。
わたしのような建築関係、とくにB to Cのお仕事だと世の中のおやすみは働き、世の中が働いているときにおやすみという逆転のスケジュール。


そして選んだのは「宮古島」
別に海に入れる時期でもないのですが、
綺麗な海が見たい!というの蝶々園という蝶のテーマパークに行きたくなったのが決め手でした。

GW明け。宮古島へ旅立つ飛行機を待つ羽田空港から彼へ電話しました。

「私たち別れるっていうことでいいんだよね?」

性格上、白黒はっきりしないと気持ち悪いわたしは、なんとしても自然消滅で終わらせることだけは嫌だった。
はっきり言って、ものすごく好きで好きで、ずっと片思いしていたから、付き合ったことでそれまでの関係が崩れてしまったのが本当に辛かった。
この恋愛はいまだにわたしのトラウマである。
本当に自分が好きな人はわたしのことを好きになってくれない。


とまあ、前置きが長くなってしまったけど
要は、1人で宮古島へ行ったのです。

行く前から、周りの友人からは本当にひとりでいくのか!?寂しくない?と言われつつも、
わたしの中では傷心旅行どころか1人で飛行機に乗ってどこかへいくこと自体が新しいチャレンジで楽しみで仕方ありませんでした。

那覇空港で乗り継ぎ宮古島空港につき頃にはあたりは真っ暗。
レンタカーでホテルへ向かうもカーナビもない、街灯も少ない真っ暗な街を走らせます。予め旅に出る前に頭に叩き込んだ道のりと、地図を片方に。

ホテルに着くも周りは食べるところも見当たらず、ホテルのフロントでおすすめの店を聞き、居酒屋へ向かう。

まあ私はここで気づきました。

「GWが終わった季節外れに、女がひとり本土から沖縄の島へくる。こりゃぁなんかあるんじゃないか?」

そう思われるんだと。思えばフロントの方の対応も変だった。
とにかく行く先々で地元の方に話しかけられるのです。

ただありがたいことに地元の方が話しかけてくれると、地元の人しか知らないガイドブックにない生の情報を得られるんです。

おかげで仕事に追われ旅行の計画をたてていなかった私の2日目と3日目の行き先が決まりました。

翌朝レンタカーで各おすすめスポットをまわりました。

本当に海も空も街も、遥かに想像を超える美しさ!
当時のわたしのデジカメで大事に大事に写真を撮りました。だって今ほどSDカードの容量もないし電池のモチもよくないからね。


でもね、わたしは思うわけですよ。
景色の写真ばっかでつまらん。
わたしがどこにもいない!


しかし、まあぁあぁぁ、どこにも人がいない!

観光スポットでは、お店の方がチラチラ。しかし、観光客はいません。

なんなら地元の人しか行かないという宮古島から橋を渡り別の島へ渡る。さらにそこから住宅地を抜けて教えてもらった脇道を進み秘密の海辺へ行けば、人に会うことはないのです。
むしろ人影を見つけたら「ビクッぅぅ」とするくらい、人に合わないのです。

そうは言ってもせっかく旅行に来ているのに
観光スポットで思い出の写真が一枚もないなんて、それこそつまらない!

そこで苦肉の策!
デジカメ タイマーを使って自分をとる。


ひとり旅、他撮り風自撮りが生まれた瞬間です。

それまでも友人同士の集合写真を撮るのはタイマーでやってましたが、それはあくまで全員でうつることが目的。友達と旅行に行って私が立ち位置を指示しながら写真を撮ることもありました。
まあそれを展開しただけなのですが、1人でとるのと2人以上でタイマーで自撮りをするのでは、心のハードルが異なる気がします。
わたしが、他撮り風自撮りに挑戦できたのは、周りにだ〜れも人がいなかったからこそです。


そして、15年前のデジカメを思い出してください。
写真をとるときにモニターで画像チェックなんて機能はなく、小さな窓から被写体を覗き込んだものです。だからね今みたいにデジカメをセットしたらすぐに撮れる絵は確認できないわけです。
一度カメラを置く予定の位置で写真を撮って、その写真をチェックして、カメラ位置を微調整して、カメラをセットする。

歩道に置いたり、鞄の上にカメラを置いたり、木の間に置いたりしながら
「この辺かな?」とまさにカンで撮りました。

カメラをセットして、タイマーでシャッターを押し、走る!

それで撮った写真たちがこちら。

画像2

きちんと撮れたのもあれば、カメラが遠すぎて意味不明な写真だったり、見切れていたりありますが、楽しい思い出写真が撮れました!


画像2


同僚に写真を見せたところ

!!!!!!
「え!?確か1人で宮古島に行ったよね?」
「これ誰かカメラマン連れて行ったでしょー」
「しかも性格のキツさとか写真だとごまかせているけどw」


「私の専属カメラマンは、わたし」という言葉は、この同僚のひとことをもとに作らせてもらいました。


多分周りから見たら、彼と別れて1人で宮古島へいき、1人で写真を撮っているかわいそうな女かもしれません。

ある意味、傷心旅行というか、リフレッシュ旅行だったので、間違いではありません。でも私にとっては、1人で旅を満喫できた、1つ大きな挑戦ができた成功体験でもあります。

自撮りって楽しいね。

この記事が参加している募集

アドレスホッパーのリアルをお届けします。みてくれた誰かの参考になるよう、生き方の選択肢の1つになるようお届けします。