#9  なぜ「偏差値50の公立高校」が世界のトップ大学から注目されるようになったのか?|読書ノート

今回は、私が2年前に読んだこの本です。2年前の私が書いた感想を載せてみます。自分が変わるんだ、自分で学校を変えるんだとメラメラしている若手教師の心情をご覧ください。ちょっと青々しいですね(笑)

でも、なんだかエネルギッシュで、救われます。

それではどうぞ!

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本の概要

大阪府で始まった校長の民間公募制で、当時36歳で全国最年少の校長として箕面高校に赴任し、4年間の学校経営で数々の実績を出し注目される日野田先生。
地域四番手だった学校の教育を世界に通用するレベルにまで引き上げ、海外トップ大学への進学実績日本一を短期間で達成するなど大改革を成し遂げました。
変化の激しい時代に対応し世界に貢献できる人材を育成するための教育改善と、同時に先生の働き方改革も実践したその手腕を惜しみなく公開します。
【目次】
はじめに 「対話の中から、答えが見つかる」
第1章 子どもたちが直面する未来
第2章 箕面高校1年目のチャレンジ
第3章 箕面高校2年目のチャレンジ
第4章 3年目・4年目の箕面高校の変革
第5章 未来の学校はどうなる?
巻末 本書によせて

読んだ第一印象

最高の一言でした。私が出会いたかったのはこういう本だったのだ。変革の内容、コンテンツについてと言うよりは、人と対話すると言うただ一点をとても大切にしていることに、大きく注目したいのです。

気に入った言葉の引用

「何かありませんか」「困っていることはないですか」「最近大丈夫ですか」という感じで話しかけました…
そうやってこちらがしたかった部分と、彼らがリンクしている部分から順番に広げていきます。そして最終的には緩やかにボトムアップで改革が進んでいく体制を作る。それが最終的な目的でした
「困っていること」と「やりたいこと」をマッチングさせる
人間関係がうまくいっていない時、もめているときは、たいていは誤解とコミュニケーション不足が原因です。そのために、まずは小さなプロジェクトからみんなで前向きに新しいものを作り、議論をすれば、誤解も自然ととけていきます。ささやかなコミュニケーションの機会をたくさん作っていこうというのが基本的な考えでした
「仕事を家族のためにする」職場へ…まず先生が幸せにならないとと考えています
みんなが納得できる7割8割を探る。解をみんなで探るプロセスに意味があるのです。例えば、三年かけて「正しさ」と「効率」という名の暴力を使い、トップダウンをしても何も変わらないでしょう
先生と生徒のヒアリングをしながら、何を解決しなければいけないかと考えていたのが1年目です。どんな喜びや楽しみがエネルギーになってくれるのかをひたすら考えました
私は、プレゼンテーションそのものを完成させるということ自体に、実は何の意味も見出してはいません。そうではなく、その生徒の哲学が強くなることであったり、ミッションに気づくことであったり、人としてあなたはどうしたい?と気づくこと。これがWho are you?です
日本における組織の弱さは、まず腹を割って話すことができない。「前例が踏襲されるのが正しい」とどこかにあるので、ゼロベースにマインドセットできない。グローバルマインドセットの大切なポイントは、シンパシーとエンパシーです。対立ではなくて、共感と洞察です
「生の体験」や「感動の共感」など、人類にしかできないことこそが、新しい時代を切り開く「リベラルアーツ」なのだと改めて感じています
簡単にいうと、まずは隣人が困っていることを、具体的に解決する体験をさせることです。大きな社会問題である必要はありません
要するに、大人はリスクヘッジをする。子供たちには、失敗してもいいから好きなことをさせる。それが一番ということです
組織と人を動かす安心感とは…最初に反応してくれるのは、アーリーアダプター(新しいものをいち早く受け入れる人たち)です。一番大切なのは、最初のコアな人たちに集中することです。特にインフルエンサーになる子たちが徐々に現れます。反応しない人に対して強制は絶対しません。それぞれの先生たちにいいところがあります。批判はいいけれども、お互いに非難するのはやめましょうねと言います、みんなにとって居場所がある、という安心感がない限り、組織は決して動きません

 これを読んで感じた、私がしたいこと

私がやっていきたいことは、

「こちらがしたかった部分と、彼らがリンクしている部分から順番に広げていきます。そして最終的には緩やかにボトムアップで改革が進んでいく体制を作る。それが最終的な目的」

これに尽きます。できるだけボトムアップでじわじわ進めていきたい。難しい、っていっても諦めたくはないんです。

それでもって、改革の中身だけれども、私自身は「授業」のあり方・「進路指導」のあり方・生徒指導(人格的な)のあり方の三本柱を、現代に見合ったものに変えながら、うちの学校らしさである心の教育(あなたはあなたらしく、他者のために、使命を見つける)をマッチングさせたものにしたい。

いますぐに実行できることは?

「先生と生徒のヒアリングをしながら、何を解決しなければいけないかと考えていたのが1年目です。どんな喜びや楽しみがエネルギーになってくれるのかをひたすら考えました。」
「まずは小さなプロジェクトからみんなで前向きに新しいものを作り、議論をすれば、誤解も自然ととけていきます。ささやかなコミュニケーションの機会をたくさん作っていこうというのが基本的な考えでした」
「「困っていること」と「やりたいこと」をマッチングさせる。」

以上の引用を参考にすると、この活動は私でも一歩を踏み出せるのではないかと考えている。まとめると以下の通り。

①研修、勉強会という形での小さなコミュニケーションとヒアリングの実施(もちろん公開でやっていきます)

②経営陣の「困っていること」を探り、それに応えるための方法を、①で得た困りごととマッチさせる方法を考える。

すぐには難しいことは?

「学校全体の方針をボトムアップで決定すること」
「全職員を学校のためにどうしていくかということを考えさせ、強制すること」

この2つではないかと考えます。理想は大きく、現実は踏まえて、実行しよう。


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ここまで記事を読んでくださった方、ありがとうございました😊
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